
トヨタ・ジャパンタクシー
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[写真・画像] 香港向けの
「コンフォートハイブリッド」
2019年2月20日
ジャパンタクシー(JPN TAXI)は、トヨタ自動車が販売するユニバーサルデザインタクシー用トールワゴン型ハイブリッド(スプリット方式)商用車である。
トヨタ・ジャパンタクシー NTP10型
-自動車のスペック表-
製造国 日本(静岡県→宮城県)
販売期間 2017年10月23日 -
乗車定員 5名 (車いす乗車時:3名)
ボディタイプ 5ドア トールワゴン(タクシー向け)
エンジン 1NZ-FXP型:1,496cc 直列4気筒DOHC
駆動方式 前輪駆動
モーター 2LM型:交流同期電動機
最高出力
エンジン:54kW (74PS)/4,800rpm
モーター:45kW (61PS)
システム最高出力:73kW (100PS)
最大トルク
エンジン:111N・m (11.3kgf・m)/2,800-4,400rpm
モーター:169N・m(17.2kgf・m)
変速機 電気式無段変速機
サスペンション
前:マクファーソンストラット式コイルスプリング
後:トレーリングリンク車軸式コイルスプリング(3リンク)
全長 4,400mm
全幅 1,695mm
全高 1,750mm 1,765mm(車高アップパッケージ装着時)
ホイールベース 2,750mm
車両重量 1,390-1,410kg
ブレーキ
前:ベンチレーテッドディスク
後:リーディングトレーリング(ドラム)
別名 トヨタ・コンフォートハイブリッド(香港専売)
プラットフォーム Bプラットフォーム
1 概要
2013年に行われた第43回東京モーターショーの参考出品車である「JPN TAXI Concept」をベースに市販化したもので[1]、1995年から主にタクシー向けのノッチバックセダン型商用車として販売されていたコンフォート・クラウンコンフォート及びXS10系クラウンセダン(いずれも2017年に販売終了、以下「コンフォート系」)の後継車として、新たに発売されたものである。
トヨタ車で初めて、国土交通省が定める「ユニバーサルデザインタクシー」の設定要件を満たした車種に認定されている[2][注 1]。
車名は「JPN TAXI」とアルファベットで表記し、読みとカタカナ表記は「ジャパンタクシー」である。プレスリリースでも「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」と表記しているが[3]、公式ウェブサイトのタイトルは、カタカナ表記とするなど表記が混在している。報道機関では「JPNタクシー」などの表記もある[4]。通称として「ジャパン」や「ジャパタク」とも呼ばれる。
生産はコンフォート系に引き続きトヨタ自動車東日本東富士工場が担当していた[注 2]が、2020年12月25日に閉鎖された後は宮城大衡工場に移管されることとなった[5][6][注 3]。
3 年表
・2013年11月5日
「第43回東京モーターショー2013」にて、参考出品車として「JPN TAXI Concept」を出展することを発表[24]。
・2015年10月26日
次世代タクシーの概要を公表[25]。
発売時期を2017年度内とすることや、全国のトヨタ店、トヨペット店を通じて販売することを発表。また「第44回東京モーターショー2015」では、同車を映像で紹介することも併せて発表された。
・2017年10月23日
「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」として発売[26]。
キャッチコピーは「次の日本に、いらっしゃいませ。」。
・2018年4月1日
衝突回避支援パッケージの名称を「Toyota Safety Sense C」から、「Toyota Safety Sense」に変更[27]。(公式発表なし)
・2018年5月
香港市場向けを発表。車名はコンフォートハイブリッドとしている[28]。
・2020年12月10日(補足)
香港・マカオ向けの2代目コンフォートを含め、東富士工場での生産を終了。
・2021年1月4日(補足)
香港・マカオ向けの2代目コンフォートを含め、宮城大衡工場へ移管、ならびに生産を開始。
・2021年5月10日
一部改良[32]。
運転席と助手席のエアコン吹き出し口に設置されている「ナノイー」が「ナノイーX」に変更され、可視光応答型光触媒「V-CAT」を使用したハーフシートカバー(デラックスタイプ)が純正用品に設定された。
アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/コンセント1個)を新たにメーカーオプション設定され、照度センサーによって自動点灯・消灯を行うコンライトを標準装備[注 20]。また、ブザーとディスプレイ警告でフューエルリッドの閉め忘れを知らせる機能も追加された他、運転席のみシート表皮が合成皮革+ファブリックに改良された。
なお、今回の一部改良により、2030年度燃費基準優良車(2030年度燃費基準90%達成)となった(排ガス規制記号は「6AA-」で据え置き)[33]
4 2021年5月(東京地区は2019年3月)までの取り扱いチャネル
・トヨタ店
・トヨペット店
タクシー向けのコンフォート系が、トヨタ店(東京地区はトヨペットと併売)で取り扱っていたことを引き継いでいた。ただし商用車扱いであり、2020年4月以降も、トヨタ店・トヨペット店以外での取り扱いのない地域もある。
5 脚注
5.1 注釈
[注 1]^ 日本車初は日産・NV200タクシー ユニバーサルデザインであり、ジャパンタクシーの前に同じく日産のC26型セレナが認定を受けている。なお、2020年に認定要領の改正がなされ、同年基準の新要領に基づく認定はジャパンタクシーがNV200に先んじて認定されている[2]。
[注 2]^ コンフォート系はトヨタ自動車東日本が関東自動車工業・セントラル自動車・トヨタ自動車東北の3社で合併して成立する以前より東富士工場(元関東自動車工業)で生産されていた。
[注 3]^ 宮城大衡工場(元セントラル自動車宮城工場)では、シエンタが同車種の2代目で本車種の設計上のベースとなったXP170系にモデルチェンジして以来製造されている。また県内の宮城大和工場(元トヨタ自動車東北)にて本車種に搭載する1NZ-FXPエンジンを製造しており、エンジン(宮城大和工場)と車体(東富士工場→宮城大衡工場)の工場が従来より劇的に近くなることになった。
[注 20]^ 法規対応によるもの。ライトスイッチが変更され消灯(OFF)がなくなり、自動明滅(AUTO)が定位となった。停車中のみ消灯可能となり、停車中に消灯した状態で発進すると点灯する。
5.2 出典
[1]^ “TOYOTA、第43回東京モーターショー2013に、燃料電池自動車、直感で通じ合える未来の愛車、次世代タクシーなど未来のモビリティライフを提案するコンセプトカーを出展” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2013年11月5日) 2017年10月24日閲覧。
[2]^ a b 標準仕様ユニバーサルデザインタクシー認定型式一覧 国土交通省自動車局旅客課
[3]^ a b c JPN TAXIの車いす乗降改善対応について - トヨタ自動車株式会社
[4]^ a b c d トヨタJPNタクシー、車いすに優しく 五輪へカイゼン - 朝日新聞
[5]^ “トヨタ自動車東日本、東富士工場を2020年末までに閉鎖へ”. レスポンス. (2018年7月23日) 2018年10月7日閲覧。
[6]^ “トヨタ東日本、東富士工場の400人退職”. 日経電子版(有料会員限定記事) (日本経済新聞). (2020年11月25日) 2020年12月9日閲覧。
[24]^ “TOYOTA、第43回東京モーターショー2013に、燃料電池自動車、直感で通じ合える未来の愛車、次世代タクシーなど未来のモビリティライフを提案するコンセプトカーを出展” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2013年11月5日)
[25]^ “TOYOTA、次世代タクシーの概要を公表” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2015年10月26日)
[26]^ “TOYOTA、新型車JPN TAXIを発売” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年10月23日)
[27]^ 「トヨタジャパンタクシー カタログ」、2018年4月発行。HAZ13000-1804
[28]^ [1]
[32]^ “JPN TAXIを一部改良し、クリーンな移動空間を提供” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2021年5月10日)
[33]^ “ジャパンタクシー 環境仕様 (PDF)”. トヨタ自動車株式会社. 2021年5月10日閲覧。
6 関連項目
・ハックニーキャリッジ - ロンドンタクシー
・トヨタ・XS10
・トヨタ・クラウンセダン
・トヨタ・クラウンコンフォート
・トヨタ・コンフォート - 2代目は本車種の香港市場における車名
・トヨタ・シエンタ - ベース車種
・日産・NV200バネット - 競合車種
7 外部リンク
最終更新 2021年7月5日 (月) 12:16 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
トヨペット店
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トヨペット店(トヨペットてん、TOYOPET)は、トヨタ自動車のディーラーの一つ。
2 現在の取扱車種
(2020年5月現在)
2.1 全国の取扱
・×が付与された車種は全車種併売化の対象外となる車種
●セダン
・MIRAI×(トヨタ店と併売)
●商用車(軽商用車を含む)
・ジャパンタクシー×(トヨタ店と併売)
2.2 大阪トヨペットのみの取扱
以下の車種は2020年5月の全車種併売化の対象外である。北海道日高振興局管内はひだかトヨタ自動車販売、東京地区はトヨタモビリティ東京、神奈川地区はトヨタモビリティ神奈川、富山地区はトヨタモビリティ富山、北海道日高振興局管内・東京地区・神奈川地区・富山地区・大阪地区以外の地域はトヨタ店の扱いとなる。
・ハイメディック
・トヨタ救急車
最終更新 2021年6月23日 (水) 15:10 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
≪くだめぎ?≫
2020年5月の"全車種併売化"されているが、対象外の車種もあり、
『JPN TAXI(ジャパンタクシー)』もその一つである。
ただ、厳密では無い様で、その地域でのトヨタ店・トヨペット店と経営を共にするカローラ店・ネッツ店やそのトヨタ店・トヨペット店に経営統合したお店でも扱われているようだ。