先日MX-30 e-SKYACTIV R-EVの発電用として復活したマツダのロータリーエンジンですが、世の中には
こんなアイデアのエンジンもあるのですね。アメリカの「
Liquid Piston」という会社のロータリーエンジンですが、210ccで25馬力、従来型のエンジンと比べてなんとサイズと重量を80%削減出来るそうです。
マツダのロータリーのヴァンケルエンジンに比べて色々利点があるようなのですが、この図からだとあまり実感出来ません。「ヴァンケルエンジンとはひっくり返し」という構造がどういうものなのかというと、
実物では、マツダ方式のロータリーエンジンはマユ型のハウジングの中を三角形のローターが回って赤線で示したアペックスシールはローターの角に付いていますが
Liquid PistonのX-engineは逆にローターがマユ型をしていてアペックスシールはハウジング側に付いています。
そして、ローターの内側から吸気をして
排気も逆の面のローター側からという構造です。
ローターが回りながら吸気をして
圧縮をしていく行程は従来のヴァンケル型と一緒ですが
燃焼過程は燃焼室が球形となっていて有利なようですね。圧縮比も高く出来るようです。
膨張はマツダ型のヴァンケルロータリーと同様で
排気は吸気とは逆の面からです。
こちらの動画を見た方が分かりやすいかもしれません。
この燃焼システムは従来のオットーサイクルやディーゼルサイクルより効率が良いらしいです。
吸排気系が内側になっているためにエンジンがかなりコンパクトになっているようですね。この例では70ccと小排気量ですが自然吸気で5馬力出ていればそこそこでしょうか。
確かに同じ用途を想定しているホンダの50ccエンジンと比べると遥かにコンパクトですね。
ディーゼル版の方は自然吸気なのに750ccで50馬力出ていれば立派だと思います。こちらはインジェクターが真ん中付近に3本まとまっていますね。ディーゼル仕様なので圧縮比は16〜26となっていますが、現実的には16でしょうか。
こちらは発電用を想定しているようで軍用の移動発電機にするとこれだけコンパクトになるようです。
ローターの中に排気するのはどうなのかな、と思ったりしますがさすがに自動車用には採用されないでしょうか。採用されてもマツダのような発電用になると思いますが、まだまだロータリーエンジンにも使い途があるようですね。
ブログ一覧 |
くるま | 日記
Posted at
2023/04/26 07:29:04