すみません、実は写真は320dのものですが、「やっと1シリーズにもディーゼルエンジンが載りました」とのお知らせをいただいたので118dに乗りに行きました。
エンジンはもちろん新型のB47型のデチューン版で150ps/320Nmです。以前に試乗した
アクティブツアラーの218dと基本的に同じですが、こちらは縦置きになっているのとアクティブツアラーの最大トルクが330Nmを1750-2750回転で発生するのに対して320Nmとわずかに低めのトルクをより幅広い1500-3000回転で発生するのが違いです。
乗り慣れた?1シリーズなので普通にポジションを合わせてエンジンをかけると、アクティブツアラーにくらべてやや静かで振動も少ない気がしました。218iと118iとの比較でも思いましたが、縦置きにする事で遮音性や振動面で有利になるのでしょうか。音質そのものに関してはやはりディーゼルですが、カラカラ音はほとんんど感じませんでした。
走り出してみると低回転からトルクもあり、回転の上昇も軽やかで、ガソリンエンジンと比べても不満の無い回り方です。8速ATの威力もあるのでしょうが、ミドリーヌ号と比べるとトルクは細いものの、回転のレスポンスは遜色無く、パワーを保ったままどんどんシフトアップしていくのはなかなか快感です。エコプロモードやマニュアル操作だと、1100回転でも普通に走れるのにはちょっと驚きました。
高回転に関しては、残念ながら走行200Kmのド新車だったので3500回転までしか回しませんでしたが、そこまではパワフルに回ります。
ちょっとコーナリングもしてみましたが、3気筒や4気筒のガソリンエンジンに比べると30〜50Kgは重いと思われるディーゼルエンジンとは言え、頭の重さは感じませんでした。本格的に走ると違いは出そうですが。それよりもコーナーの脱出で太いトルクが瞬時に呼び出せるのでダッシュが楽しいです。
普段使いの状況では明らかにトルクフルでパワフルで、それでいて燃費も22.2Km/Lと1シリーズでは一番優秀なのでかなり魅力的だと思います。個人的には1シリーズで一番のお気に入りになりました。全力で走らせない限り、エンジン的にはミドリーヌ号と互角か上回る部分もありますね。技術の進歩のおかげですね。
従来モデルのN47型に比べて画期的な技術の採用は無いようですが、各気筒毎に筒内圧センサーを装備して緻密な燃焼コントロールを行う事で、振動や出力、燃費が更に向上したようです。Volvoのi-ARTテクノロジーと同様の発想でしょうか。ターボなどにも地道な改良が施されているようですね。
150ps/320Nmのデチューン版でこの好印象ですから、190ps/400Nmの本来の性能が発揮されるとなかなか良さそうです。やっと320dにこのエンジンが載るようになったので、今から試乗が楽しみです。
実際の感想は乗ってからになりますが、いつもながらお世話になっている
この方から提供していただいたグラフを睨みながら予想すると、VolvoのD4エンジンと新型B47エンジンは出力/トルクが全く一緒です。低回転のトルクの立ち上がりもほぼ互角で、2500回転から4000回転までのトルクの落ち込みはB47型の方が少ないため、最大出力までの吹け上がりはB47の方が鋭いかもしれません。そこから先の回転の伸びはツインターボのD4エンジンが有利な感がありますが、エンジンそのものはほぼ互角で駆動方式の違いによる影響の方が大きそうですね。
メルセデスの新型OM654エンジンもシングルターボですが、性能曲線を見ると2500回転から4000回転まではBMWもVolvoも上回っているので、メルセデスらしからぬスポーティーなフィーリングかもしれません。こちらは実際に乗れるのは秋以降のようで待ち遠しいですが。
比較のためにスカイアクティブディーゼルのグラフも書いていただきましたが、やはりPCCI燃焼で触媒などを使わずに排ガス処理をしているシステムのため、パワー面ではちょっと不利なようですね。もう少しトルクを太らせれば圧縮比の低さで気持ち良く回り振動も少ないので互角以上の勝負が出来そうなのですが。
メルセデスのOM654エンジンが導入されて3社の次期ディーゼルエンジンが揃い踏みになる訳ですが、シングルターボでもかなりの高性能にになっているようで楽しみですね。VWグループも是非ディーゼルエンジンを導入して欲しいですね。
Posted at 2016/06/12 19:32:55 | |
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