昨日の夕方はディーラーさんに寄る暇がありましたが、ActiveHybrid3の試乗車があったので乗らせていただきました。
試乗車はMスポーツで普通にポジションを合わせてからエンジンスタートボタンを押すと…何も起きません(爆)。「おっと、モーターだけで発進出来るっけ」と気を取り直して、「何Km/hまでモーターだけで走れるかな?」とゆっくりアクセルを踏んだところ、40Km/hまではモーター走行できましたが、そこから少しアクセルを踏み足したところでエンジンが始動しました(残念)。
エンジンがかかるのはタコメーターで分かるくらいで変なショックはありません。エンジンがかかればあとは普通の335i?と一緒の感覚で、N55型直6は素晴らしいフィーリングです。
エコプロモードでも走ってみましたが、N55エンジンの低速トルクプラスモーターアシストが加わるため、ここでも320d以上の加速でもたつきがなく、4気筒モデルより明確に力強いです。
ちょっと全開加速を試してみましたが、直6の滑らかな吹け上がりにモーターの加速力が加わってパワフルで気持ち良いです。しかし、トルクの絶対値はD3君の1割〜2割増しといった感じで、加速感も以前乗っていた200Kg以上軽い135iと大差ありません。
ちょこっといつもの試乗コーナー(爆)も走ってみましたが、そこではこれまで試乗した4気筒勢(328i、320i、320d)とは違いが出ます。何となく鼻先が重くてコーナーのアプローチが決まりにくく、ノーズが入った後も後輪が微妙に遅れて付いてくる感じで一体感に欠けます。その結果、アクセルを開けるタイミングが遅れるため、折角のエンジンの気持ち良さが活かせない印象を持ちました。
帰りに立ち読みで済ませた(爆)
いつもの愛読雑誌でも、福野礼一郎さんが同様のインプレを書いていて、「あ、やっぱりそういう感触かぁ」と納得しました。
勿論、他のハイブリッド勢に比べれば車としての資質は段違いでしょうし、重量配分も50 : 50でBMWとして特に悪い箇所は無いと思われますが、やはり4気筒勢に比べて200Kgの重量増しのネガは隠せない気がしました。
帰りの渋滞気味の一般道を走っていると、40Km/hくらいではエンジンが停止してモーター走行になったりして余分な燃料は食いませんし、トランクルームもあまり狭い感じはしなかったので実用上は犠牲になっていませんから、普通に乗っている分にはハイブリッド化のメリットは充分あると思います。
更に、モーターアシストが加わったN55エンジンの加速感は爽快でハイブリッド化に伴う違和感は皆無ですので、今ではF30型唯一の直6エンジンを味わう価値は充分にあると思います。
しかし、BMW本来?の「駆け抜ける喜び」という面からはやや直線番長気味の性格が残念な気がします。これなら、5シリーズのActiveHybrid5の方が車格的に相性が良い気がしてしまいます。
市街地走行はともかく、実燃費では100Kg軽い素の335iと大差は付かないでしょうし、3シリーズの60Lの燃料タンク容量では直6の気持ち良さを味わってエンジンを回してしまえば700Km走るかどうか、といったところでしょうか。
比較の対象になるかどうか微妙ですが、秋の京都ツーリングで乗らせていただいたALPINA B3 Biturboは絶品と言えるN54のパワフルな気持ち良さと素晴らしいハンドリングで、ActiveHybrid3とは大差の乗り味です。多少燃費が悪くても、大半の方はALPINAの気持ち良さを支持するのではないでしょうか。
そう考えると、価格的に335iと同等でお得感のあるActiveHybrid3といえどもBMWの二酸化炭素排出対応モデル、といった感じがしてしまうのは私だけでしょうか。
勿論、余裕を持って走る範囲では、気持ち良い加速と好燃費は得られますので、6気筒エンジンに乗りたい方には最適かもしれません。
しかし、試乗の帰りに同じコーナーをD3君で走りましたが、予想通り遥かに気持ち良く速く走れましたので、私にはALPINA D3 Biturboの方が合っているようです。速さも欲しければALPINA B3 Biturboも良いですね。
最高の速さを求めなければ、F30型のおすすめは320iか320dかなぁ、というのが、全機種を乗ってみての感想でした。自分で選ぶなら、320iをチューンするか、320dのM Performance PowerKitになると思います。
Posted at 2012/11/19 13:28:01 | |
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試乗インプレ | 日記