ディーラーさんに立ち寄ったついでに、i3を試乗してきました。先週までは予約制だったらしく、結構人気だったようです。
乗り込んで見ると、シートのポジションはBMWらしくすぐにフィットしますが、iDriveのモニターはちょっと取って付けた感があります。ウッドパネルはユーカリで、その向こうのパネルはケナフ由来のリサイクル可能な素材だそうです。
コンソールにはシフトレバーが無く、国産車のウインカーレバーに近い位置にあるレバーのポジションをドライブにして発進です。モーターの発進なのでほぼ無音の感じです。
試乗前に担当さんから「かなりの加速ですよ〜」とはうかがっていましたが、確かにモーターのダイレクトなトルクによる加速は速いです。0-100Km/h加速は7.2秒ですが体感的にずっと速く、60Km/hまでの加速なら320dやActiveHybrid3より速い気がします。車重の差もあるのでしょうが、ALPINAに例えるとB3Biturbo以上D3Biturbo未満、といったくらいの加速です。
実際にM3とドラッグレースをしていますが、走り始めでちょっとリードして、M3が2速にシフトアップする際にもう一度抜いていますから、モーターのシームレスな加速はちょっとジェットコースター的で魅力的です。
そして面白い?のが回生ブレーキで、ほとんど通常のフットブレーキと同じくらい効きます。慣れてくると全くブレーキを踏まずに信号でも停車出来るくらいです。モーターの回転をダイレクトにアクセルペダルでコントロールしている感じです。
さすがにモーターの加速感では以前に試乗したテスラのロードスターには届かないものの回生ブレーキは更に強力で、過減速をアクセル1本で出来るのは面白いです。
ただ、一定の減速以上だと回生ブレーキでもブレーキランプが点灯するようになっているようですが、停車中もアクセルに触らなければクリープも無く止まっているので、後続車の事を考えるといつブレーキランプが点灯しているのかメーターで分かる方が良いなぁ、と思いました。
観音開きのドアも面白いですが、リアドアはフロントドアを開けないと開かない上に窓も開きませんので、乗り降りはしやすくリアシートも充分広いものの実質は2ドアと変わらない使い勝手だと感じました。
また、ドライブフィーリングも過減速を自由自在にアクセルペダルだけでコントロール出来るのは面白いですが、その分いつも微妙に踏み加減でコントロールしなければならないので(特に減速方向)、もう少しアクセルのストロークが大きい方が良いのかな、という印象を持ちました。
車としてはかなり面白いですが、航続距離も含めて街乗りレベル(レンジエクステンダー仕様もあって、実質12万円高なのでこちらの受注が多いようです)の用途になりそうなので、観音開きのドアも普段使いにはあまりメリットがなさそうです。
それと、明らかに不満なのは
全長が4m1cmな事です(爆)。
このたった1cmのためにフェリー料金が結構高くなるのは個人的にアウトです…って、i3で何処まで行くつもりなんだか(笑)。
こちらの紹介記事を読んでいたら、もう一つ残念な部分を見つけてしまいました。レンジエクステンダー用ユニットがハイオク仕様なのですね。ほとんど定速回転のエンジンなのに、全然意味が無いです。
E90-3シリーズではわざわざドアハンドルを薄身のものにして全幅1800mmにしたBMWジャパンなのに、今一つ配慮に欠けていると思うのは私だけでしょうか。
いろいろな意味で先進的で面白いですが、自分で購入を検討するならその内出てくる「i5」かなぁ、と思いました。
Posted at 2014/03/23 00:01:26 | |
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