5月号のLEVOLANT誌に新型ALPINA D3Biturboの試乗記が載っていましたので、楽しみに読んでみました。
レビューは吉田匠さん、デザインにも精通しており一流の評論家ですが、インプレッションとしては「スムーズでパワフル、燃費も良い」といった普通のもので、ちょっと肩すかしでした。
6気筒になりF30型のALPINA D3Biturboは当然E90型の4気筒D3Biturboよりスムーズでパワフルなのは当たり前なのですが、「ディーゼルならではの魅力」についても語っていただきたかったです。
以前に吉田匠さんは
4気筒D3Biturboの詳細なインプレッションも書かれていたのですが、この時の方が好意的な書き方のような気がしました。特に「タイトコーナーからの脱出に際してスロットルを深く踏み込むと、ESPが作動するまでのほんの一瞬に、テールが軽くアウトに流れるのを経験した。ツインターボディーゼルが瞬間的に捻り出す450Nmのトルクをナメてはいけない。」という部分などはディーゼルの魅力を表していると思います。
もともと吉田匠さんはスポーツカー好きで気持ち良く回るガソリンエンジンがお好みのような気がしますのでディーゼルエンジンの低速からのトルクの盛り上がりなどの魅力についてはあまり感心がないのかもしれません。
その点に考慮しないと、B3Biturboとの比較では「トルクがあって燃費も良いけれど回らないエンジンでサウンドもやや味気ない」という評価になってしまい、ディーゼルの魅力を伝えきれていないと思います。
そういう意味では
笹目二朗さんが書かれた4気筒D3Biturboのインプレッションはディーゼルの特性を的確に表現していると思いました。
現在の車はダウンサイジングターボエンジンが主流になってきていてトルク特性はディーゼルに近いものになっていますし、実はWRCのレーシングマシンもリストラクターの制限によってパワー特性も完全にディーゼルエンジンのようになっていますから、こうしたキャラクターのエンジンの楽しさを伝える努力をジャーナリストはしても良いのかな、と思いますがまだまだですね。
ややレアな車ですので新型ALPINA D3Biturboの試乗記事は少ないかと思いますが、BMWに造詣の深いこもださんやディーゼル好きの清水和夫さん以外のインプレッションは参考にならないかもしれませんね。やっぱり評論記事も参考にはなりますが、実際に
自分で乗ってみた方が良さそうですね。
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ALPINA D3 Biturbo | 日記
Posted at
2014/03/29 12:28:56