
いすゞ プレリリース
2010年8月4日
いすゞ 大型路線バス・大型自家用バス『エルガ』、大型観光バス『ガーラ』を
ポスト新長期排出ガス規制に適合させ発売
いすゞ自動車株式会社(社長:細井 行、以下いすゞ)は、大型路線バス・大型自家用バス『エルガ』と大型観光バス『ガーラ』を改良し、平成21・22年排出ガス規制(ポスト新長期規制)に適合させるとともに、平成27年度重量車燃費基準達成車を大幅に拡大し8月4日より発売します。
今回発売する『エルガ』と『ガーラ』では、開発コンセプトである『See Technology(シー・テクノロジー)』に基づき、安全技術(Safety)、経済技術(Economy)、環境技術(Environment)の3つの基本性能を柱に、世界で最も厳しい水準の平成21・22年排出ガス規制に対応すると同時に、特に燃費向上と安全に特化した商品力の向上を進めました。
今回の改良により、『エルガ』では主力の14トン超クラスで平成27年度燃費基準達成車にオートマチック(300PS)車を新たに加え、基準達成車比率を83%まで高めました。『ガーラ』は12m車(SHD※1/HD※2)で全車平成27年度燃費基準を達成しています。
※1スーパーハイデッカー ※2ハイデッカー
平成27年度燃費基準達成車は平成21年度税制改正特例措置(エコカー減税)の対象となり、新車購入時の自動車重量税と自動車取得税が減税されます。
主な特長は次の通りです。
1.大型路線バス・大型自家用バス『エルガ』の主な特長
【環境性能】
・ ディーゼルエンジン全車に、DPD+尿素SCRシステムを採用しました。
・ ポスト新長期排ガス規制の適合に加え、ディーゼルエンジン車はPMについて規制値よりさらに30%低減し、九都県市低公害車指定制度の平成21年基準「優」低公害車に適しています。(燃費基準達成車のみ)
【経済性能】
・ 全車、トランスミッションを6速化し、ディーゼルエンジン車の主力である14トン超クラス(低馬力<260PS>のAT車を除く)で重量車燃費基準を達成しました。また、エンジンの改良とギヤ比の最適化により、動力性能と低燃費を両立させました。
・ ディーゼルエンジンの燃料噴射量のコントロールにより、発進性能のキーとなるゼロ・ブースト時のトルクを向上させました。また、全車に発進時、エアコンの出力制御(クーラーのコンプレッサの作動容量を一時的に抑制)を行うことで、エンジンへの負荷を低減し動力性能と低燃費を両立させました。
・ ECON モードをディーゼルエンジン全車に標準設定、無駄な加速を抑制し、省燃費運転をよりサポートします。
【安全性能】
・ ABSの全車標準化をはじめ、出入口仕切りの構造の見直しを行い、安全性を向上しました。
【その他】
・ 全車、ホイールの取り付けに新・ISO方式を採用し、整備性の向上を図りました。
・ シックハウス症候群の一因であるVOC(揮発性有機化合物)の室内濃度をさらに改善しました。
2.大型観光バス『ガーラ』の主な特長
【環境性能】
・ 12m車(SHD/HD)は、エンジンの改良+PM除去装置に加え尿素SCRを組合わせポスト新長期排出ガス規制に適合しました。
・ 9m車(HD-9※3)は、尿素SCRを使用せずエンジンの改良+改良型PM除去装置でポスト新長期(平成21年※4・22年※5)排出ガス規制に対応しました。
※3 ハイデッカーナイン
※4 車両総重量12トンを超える車型(排出ガス記号LDG-車)。
※5 車両総重量12トン以下の車型(排出ガス記号SDG-車)。
・ ポスト新長期排ガス規制の適合に加え、PMについてはさらに規制値から30%低減し、九都県市低公害車指定制度の平成21年基準「優」低公害車に適合しています。(燃費基準達成車のみ)
【経済性能】
・ エンジンの燃焼改善、12m車のエンジン低回転高トルク化、12m車の駆動系のギア比の見直し、リヤスポイラーの空力特性を改善し、燃費を向上しました。また12m車は全車平成27年度燃費基準を達成しています。
・ 燃費制御機能、省燃費運転支援装置の装備により、一層の低燃費走行を可能にしました。
【安全性能】
・ 「衝突被害軽減ブレーキ」を全車標準化しました。追突被害を軽減します。
・ 「車間制御クルーズ・車間警報」を全車標準化しました。先行車両と一定の車間距離を保ち、アクセル、ブレーキを自動制御して自動的に追従走行、ドライバーの長時間運転による疲労を軽減、安全運転をサポートします。
・ パラボラ式ヘッドランプを採用。反射面を大型一体化して、ロービーム光源を中央にレイアウト、左側の光を左前方へ集めて、路肩の歩行者、路上落下物の視認性を高めました。
【その他】
・ 全車、ホイールの取り付けに新・ISO方式を採用し、整備性の向上を図りました。
<目標販売台数(国内)>
エルガシリーズで800台/年
ガーラシリーズで400台/年
また、今回、日産自動車(株)からのOEM商品であるマイクロバス 『ジャーニー』に関しても、一部仕様変更を行い、発売いたします。
以上
いすゞ・エルガ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エルガ(ERGA)は、ジェイ・バスが製造し、いすゞ自動車が販売している路線・自家用大型バス。2000年にキュービックからフルモデルチェンジした現行生産モデル。
現在はいすゞと日野自動車のバス製造事業統合に伴い、日野・ブルーリボンIIとの統合車種となっている。
概要
登場時
日本の長期規制(平成11年排出ガス規制)に合わせキュービックをフルモデルチェンジし2000年6月20日に登場した。外観は前年にフルモデルチェンジされた中型路線バス・エルガミオと同様に、全体的に四角く、コーナーに丸みを帯びたボディーとなっている。また、ヘッドランプも視認性向上のために同じく横置きから縦置き4灯式に変更になった。これらは、エルガミオとの部品共通化によるコスト削減を念頭においている。
床形状としては、キュービックに引き続き、フルノンステップバス・ワンステップバス・ツーステップバス(路線仕様・高速仕様)が設定されが、新たに前中ノンステップのtype-Aが新たに追加された。type-Aは、後半パワートレーン部分をワンステップバスと構造共通化することによってコスト削減を図っており、以後のノンステップバスの主流となるものである(UDトラックス(旧:日産ディーゼル)・UA(当時)のGタイプと同一構造)。一方、キュービックの時代に設定されたトルコンAT搭載,横置きエンジンの床面フルフラットノンステップバスはtype-B となった。ホイールベースは4.8m(L尺)・5.3m(N尺)・5.8m(Q尺)の3種類が設定されているが、Q尺のノンステップバスは製造されていない。
サスペンションはエアサスペンションが標準仕様で、リーフサスペンションはオプション設定とされた(2002年に生産中止)。
2002年1月にはCNGノンステップバスが発売開始され、こちらはtype-A・type-B双方に設定された。また、自動車教習所向けの教習車も製造されており、多くがツーステップバスとなっている。
その後の大きな動き
その後の動きは、排出ガス規制や燃費基準が強化されていくことに伴う、コスト低減を図った動きが多く見られる。
初期のころは、一部の例外を除いていすゞバス製造で製造されていたが、いすゞ自動車と日野自動車のバス製造事業統合に伴い、2004年10月1日より両社合同資本のジェイ・バス宇都宮事業所(元いすゞバス製造)で製造が行われている。
また、車種に関してもOEM供給を経て現在は統合車種となっている。2004年8月にtype-Aのノンステップバスを日野にブルーリボンIIとしてOEM供給開始。2005年1月14日からは統合車種となり、日野にワンステップバス・ツーステップバス(教習車を含む)も提供されることになった。ただし、CNGノンステップバスの供給はこれまで行われたことはない。
それとは別に、ノンステップバスに関しては、CNGバスも含んだtype-Bの製造が2005年8月をもって製造打ち切りとなり、type-Aに一本化された。これは通路の傾斜角が交通バリアフリー法の新たな規定に適合できなかったことや、トルコンATなどを使用することで販売価格が高く,事業者のニーズに沿わなかったことが要因である。
車名の由来
ラテン語で「~に向かって」と言う意味を持ち、新たな時代に向かって走り始めた路線バスをイメージして名付けられた。
LK(D)G-LV234系(現行車種)
2010年8月4日発売開始。排気ガス浄化装置の改良と尿素SCRシステムの採用により、平成21年排出ガス規制(ポスト新長期規制)適合し、併せてトランスミッションの全車6速化により燃費性能を改良し、新たに高出力(300PS)エンジン搭載オートマチック車が平成27年燃費基準に追加適合させている。また今回のマイナーチェンジよりABSが全車に標準装備されている。
型式は以下のとおり。すべてエアサス車で、燃費基準達成車が「LKG-」、非達成車が「LDG-」となる。
WB4.8m WB5.3m WB5.8m
ノンステップ LKG-LV234L3 LKG-LV234N3
LDG-LV234L3 LDG-LV234N3
ワンステップ LKG-LV234L3 LKG-LV234N3 LKG-LV234Q3
ツーステップ LDG-LV234L3 LDG-LV234N3 LDG-LV234Q3
教習車
エルガ/ブルーリボンIIからは、乗合や貸切用途のほかに大型第二種免許向けの教習車のラインナップが設定されている。それまでは全長9mのバス(いすゞ・エルガLT・いすゞ・キュービックLTなど)が用いられてきたが、中型免許新設に伴って各地の教習所の車両が全長11mの車両に代替されることになったことによるものであり、2003年に先行導入された神奈川県運転免許試験場を皮切りに発売を開始した。
ラインナップはこれまでの乗合車種同様、排出ガス規制ごとにあわせたラインナップになっており、ヘッドランプが2灯式に変更されたPDG-KV系も存在する(日野へはPJ車から供給開始)。すべて全長11m・N尺のツーステップバスとなり、改造扱いとなる。教習車らしい特徴的な仕様が設定され、前扉がカットされてその部分に助手席が設定されているほか、当然ながら補助ブレーキや教官用のメーター類なども整備されている。また一部には2ステップトップドアのエルガから、方向幕をうめた教習用バスも存在する(エルガの前型式であるキュービックにも存在する)。
型式は以下の通り。すべてホイールベース5.3m、ツーステップ中扉仕様、エンジン出力191kW (260PS) 、エアサス車である。
エンジン いすゞ・エルガ 日野・ブルーリボンII
2003年 - 2005年 8PE1 KL-LV280N1改
2005年 - 2007年8月 6HK1-TCC PJ-LV234N1改 PJ-KV234N1改
2007年8月以降の現行車種6HK1-TCC PDG-LV234N2改 PDG-KV234N2改
富士重工・西日本車体工業架装車
ほとんどの車両が純正のいすゞバス製造あるいはジェイ・バスで製造されており、純正のボディーで架装されているが、一部には富士重工業や西日本車体工業で架装された車両が存在する。なお富士重工業製,西日本車体工業製とも純正ボディではないため「エルガ」とは称さない。
富士重工業は2003年3月をもって撤退したため、現在は製造されていない。多くはワンステップバスかノンステップバスのいわゆるtype-Aだが、東武バスおよび京成バスに富士重工ボディのいわゆるtype-Bを架装した例がある。
西日本車体工業架装車は、ジェイ・バスでの製造になってからしばらく製造が行われていなかったが、2005年頃から発売を再開している。2003年4月以降の架装車種に関しては、西日本車体工業2003年4月以降に日産ディーゼル以外にボディ架装を行った例を参照のこと。
最終更新 2010年8月24日 (火) 01:17
日野「ブルーリボンII」は
いつも日野自動車Webサイトをご利用いただきありがとうございます。
新型「日野ブルーリボンII」は、現在更新作業中につき、
しばらくお待ち頂きますよう宜しくお願いいたします。
と工事中である。
マイクロバス 『ジャーニー』も気になるところである。