先日発表されたアルピナのファイナルモデル?のB3GT/B4GTですが、試乗記事がチラホラ出はじめましたね。
パッと見の印象ではややパワーアップされたエンジンに専用パーツをいくつか装備しただけにも思えますが、やはりかなり煮詰められたモデルのようです。
海外試乗記ではメーカーなどのスタッフにもインタビューしていますが、足回りのエンジニアリングを担当しているトビアス・ウィーガー氏によると「可変ダンパーや8速AT、リアデフ、さらには各走行モードにおけるAWDシステムの前後駆動力配分など、プログラムの部分は全面的に刷新している」そうで、その煮詰めにスタッフ10人で丸1年かかっている、との事です。

タイヤについてもアルピナ専用タイヤはサイズに対してトレッドの真ん中付近の剛性を落としてあるので一般の印象よりは乗り心地が良くなっているみたいです。ピレリの開発陣によると基礎開発はイタリアでも、チューニング作業と実際の生産はドイツの拠点で行っているそうでピレリのスタッフによると「このタイヤはベリースペシャルなので交換時期に他の銘柄にするなんてとんでもない」そうです。
良くある他のスポーツ車種のようにニュルブルクリンクでのテストは行わず、もっぱら公道での開発テストで煮詰めているのがアルピナのポリシーに沿っているのでしょうね。
元々アルピナはパーツはBMW標準のものを流用しながら組み付けやバランス取りで公差ゼロを目指し、タイヤも専用の1種類で綿密なセッティングをする事で標準BMWとは別物の仕上がりにするというある意味「アルピナマジック」を実現している訳ですが、LCI後の派生車種のGTでも開発に1年間も掛けているとすると仕上がりは万全のようですね。
B3はLCI後にスポーティな方向に振られた、というインプレが多かったようですが、今回のB3GTは単にパワーアップしてスポーティになっただけでは無く、コンフォートプラスモードでは乗り心地も改善されてファイナルモデルに相応しい出来のようですね。専用パーツてんこ盛りで価格は上がってしまいましたが、買える方は幸せですね。
しかし、こうした開発の仕方を見ているとピレリの認証タイヤもアルピナに相応しい出来のような気がしてきました。カタログでは「通常は超高性能セグメントでしか用いられない素材と製造技法を駆使している」そうですが、わざわざ書いているくらいなので信用出来るかもしれませんね。価格が高いのが難点ですが、次回の前後同時交換時もミシュランのPSS5が出ていなければPゼロの継続もありかな、という感じです。
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2024/08/06 00:01:25