トリコロールデイ2017の参加レポでダラダラ続いたエントリはひとまず終了 爆
これまた久しぶりの『私情インプレッション』。
今回のクルマはこちら
ポルシェボクスターS
いわゆるタイプ981のモデルです。
モダンポルシェに乗る機会が訪れることを想定していなかったのですが
実際ハンドルを握ると、昨年一日乗り回したBMWのZ4Mのときと似たような
興奮と愉しさを感じました~
ではアウトラインから。
【全長×全幅×全高】4380×1800×1280mm
【ホイールベース】2475mm
【車両重量】1390kg
【エンジン】水平対向6気筒3436cc
最高出力 315ps(232kW)/rpm
最大トルク 36.7kg・m(360N・m)/4500~5800rpm
【トランスミッション】7速PDK
歴代ボクスターは兄貴分の911からパーツの共有化を受けていますが、
今回の共有率はおよそ50%。ただアルミを組み合わせたシャシーや
独自の構造によりサイズアップしたボディにもかかわらずウエイトは
前モデルの987より軽量化しているとのこと!
伸びやかで迫力も備えた車体は、エントリーモデルといいながらかなり
立派で、手軽なロードスターという風情ではなくなっています。
ファーストカーとしても十分に押し出しもあり、所有満足はかなり高い
かなと思わせます。
インテリアについても同じです。
最新911など上級モデルの様式にならったインパネはずらりと各種スイッチが
並び、高めのセンターコンソールはスポーツカーらしいタイト感を演出。
また安っぽい感じもほとんどありません。スポーツクロノパッケージに
PASM付で、走りへのデバイスが充実した仕様です♪
大きめのドアを開けて乗り込むと、やはりポジションの低さが印象的で、
いかにもスポーツカーに乗っている実感がいや増します。
ブレーキペダルに足をかけてエンジンに火を入れると、『ブォン!』と
大きめの音を上げて始動しました。このブリッピングもスポーツドライブへの
興奮を呼び覚ます演出で一気にテンションが上がります。
PDKのシフトレバーをまずはDレインジに入れ、サイドブレーキをリリース、、
おっとコンソールにはサイドブレーキはなく、インパネの右下奥にある
スイッチがその役割を果たします。そう、電子式サイドブレーキとなって
いました!こういうところがいかにも最新のクルマを実感させ、いささか
戸惑いも感じたりして 苦笑
気を取り直して慎重にクルマを発進させます。
出だしは非常に控えめで、ジェントルな加速。日常ではマナーの良さを
予感させるものです。
電動アシストのパワーステアリングもごく軽めで、グリップの細めな
ステアリングホイールの感触も好み。普通に転がすにも全く気難しい
ところはありません。
ジワジワと加速させると、、ここからがいよいよ981ボクスターの走り!
まずはPDKのシフトが素早いこと!
7速ということで特にクロースされたギア比もあるのでしょう、ズバズバと
次のシフトへ切り替わり、気付く間もなく高い速度に移行します。
あまりのあっけなさにやや拍子抜けするのですが、3.4リッターの余裕の
トルクがそのあっけなさに寄与しているようにも思えます。
すぐに上り坂となってきたので、シフトレバーをマニュアルへセットし
ステアリングのパドルで引っ張ってみるとこれがまた刺激的!
余裕のトルクのまま回転が上がり、痛烈な加速が目の前にやってくる!
そのときの排気音もフルオープンな車内に実に気持ち良くダイレクトに
入ってきて、さらにテンションが上がり、、
すぐにきつめのS字カーブが見えてきました。
そこはちょうど路面が大きくうねっていたためステアリングを握る手に
やや力を込めて構えたのですが、このボクスターSはいとも簡単にS字を
クリアしたのです。そう、微動だに挙動を乱すことなく!
フルオープンでも高いボディ剛性はさすが新しいポルシェと言わざるを
得ません。
クルマに全幅の信頼を寄せていいのだと確信したのち、ヘアピンへ突入~
パドルでのシフトダウンも相変わらずキレが良く、ブリッピングを発した
あとに溢れる『バンッ!』というバックファイアがこれまたシビれる 笑
語り尽くされた優秀なブレーキも確認しながらターンイン。
予想通りの鼻先の軽さ、そしてそれに加えて素晴らしいのは旋回中の姿勢。
低い重心が織り成すロールの安定感とドライバーが中心となるヨーイング。
コーナリングの状態を忠実に把握できるバランスの良さは911を持ってしても
かなわない美点と言えます。
キレイにコーナーをトレースし路面を掴む足回りも良く、思いのままに
操れる走りに思わず顔もほころぶというもの。
コーナーを脱出してからの加速も、リアに重心が移りトラクションを
生かした素早い加速が気持ちいい。
走行モードをsports+に切り替えるとボクスターの走りはクライマックスへ。
PDKシフトがよりキレ味鋭く、そしてスポーツエギゾーストのバルブが全開
となり、排気音はより甲高く響き渡るのです。
ボクサー6の伸びやかな吹け上がりとむせび泣くサウンドに右足はさらに力が
入り、、
まさにスポーツカーの真骨頂を体感した10分程度のドライブはあっという間。
このしびれる感覚は昨年BMWZ4のMロードスターに乗ったときを思い出しました。
あのクルマも回転を上げたときの鋭い吹けが印象的でしたが、世代も進んだ
このボクスターSはさらに正統派の洗練されたドライブ体験をさせてくれました。
こうやって乗るとやっぱりフルオープンスポーツ、いいですね 笑
981ボクスターですが、最新型718がご存知のとおりエンジンがフラット4と
なり、必ずしも官能面で勝るとはいえない中で最後のNAフラット6モデルと
なるかもしれず、人気も上がりそうです。
今回予期せぬ展開でボクスターSの試乗チャンスを得ることができました。
オーナー様、この場を借りて御礼申し上げます☆