
下北半島の足支え半世紀 本州最北・むつバスターミナル、5月末で営業終了・解体へ
5/27(金) 9:00配信 東奥日報
[写真・画像] 31日で営業を終える
下北交通のむつバスターミナル=24日(東奥日報社)
青森県むつ市柳町1丁目にある下北交通むつバスターミナルが31日で営業を終了し、その後解体される。本州最北のバスターミナルは50年以上にわたり下北の住民や観光客の足を支え、にぎわいの拠点にもなってきた。「間もなく3番ホームから発車いたします」-。女性社員のアナウンスとベルの音が街に響き、さっそうと走り出すバス。そんななじみの光景もあと数日で見られなくなる。
バスターミナルは下北への観光客増加を見越し、国鉄大畑線・田名部駅の約250メートル西側に建設され、1967年12月に営業を開始。鉄筋コンクリート一部4階建ての当時としては近代的なビルで、恐山をはじめとした市内のほか、大間・佐井、東通、野辺地・青森など各方面に向かうバスの発着地として多くの人が利用した。
同社によると、年間輸送旅客数が380万人とピークだった73年のターミナル利用者は、1日平均2千人に上った。毎年、お盆や正月は帰省客であふれかえっていたという。
ターミナルに食堂やテナントが入っていた時期もあったが、2001年に大畑線が廃線になると、公共交通機関の結節点としての役割を失い、利用者はさらに減少。現在は待合所と定期券・回数券の販売窓口を残すだけになっていた。
買い物や通院のため、週3回ほどターミナルを利用している同市の斉藤キミエさん(84)は「バスを待っている間、居合わせた人とおしゃべりを楽しんでいた。不便になりますね」と惜しむ。6月からバスの乗降はターミナルそばの停留所に移る。
入社後、旧大畑町からターミナルまでバスで通勤していたという同社の山上常廣代表取締役社長(71)は取材に「少子化で学生は少なくなり、田名部駅前通りを歩く人も随分少なくなった。さみしいが(営業終了は)時代の流れ」。杉山毅専務取締役(63)は「利用者の皆さまには少なからず不便をかけることになるが、バスの運行自体は何とか残していきたい」と話した。
▼跡地、高齢者施設に
むつバスターミナルは、建物の老朽化に加え、むつ市田名部地区で進む新たなまちづくりの一環として解体される。跡地はむつまちづくり株式会社(濱崎正明社長)が購入し、養護老人ホームとデイサービス施設が新たに整備される予定。通りに面した部分には、バス待合所を兼ねたコミュニティースペースが設けられる計画となっている。
同社によると、ターミナルは8月末までに解体を終える予定で、養護老人ホームは来年秋ごろ、デイサービス施設は2023年度内の完成を目指す。施設周辺の回遊性を高めるため、市が歩行空間を整備する。
このほか田名部駅跡地では、民間資金などを活用する形での市営住宅整備が進んでいる。 YAHOO!JAPANニュース
≪くだめぎ?≫
2001年に大畑線が廃線になったが、意外と長くバスターミナルが機能したと思う。むつ市田名部地区が下北地方の中心部であることは今も変わりないようで、バスターミナル・切符売り場がどの様な形態になるのか。
ブログ一覧 |
バス | 旅行/地域
Posted at
2022/05/29 21:08:18