2030年に向けてフル電動化の波も来ているようですが、
ポルシェは合成燃料のeフューエルの試験を開始するようです。
元々これはAUDIが先行開発しているものですが、今回はポルシェとシーメンス、関連企業が風力発電に適したチリ南部で内燃機関に使用するための燃料を大々的に生産するそうで、同工場は2022年までに操業を開始し、2024年は5500万Lを、2026年にはその約10倍の合成燃料を生産する予定だそうです。
特徴的なのは、現行のエンジンにそのまま使えてパフォーマンスの低下が無く、本格的に使用するようになれば、CO2排出量を約85%削減できるというところです。例えば4.0Lの911GT3に使っても600cc相当のCO2排出量になる訳で、軽自動車よりもエコですね。
以前から力説していますが、EVといえども実は全然エコではなく、生産のイニシャル段階で消費するCO2と走行するのに必要な電力の発電手段によっては内燃機関の車と大差ありません。夏場で電力事情が逼迫した時などに火力発電の稼働率が多くなると立場が逆転しますし、かといって原発に頼るなど論外です。内燃機関も年々燃焼効率も進化してきていますし、真のカーボンフリーにしようと思ったら発電手段も化石燃料と原発以外のものにしないといけないでしょう。
ポルシェのeフューエルが実用化されれば明らかに純EVよりエコな手段になる訳ですが、先行していたAUDIのものだとリッター当たり500円くらいのコストみたいです。これをどこまで下げられるかが勝負所かもしれません。水素と違って新たなインフラが必要ではなく、通常のガススタンドでも扱えるところもアドバンテージです。
でも、燃料のコストに目をつぶれば内燃機関に乗りたい放題でもEVよりエコ、というのはありかもしれませんね。ポルシェで実用試験が完了すればVWグループで使い回しでしょうから、ランボルギーニやベントレーなどの高級ブランドに乗ってる方はすぐ飛び付きそうです。
再来年辺りになったら「えっ、ポルシェのタイカンなんか乗ってるの?エコじゃないなぁ。こちらはeフューエルのベンテイガだよ〜」なんて事になったりして(爆)。
みなさんでしたらeフューエルがリッターいくらでしたら使用されますか。私だったら300円/Lリッターくらいでしたら喜んで宗旨替えします。もちろんもっと安ければ大歓迎ですが。早くディーゼル燃料の方も実用化して欲しいですね。
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くるま | 日記
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2021/02/19 12:47:57