大波紋を巻き起こしたVWのディーゼルゲートからまだそれほど日が経ってはいませんが、今度は
メルセデスベンツのディーゼルエンジンに排ガス捜査の疑惑が浮かび上がっているようですね。
以前のVWのものはエンジンプログラムに関するディフィートプログラムでしたが、今回は排ガス装置に関する「ディフィート・デバイス」のようです。
ドイツ環境支援協会(Deutsche Umwelthilfe:DUH)は、2016年モデルのメルセデス・ベンツE 350d Bluetecのテストにおいて、有害な窒素酸化物(NOx)の排出量が最大で500%も急増していることを発見したそうです。
今回E350dで指摘されたディフィート・デバイスの内6つが尿素SCRフィルターシステムに関連してアドブルーの使用量を減らし、残る2つが排出ガス再循環システムに関連するものだそうですが、結構手の込んだ事をしているようですね。
更にスポーツモードを選択すると、別のディフィート・デバイスが作動し、排出ガスを浄化するために使用するアドブルーの量が減少するそうで、こちらは排ガス検査には引っかからない詐欺かもしれません。
指摘のあったOM642型は旧型のV6ディーゼルなので最新型の直列6気筒のOM656ではこんなディフィート・デバイスは使用されていないと思いたいですが、VWと同時期のエンジンなだけに「やっぱりメルセデスベンツもやってるのね〜」といった感じですね。
VWのディーゼルゲートは補償額が数兆円になったようで、ディーゼルエンジンの信用をガタ落ちにさせ、EUの電動化路線への変換を加速させた要因になったと思われますが、旧型エンジンの事とは言え、これでまたディーゼルエンジンへの不信感が増すのは歓迎出来ないですね。
メルセデスベンツは「現在、上位の地方裁判所では、当社に有利な判決が約900件あり、不利な判決は3件しか無い」と無罪を主張する方針のようですが、イメージダウンは避けられない感じですね。
丁度COP26が開催されている時期でそれに当てたタイムリーな報道なのかもしれませんが、こうした報道がされるとSDGsに敏感になっている企業としては痛手かもしれませんね。
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Posted at
2021/11/09 12:02:56