VWのディーゼル規制違反事件について段々事実が明らかになってきているようですが、まだ
こんな記事を書く人がいるのですね。しかも「特別寄稿」とか言ってるし。
一読すれば分かる通り全く何を言いたいのか不明な記事ですが(爆)、要点としては
「なぜ基準値を上まわるNOxが悪なのか、それについて考察していきたい」と始めておきながらあまり意味の無いディーゼルの歴史をあげつらった挙げ句
「
単に数値だけを捉えての総合判断は早計」とか
「
しょせんは人が作り上げた規制値そのものの意義についても意識すべき」とか全く意味不明な論拠になっています。
「全容が明らかではない現時点で憶測だけを元にした掘り下げは行わない」などと言い訳していますが、論拠そのものが間違っている気がします。
規制の意味付けと、それを遵守していた他メーカーを差し置いて良くこんな意見が言えると思います。
明らかになりつつある事実からは
2005年に不正ソフトの使用を決定
2007年にBOSCHから市販車への使用をしないように勧告されるが無視
2009年に実際に市販車に搭載して販売
2011年に内部からの検討議題にあがったが黙殺
2014年にはカリフォルニア州大気資源局からの指摘にしらばっくれる
などのかなり悪質な展開のようです。
他のドイツメーカーのメルセデスやBMWは「我々はプレミアムメーカーなのでこんな姑息な手段は使わずに法令に準拠した製品を作っている」という主張ですが、本来だったらこの陣営に加わるはずのAUDIにもVWの不正ソフト使用のエンジンが搭載されていたところが悲しいですね。AUDI側がこの事実を把握していたのかどうかにもよりますが、加害者であると同時に被害者なのかもしれません。
数の論理で物を売ろうとするとどこかに破綻がくる好例なのかもしれませんが、VWグループにはベントレーを始めポルシェ、AUDIなどのプレミアムブランドも数多いのに、影響を考えなかったのでしょうか。
故意に違反ソフトを使用した事実は間違いないようですが、後は上層部のどのレベルの人間までが関与していたかの責任問題でしょうか。
それにしても、問題の記事の作者の方は「日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。」と蒼々たるポジションを歴任されていらっしゃるようですが、どの組織も全く当てにならない事が判明しましたね(笑)。まあ、どんな組織にも不適な方は選任されていると思いますが。少なくとも、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員の内のお二人は信用しにくいようです。多分あまり一般の方は読まれない記事かもしれませんが(でもYahooのアクセスでは上位に入っています)、こういうものが一般週刊誌や新聞に載ってしまうと大問題ですね。
Posted at 2015/09/29 13:27:08 | |
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