ミドリーヌ号のちょっとした修理でニコル世田谷にお邪魔してきましたが、あいにく新型D3Sの試乗車が無かったためにLCI後のD5Sに試乗させたいただきました。
試乗車はアルピナブルーのリムジン(セダン)…というか残念ながらツーリング仕様は日本未導入です。乗り込んでみると標準車のBMW5シリーズと大差なく、
以前試乗したLCI前のD5Sと変わりない感じです。
走り出してもほとんど違いは感じませんでした。実際に2台を同時に乗り比べないと難しいような気がします。エンジンパワーはLCI前の326ps/700Nmから347ps/730Nmに上がり、マイルドハイブリッドシステムも装備されているのでデータ上は30ps/50Nmくらいの差があるはずですが、マイルドハイブリッド化によって80Kg重くなっているので相殺されている感じです。
それでもマニュアルシフトで低回転から踏み込んでみると、ややレスポンスが上がっている気はしました。以前の4気筒ディーゼルやガソリンだとほとんど加速しない1200回転から加速を試みてもそれなりに加速をはじめ、1500回転を超えると十分パワフルな感じです。これがガソリンのB3だと少なくとも3000回転は必要とする感じでさすがにディーゼルの太いトルクは楽しいですね。特にアクセルオフから開けた時のレスポンスが良い気はするので、ここでマイルドハイブリッドシステムの効果があるようです。ある程度回転が上がってしまうとマイルドハイブリッドシステムが助けになっているとは思えませんでしたが、燃費の面などで有利なのでしょうか。
2000回転を超えると
以前に試乗したB3に近い感じの加速ですが、スポーツモードにしても静かなままでアクセルオフでもアフターファイア音が出ないのも交換が持てます…ってディーゼルではそもそもアフターファイア音なんて出るのでしょうか。ルマンを席巻したアウディのディーゼルレーシングマシンもかなり静かだったような印象があります。
さすがに高速域だとガソリンのB3やV8のB5に軍配が上がりそうですが、普段乗りのダッシュでは必要十分以上の加速、かつ滑らかで静かなのは嬉しいですし、標準のBMW6気筒ディーゼルに比べても上質で気持ち良いです。
ちょっと面白いのが全開にした時のエンジン音がガソリンのB3と結構似た感じでした。かたやパラレルツインターボのガソリン、かたや2ステージツインターボのディーゼルなのですが、同じ3L直列6気筒だとサウンドも似ているのでしょうか。BMWの標準ディーゼルよりも良い音なので、マフラーの違いもあるのかもしれませんね。
お目当てのD3Sには試乗出来ませんでしたが車重はそれほど違わずエンジンも基本的には一緒(D3Sは355ps/730Nmですが、カタログのグラフを見ても高回転側のトルクの落ち込みがわずかに緩いくらいで違いはほとんどありません)なので、そこそこ参考になりました。車格としては当然5シリーズの方が格上なので上質感はD5Sの方が上だと思います。
数値上の違いはBMWの標準ディーゼルと比べても大差無いはずですが、やはりアルピナのディーゼルは高回転まで滑らかに回り、サウンドも気持ち良いです。
店内にはLCI前のD5Sが置いてありましたが、個人的にはこの顔付きのほうが好みです。最近のアルピナはラグジュアリーベースではなくMスポベースになってMモデルと変わらない顔付きになってしまっているのはちょっと残念な気がします。動力性能としては大差無い気がしたので、気になる方はまだある在庫車を探してみてはいかがでしょうか。
これでツーリングが選べて幅ももう少し狭かったらD5Sにしたいところですが、無いものねだりですね(爆)。
修理の間に代車でF10の523dをお借りしていましたが、さすがに4気筒ディーゼルなので大差がありました(爆)。「これなら我が家のミドリーヌ号の方が良いなぁ」と素直に思いました。
今や2030年のフル電動化?を前に内燃機関(特にディーゼル)は風前の灯火ですが、今の内にアルピナの最新型に乗ってみたいですね。
Posted at 2021/03/29 17:14:25 | |
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