
[写真] アイラ(AYLA)
アストラ・ダイハツ・モーター(インドネシア)より
2013/09/09
ダイハツ インドネシア専用車 「アイラ」の販売を開始
ダイハツ工業株式会社(以下ダイハツ)は、インドネシア政府が発表したLCGC(LowCost Green Car)政策に対応するモデルとして、「AYLA(アイラ)」の販売を9月9日より開始した。
「アイラ」は、ダイハツと現地子会社アストラ・ダイハツ・モーター社(以下ADM)が企画・開発し、ADMで生産する。
また、トヨタ自動車株式会社(以下トヨタ)との協業の一環として、トヨタへ「AGYA(アギア)」として同日OEM供給を開始した。
「アイラ」は、ダイハツの低燃費・低価格なコンパクトカーづくりのノウハウをベースに、ADMが参画した開発体制のもとインドネシアでのニーズを徹底追求した「インドネシア発のインドネシアのためのクルマ」である。LCGC政策の導入により期待されている新規自動車購入層向けのモデルとして、ダイハツが他社に先駆けて発売する。
「アイラ」の小売価格(税込、付属品・用品含む)は 76.1 百万ルピア~ 97.5 百万ルピア AT 代はMT+9.0 百万ルピア(約65 万円~約83 万円 AT 代はMT+8 万円 1 ルピア=0.008524円換算 9 月6 日為替レート)
主な特長:
1. 市場調査による現地ニーズの追求や現地デザイナーの起用など徹底した「現地化」を実践
2. 現地調達化の推進などにより低価格を実現。さらに、低燃費のアプローチとしてエネルギー効率の最大化や軽量化を推進
3. 新開発プラットフォームの採用によりコンパクトなボディサイズながら、5人乗車の広い室内空間と十分な荷室空間を両立
4. インドネシア人デザイナーがデザインコンセプトから参画し作り上げた、ダイナミックかつ流麗なスタイリング
5. 悪路や冠水路でも走破できる最低地上高や、狭い道でも取り回ししやすい最小回転半径を実現
[諸元]
駆動方式 FF
エンジン 998cc (型式:1KR-DE)
トランスミッション 5MT/4AT
乗車定員 5(名)
全長×全幅×全高 (mm) 3600×1600×1520(ベース車)
車両重量 730(㎏)
以上
ダイハツ工業 ニュースリリース・経営・財務情報 より
2013年09月09日
FUN TO DRIVE,AGAIN.
トヨタ、インドネシアで低価格・低燃費車「アギア」の販売を開始
ダイハツとの協業で新たな市場を開拓
トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)のインドネシアにおける車両販売会社であるトヨタ・アストラ・モーター(PT. Toyota Astra Motor、以下TAM )は、本日、インドネシアにおいて、新型車「アギア(AGYA)※1」の販売を開始した。
販売価格は、99百万ルピア(約85万円)~120百万ルピア(約103万円)※2で、2013年月販目標台数は、5,000台。本日、ジャカルタ市内で行われた記者発表会に出席したTAMのジョニー社長は「本日、アギアを販売開始することができ、大変うれしく思う。インドネシアのお客様のニーズを徹底追及したクルマであるアギアが、インドネシアのお客様の注目の的となると信じている」と語った。
「アギア」は、ダイハツ工業株式会社(以下、ダイハツ)が企画・開発したモデルであり、ダイハツのインドネシアにおける車両生産会社であるアストラ・ダイハツ・モーター(PT. Astra Daihatsu Motor、以下ADM)で生産し、TAMがトヨタブランドで販売する。ダイハツブランドである「アイラ(AYLA)」も、本日、ダイハツの車両販売会社であるアストラ・インターナショナル(Astra International)より販売を開始した。
低価格と低燃費を実現した「アギア」「アイラ」は、インドネシア政府が制定したLCGC(Low Cost Green Car)政策※3初の認定車となる。
これまでもトヨタは、ダイハツとの協業で、「アバンザ」(ダイハツブランド名:「セニア」)など、インドネシアのお客様のニーズに合わせたクルマを提供してきた。「アギア」「アイラ」も、エントリーユーザー向けのファミリーカーとして、インドネシアの新たな市場の開拓を目指す。
今後も、トヨタは、グループ会社とともに、インドネシアにおける自動車産業の発展に向け尽力するとともに、インドネシアのお客様にご満足いただける商品を展開していく。
※1 古代インドネシア語で「Fast(速い)」の意味。
※2 1ルピア=0.008524円換算(9月6日為替レート)
※3 低価格で燃費が良いクルマの普及を促進する政策。認定車には、税制上の優遇措置が与えられる。
[諸元]
駆動方式 FF
エンジン 1KR 998cc
トランスミッション 4AT/5MT
乗車定員(名) 5
全長×全幅×全高 3600×1600×1520 (mm)(ベース車)
車両重量 740(kg)(ベースMT車)
以上
TOYOTA ニュースリリース より
トヨタ、インドネシアでエコカー「アギア」発売
2013年 09月 9日 17:50 JST
[東京 9日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は9日、インドネシア向け新型乗用車「アギア」を発売したと発表した。価格は約85万─103万円で、2013年の月販販売目標は5000台。同国の低価格エコカー普及策「ローコストグリーンカ―(LCGC)」政策の認定車となったことから販売を始める。
LCGC政策は、認定された低価格・低燃費車に対して税制上の優遇措置を与えるというもの。ホンダ<7267.T>、日産自動車<7201.T>、スズキ<7269.T>などもLCGC適合車の投入を目指している。
アギアはダイハツ工業<7262.T>が開発したもので、同社からOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けて販売する。ダイハツも自社ブランドの「アイラ」として発売した。アイラの価格は約65万─83万円。
12年のインドネシアの総販売台数は前年比23%増の109万8000台。このうちトヨタが40万台、ダイハツが16万3000台と、2社合計で50%以上の市場シェアを占めた。トヨタ、ダイハツの両社は、LCGC認定車の投入により、新規に自動車を購入する顧客層向けに販売拡大を目指す。
配信 ロイター
トヨタ、インドネシアで低価格・低燃費車 アギア 販売開始…ダイハツと協業
2013年9月9日(月) 17時15分
トヨタ自動車のインドネシアにおける車両販売会社であるトヨタ・アストラ・モーター(TAM)は9月9日、インドネシアにおいて、新型車『アギア』の販売を開始した。
販売価格は、9900万から1億2000万ルピア(約85~103万円)で、2013年月販目標台数は5000台。
アギアは、ダイハツ工業が企画・開発したモデルで、ダイハツのインドネシアにおける車両生産会社であるアストラ・ダイハツ・モーター(ADM)で生産し、TAMがトヨタブランドで販売する。ダイハツブランドである『アイラ』も同日、ダイハツの車両販売会社であるアストラ・インターナショナルより販売を開始した。
低価格と低燃費を実現したアギア、アイラは、インドネシア政府が制定したLCGC(ローコスト グリーンカー)政策初の認定車となる。
これまでもトヨタは、ダイハツとの協業で、『アバンザ』(ダイハツブランド名:『セニア』)など、インドネシアの顧客ニーズに合わせたクルマを提供してきた。アギア、アイラも、エントリーユーザー向けのファミリーカーとして、インドネシアの新たな市場の開拓を目指す。
《レスポンス・纐纈敏也@DAYS》
【ジャカルタモーターショー13】LCGC認定車 トヨタ アギア …福井常務「月販5000台を保ちたい」
2013年9月20日(金) 09時00分
9月19日、開幕したジャカルタモーターショー2013。トヨタブースは、インドネシア政府が制定したLCGC(Low Cost Green Car)政策初の認定車『アギア』を展示した。
アギアは、低価格と低燃費を実現したモデルで、現地での販売価格は、99百万ルピア(約85万円)~120百万ルピア(約103万円)で、2013年の月販目標台数は5000台。
トヨタ自動車でインドネシアを担当する福井弘之常務役員は「今年は、月5000台のペースを保ちたい、来年は競合も出てくるので、売り負けないようにしたい」「この国は3列シートのMPVが主流で、グループのダイハツと合わせた40万台のうち半分くらい売れている。そこから下のセグメントは、これから競争が激しくなってきて、皆さんいいクルマを出されて力が入っていてますので頑張っていきたい」と販売への意気込みを述べた。
アギアはダイハツが企画・開発したモデルで、ダイハツのインドネシアにおける車両生産会社であるアストラ・ダイハツ・モーターで生産、現地の販売会社トヨタ・アストラ・モーターがトヨタブランドで販売する。ダイハツブランド版の『アイラ』も、ダイハツの車両販売会社であるアストラ・インターナショナルより販売を開始している。
トヨタブースでは、LCGCのアギアのほか、現在主流のミニバンを始めに、スポーツモデルの『86』なども出展し、全方位体制をとる。
トヨタ自動車のアジア・中近東を担当する井上尚之専務役員は「インドネシアは構造的に特殊な市場でMPVの比率が高いが、これからは普通の国になってきて、より乗用車、その先にはSUVもあるので、我々は先の需要に備えて今から準備していきたい。競合も今のメーカーに加えていろいろ入ってくるので、(インドネシアにおける車両販売会社の)アストラとも共同で力をつけていきたい」述べた。
《レスポンス・椿山和雄》
【ジャカルタモーターショー13】見切り発車のエコカー政策、ねじれ未解消
2013年9月24日(火) 08時30分
トヨタ『アギア』は、インドネシア版の軽自動車ともいうべき、優遇税制適合車である。
アギアが該当車となっているローコストグリーンカー(LCGC)は、インドネシア自動車業界のホットトピック。一定要件を満たし、適合モデルとなると税負担が軽減されるLCGCは、インドネシアの交通網をどのように変えるのか。
これについて、インドネシア大手メディアdetik.comの自動車担当によると「日本の軽自動車のような存在となることを、インドネシア政府が目論んでいる」とのこと。
しかし、日本とインドネシアには大きな違いがある。それは可処分所得の規模と交通網の整備状態だ。
インドネシアでは首都ジャカルタにおいても、自動車を購入する事が可能なユーザー層は一部の高所得者に限られる。さらに鉄道やバスといった公共交通機関の整備、道路網の拡充は喫緊の課題。しかしながら各種整備は、計画通り進まない。したがって、移動手段となるマイバイク・マイカー依存は高まる一方だ。
翻って日本。東京をはじめとする都市部は、所得面での数値は既知として、公共交通機関が“異常”なほど発達しているが故に、クルマは必要ない、とされる。都市から離れた地方での軽自動車の存在感は相対的に高い。
日本における軽自動車は地方部での生活インフラであり、都市部のインフラの基盤は公共交通機関が担っている。
インドネシアでは、都市部の生活インフラとして、クルマが求められている。地方部では、クルマを購入できる水準の収入を得ている人口は限られ、LCGCであってもどれほどのユーザー層が購入可能になるかは未知数だ。
こうした状況下でインドネシアにLCGCが投入されると、首都ジャカルタがクルマで溢れ、渋滞は激しさを加速度的に増していく。ジャカルタの交通網を一層麻痺させるという懸念を抱くのがジャカルタ州知事だ。一方のインドネシア政府は、LCGCの普及を推進する。LCGCの投入については国と自治体の見解にねじれが発生している状態のまま、見切り発車となった。
いずれにせよトヨタ『アギア』とダイハツ『アイラ』はLCGCに認定された。急成長する東南アジア、注目のインドネシア交通網。LCGC投入でどのように変わっていくのだろうか。
《レスポンス・土屋篤司》
【中田徹の沸騰アジア】最低価格65万円のLCGC発売、インドネシア政府の狙いは空洞回避
2013年10月22日(火) 12時00分
インドネシアで低価格低排出車優遇策「LCGC(=ロー・コスト・グリーン・カー)プロジェクト」が始動した。
10%の奢侈税(ぜいたく税)が全額免除されるLCGC適合車。最低価格は65万円で、圧倒的なコスト競争力が消費者の心を捉える可能性は高い。また、インドネシア政府は主要部品の国産化ルールを設定しており、部品産業の育成・強化を促す考えだ。
◆エアコン無しで65万円
2013年9月9日、トヨタとダイハツはそれぞれ『アギア』、『アイラ』を発売した。1.0リットルガソリンエンジン搭載のこの小型車は、LCGC政策に適合する第1弾モデル。これ続いて9月11日にはホンダが『ブリオ・サティヤ』を発表した(発売は10月以降)。また、スズキは年内に『カリムン・ワゴンR』を、日産はダットサンブランドで開発中の『ゴー』と『ゴー+』を2014年に販売開始する計画である。
LCGCの最大の魅力は価格で、100万円を下回る製品が主軸だ。装備が充実しているアギアの価格は9900万~1.2億ルピア(約85万~103万円)。アイラは7610万~9750万ルピア(約65万~83万円)となっている。アイラにはエアコン無しのグレード(7610万ルピア)が設定されているが、これは価格の安さをアピールするための大胆な作戦だろう(実際、売れ筋はエアコン付きの上位グレードである)。
また、排気量1.2リットルのブリオ・サティヤは1億0600万~1億1700万ルピア(約90万~100万円)で、『ジャズ』(日本名:フィット、1億9400万ルピア~)のほぼ半額だ。
気になる消費者のリアクションだが、ダイハツは発売2週間足らずで販売目標の2倍以上となる8500台を受注したことを明らかにした。LCGCを巡っては「大家族主義で、7人乗りMPVの人気が高いインドネシアには合わない」といった議論もあったが、主流の小型MPVに比べて3割以上も安い製品の登場が早くも市場活性化につながっている。スタートは上々だ。7人乗りのコンパクトMPV、ゴー+が投入されれば、さらに販売が伸びると見込まれる。
◆LCGCは輸入依存低減策
市場活性化策としてのLCGCに注目が集まるが、インドネシア政府が狙うのは部品産業の発展だ。
インドネシア市場は数年以内にASEAN首位に躍り出ることが確実で、さらに将来的には数百万台に達すると予想される。しかし、国内の部品産業の育成が遅れれば組立用部品や原材料の多くをタイなどから輸入に依存することになりかねない。部品産業を置き去りにして市場と組立産業だけが拡大すれば、貿易赤字の増大につながる。「空洞の自動車大国」にならないためにも、部品産業の発展が急務だ。
こうした課題を背景に、インドネシア政府は主要部品の国産化に関する条件をLCGC政策に盛り込んだ。国産化計画の提出が求められている部品は100項目を超え、投資がかさむエンジンと変速機の鋳鍛造や機械加工も含まれる。これらに対応するため、ダイハツはエンジンの生産ライン増設に最大200億円を、スズキは2014年稼働予定の新工場に総額1000億円(うちエンジン工場400億円)を投資する。ホンダと日産も300億円前後(車両+エンジン)の投資計画を進めている。また、ダイハツの現地工場はLCGC生産に当たって30社以上と新たに取引を開始したが、このために現地進出した日系サプライヤーも多い。現地化強化の取り組みが前進している。
◆LCGCの次の手?
LCGC関連の設備投資は完成車メーカーと部品メーカーの合計で2000億円を超える。インドネシア政府の目論見はひとまず当たった格好だが、これは潜在的な成長性を開花させるための手段のひとつに過ぎない。また、工業省は2025年までの成長シナリオとして、ハイブリッド車を含む車両・コンポーネントの輸出拠点化、小型MPVや乗用車の開発拠点化、といった野心的な計画を思い描いているが、これらは内需の将来性だけでは達成できない目標だ。LCGCに続く成長戦略が問われている。
《レスポンス・中田徹》
≪くだめぎ?≫
○ダイハツ「シリオン」(日本名
ダイハツ「ブーン」・トヨタ「パッソ」)
全長×全幅×全高 3640-3650×1665×1535
車両重量 910-970(kg)
○トヨタ「アギア」・ダイハツ「アイラ」
全長×全幅×全高 3600×1600×1520 (mm)(ベース車)
車両重量 740(kg)(ベースMT車)
排気量は同じ1000ccだが車体は一回り小さい。ここがインドネシア版の軽自動車・LCGC適合車たるところだ。インドネシアの低価格低排出車優遇策「LCGC(=ロー・コスト・グリーン・カー)プロジェクトで10%の奢侈税(ぜいたく税)が全額免除される"エコカー減税車"。LCGC政策は、また
主要部品の国産化に関する条件が盛り込こまれた。LCGC関連の設備投資は、ダイハツが発売2週間足らずで8500台を受注したことから、まずはインドネシア政府の目論見はひとまず当たった格好。
次は都市部公共交通機関の整備、道路網の拡充である。環境対策と、インドネシア国内の部品産業の育成などが両立されるか注目だ。