
以前に
アルピナの新型B3に試乗して非常に楽しかったのでディーゼル版のD3Sにも期待していましたが、やっと試乗出来ました。今回もありがたい事に緊急事態宣言ギリギリ前に車を持ってきていただいて、地元での試乗です。
見た目はガソリンのB3と全く変わらず、後ろのトランクリッドのエンブレム以外に違いはありませんでした。

今回の試乗車の内装はホワイトのヴァーネスカレザーで、アルピナブルーとの取り合わせはお洒落ですね。乗り込んでみてもB3との違いはまったくありませんが、今回の試乗車はパドルシフトが装備されていました。
エンジンをかけるとB3より若干静かな気もします。車内ではディーゼルを感じさせませんが、窓を開けるとわずかにディーゼル音がします。
走りだすとB3より明確にトルクがあります。コンフォートモードのままだと1500回転近辺でどんどんシフトアップしてしまいますが、それでもガソリン版のB3や標準車の4気筒ディーゼルより加速が良いです。
そのまま峠に向かっても、上り坂でも2000回転までは上がりませんが、何のストレスもなく加速していきます。ちょっと強めにアクセルを踏み込むとB3なら2段くらいシフトダウンするところをそのままのギアで加速します。
ディーゼルエンジンの上にマイルドハイブリッドシステムなのでB3より100Kgくらい重そうですが、途中のワインディングでも重量差を感じさせずに軽やかに曲がっていきます。
伊豆スカイラインに入ってスポーツモードも試してみましたが、全域でパワフルな感じです。ガソリンのB3の方がパワーの盛り上がり感があり、実際にもパワフルですが、加速感はほぼ一緒(1割減くらい?)でかなり速いです。ディーゼルのためか、B3と違ってアクセルオフ時の盛大なアフターファイア音は皆無で人によっては物足りないかもしれませんが、個人的には大歓迎です。高回転になるとやはり直6のサウンドで気持ち良いです。
ただ、B3と比べるとエンジンブレーキの効きが弱い感じでアクセルオフでもやや空走感があるので、スポーツ走行時のアクセルコントロールでの走りだとB3の方が楽しく気持ち良い感じは上かもしれません。また、低回転からの加速時にはレブリミットの5000回転まで綺麗に吹け上がる感じですが、ワインディングでマニュアル走行すると、シフトダウン時に4000回転くらいになってしまうと、そこからのパワーの盛り上がりは少ないので、ガソリン車とはちょっと違ったシフト操作になる感じです。もちろんATモードで走っていれば何の問題もなく速いです(爆)。
コーナリングもB3と差は感じられず、ブレーキも共通なので車内が静かな分、同じペースで走っても同乗者には優しい感じです(爆)。
試乗車のパドルシフトはBMW標準のものよりやや小振りでくの字にカーブしているような形状で主に人差し指で操作する感じですが、レバーの位置も標準車のパドルよりステアリングホイールに近い感じで手の小さい自分的には好印象でしたが、個人的にはスイッチトロニックを選ぶと思います。
伊豆スカイラインを降りてからは一般道の山道を普通のペースで流しましたが、メーターを見ているとずっと1500回転未満で走っている事が多くてびっくりしました。タコメーターを見ていないとそんな低回転で走っているとは思えない加速です。
以前の異
種格闘技戦?のブログで比較しましたが、このエンジンは1400回転の時点で700Nmのトルクを発生しておりアイドリング時でも475Nm出ているので、実際の運転の場面でも1500回転近辺で他のどのエンジンよりも明確にトルクがあってパワフルで、2500回転を超えると他のガソリンエンジン勢が追い付いてくる感じです。
伊豆スカイラインでのマニュアルシフト時の運転で意地悪して1200回転からの加速を試みましたが、一瞬ターボラグのようなためらいはあるもののそこからでも加速していくので、敢えてこうしたケースに持ち込めばマイルドハイブリッドシステムが助けになっているようですが、普段の運転では全く分かりません(爆)。それよりは一般道の定速運転からアクセルオフした時にエンジンストップしていたようなので、燃費向上には役立っているのかもしれません。
低回転からあまりにパワフルなのでガソリン車のような盛り上がり感には欠けるため刺激が少ないかもしれませんが、エンジン的にもB3>RSQ3≧D3S>M340iという感触です。BMW標準車のB58型エンジンはパワーでは同等でもトルクで大差が付いて線が細く、滑らかさでもアルピナのディーゼルの方が上だと思いました。
試乗車のホイールは今回も鍛造の20インチでしたが、乗り心地は良好でした。タイヤハイトの低さが微妙に気になりますが、センターロック付きのクラシックホイールなので、やっぱりこちらの方が良いかな、という気がしてきました(爆)。
試乗が終わって担当の方が帰るのをお見送りしましたが、エンジンが低回転のせいか非常に静かで、普通の国産車と同じ感じでした。B3が帰る時にはそれなりの排気音が聞こえましたが、そういう意味ではディーゼルは上品(味気ない?)ですね。
以前のカタログには車重が1950Kg、ツーリングだと2010Kgと2t超えなので気になっていましたが、車検証を拝見したら1910Kg(試乗車はサンルーフ装着なので20Kg重いです)とB3に対して50Kg増しで、最近の日本でのカタログデータと同一でした。ディーゼルエンジンでマイルドハイブリッドシステムのためB3より100kg以上重いと思っていましたが、これなら誤差の範囲ですね。ツーリングにサンルーフを装備してもギリギリ2t切るようですし。実際の試乗ではもっと軽い車の感触でした。
B3と変わらない上質さとコーナリングでディーゼルのパワフルなトルクと静かさ、燃費の良さも考えるとD3Sという選択肢も十分ありかと思いました。ただ、今頼んでも8月生産枠で納車は来年の2
月になるようです。B3の方は今年の生産枠はとっくに埋まって納車は来年夏以降のようなので、興味のある方は早めに問い合わせないと納車が来年末になってしまうかもしれませんね。
Posted at 2021/04/30 12:36:29 | |
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