
ハイビジョン(死語)が普及し始めてから20年近く経ち画質も当初の2Kから4K、8Kとどんどんバージョンアップしていますが、DVDの次の世代の高画質ディスクとしてデビューした「Blu-ray」のディスクも役目を終えつつあるようです。
パナソニックは録画用Blu-ray全ディスクの生産を今年2月で完了し、後継商品の予定も無いそうです。
DVDディスクに変わる次世代ビデオディスクとして、当初はソニー、パナソニック、フィリップスなどが推進するBlu-rayディスクと、東芝陣営が推進するHD DVDが争っていたのですが技術的には製造が難しかったBlu-rayディスクも記録容量の大きさが決めてとなって両者の争いを制した感じですね。
確かに発売当初のBlu-rayディスクはカートリッジに入っていてゴツくて高価でしたし、SONYの初号機レコーダーは非常に格好良かったですが45万円もしたので一般的ではありませんでした(これを購入して録画しまくっていたので、軽自動車一台分くらい散財したかもしれません)が、数年してベアディスクで使えるようになって多層化、低価格化したのでHD DVDとの差が縮まりましたね。
今となっては「HD DVDって何?」と言う声も聞こえてきそうですが、発売当初はかなり拮抗していて強気な東芝の開発責任者が「Blu-rayなんか大鑑巨砲主義」だとか「Blu-rayに負けたら土下座する」なんていう強気の発言を繰り返していた時期もありました。Blu-rayを使っていた自分としては負け犬の遠吠えにしか聞こえませんでしたが(爆)。普通に考えたら、パナソニック、ソニー、フィリップスが連合を組んでいる所にほぼ東芝単独で立ち向かうなんて自殺行為以外の何者でもないような(苦笑)。
今までの歴史から言っても、VHSビデオ vs ベータマックス、レーザーディスク vs VHDディスク、iPdod vs メモリースティックのプレーヤー etc.と、大容量のメディアが勝利を挙げてきた例がほとんどですね。
AVファンの立場から言うとHD DVD陣営は記録容量の少なさから画像圧縮の転送レートも落とさざるを得ず、そのため映画ソフトなども低画質になってしまう(両者のソフトを提供していたワーナーブラザーズはBlu-rayオンリーの20世紀フォックスに比べると低画質でした)事もデメリットでしたね。HD DVD規格が勝利しなくて良かったです。
そうして勝利を挙げて高画質ディスクのスタンダードとなったBlu-rayディスクですが、以前と比べてレコーダーのHDD容量が大きくなった事や、わざわざディスクに保存する人が少なくなった?り、映画などもネット配信でサブスク化してきて録画の機会が少なくなってきたのでしょうか。
オーディオでも以前だったらウォークマンのように再生機器を持ち歩いていたのが音楽はスマホのサブスクからワイヤレスヘッドフォンで聞く、と言うようにライフスタイルが変化したように、家庭での録画がかなり減っているのが今回の生産終了の要因でしょうか。また、
そもそも録画をするというのが日本独自の文化らしく、海外では録画用ディスクの需要がほとんど無いらしいです。
そろそろ4K用に新しいレコーダーを物色しかけていたところですが、肝心のディスクが無くなるとちょっと残念ですね。他のメーカーが継続生産してくれるようですが、買い溜めしておいた方が良いでしょうか(苦笑)。
技術的な争いは全体のレベルの底上げになって歓迎出来る場合もありますが、今ちょっと注目しているのは有機ELテレビのLG陣営の現行パネルとサムスンの量子ドットパネルのどちらが勝利するかですね。
SONYは最近量子ドットパネルのサムスン陣営に鞍替えしたのですが吉と出るか凶と出るかちょっと見ものです。SONYが加担する規格は技術的な優位性はあってもベータマックス、L-カセット、MD、メモリースティックなど負けパターンが多い気がするのでちょっと不安ですね(爆)。そういう意味では、
HONDAとのコラボのEVの「AFEELA」も微妙かもしれません。
EVについてはまだ技術的なブレークスルーは全固体電池の実用化までは無さそうなので、もう5年くらいは様子見でしょうか(爆)。
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2023/01/31 00:35:15