ギリギリ上向き！

現在入庫中の某ミツビシ車、インナーバッフル製作中です。先ずはベースを仮製作し内張りを戻してグリルの穴からベースまでの距離を計測（画像左上）、数値を元に設計して完成！（画像右上）

・・・などと簡単にいくわけもありません。背圧や音抜けを考慮しドアパネルのスピーカーホール中心とバッフル面の中心は当然オフセット、内張りとの干渉も計測を繰り返してようやくバッフルが完成。その後、内張りグリル裏のリブもバッフル面に合わせて斜めカット。最後にもう一度計測してスピーカーが装着できる隙間を確認して内張りを戻します（画像左下）。

写真では分かりにくいですが、スピーカー左下で内張りまで約3mm・右上で約35mmになりました。元々この車両はドアパネルのスピーカー装着部が車両後方にスラントしているため、今回製作するバッフルでは主に上方へスラントさせています。これで随分とスピーカーがドライバー方向に向きました。（画像右下：ドアスイッチを外した穴から撮影）　もちろん内張りのグリルに厚みがあるため、角度を付けすぎると音抜けが悪くなりますのでほどほどに。

スラントバッフルは音を出してみないことには像を結ぶ位置がはっきりせず、本気で角度決めするには何種類もバッフルを作る必要があります。さすがにオーナー様にとって初ワンオフバッフルですのでそこまでの作業依頼は頂戴していませんが、それでも運転席で聴いて違和感ない音像になるよう助手席側の角度は十分検討してみます！