
投稿日: 2023年7月8日 11:40 TEXT: 小鮒康一 PHOTO: ダイハツ/WEB CARTOP
ダイハツにこんな「骨太」なクロカン四駆があったのか! 名前からして最強感のある「ラガー」とは
[写真・画像] ダイハツ・タフト(初代)のエクステリア
この記事をまとめると
■ダイハツからかつて骨太なSUV「ラガー」というモデルが販売されていた
■本格的なラダーフレームを持つクタフトルマで、RVブームでは存在感を放っていた
■OEMとしてトヨタからは「ブリザード」、ベルトーネからは「フリークライマー」として販売された
ダイハツはロッキー以外にも本格クロカンを手がけていた
ダイハツというと軽自動車やコンパクトカーを得意とするメーカー、というイメージがあるかもしれないが、1970~80年代には本格的なラダーフレームを持ち、リジッドアクスルの足まわりを持つガチめな四輪駆動車を製造・販売していたこともあった。
今回紹介するラガーは、1974年に登場したタフト(現在の軽自動車とは別モデル)の実質的な後継車種として登場した本格四輪駆動モデルであり、1984年4月にデビュー。
ボディ形状は当時のSUVとしては一般的だったソフトトップとリヤセクションをFRP製としたレジントップ、そしてフルメタルボディを持ったハードトップの3種類を設定し、すべて2ドア+リヤゲートという組み合わせとなっていた。
初期モデルのルックスは丸型ヘッドライトも相まってパジェロ風のスタイルとなっていたが、ボディサイズは全長4mを切るコンパクトなもの。ただし、搭載されるエンジンは2.8リッターのディーゼルエンジンと比較的大排気量のものが搭載されている。
デビュー直後の1984年9月にはディーゼルターボモデルを、翌1985年9月には乗用登録のワゴンモデルを追加し、1987年9月のマイナーチェンジではヘッドライトを丸型から角型へと変更するフェイスリフトを実施した。
1990年11月の2度目のマイナーチェンジでは、ディーゼルターボモデルにインタークーラーを追加して115馬力へ出力をアップさせる。
そして、1993年4月の3度目のマイナーチェンジでは足まわりの大幅な変更を実施し、フロントがダブルウイッシュボーン/トーションバーの独立式、リヤが5コイル/コイルのリジッドアクスルへと進化し、トレッドが前後とも大幅に拡大された。
それに伴ってフェンダーにはオーバーフェンダーが装着され、上級グレードでは3ナンバーサイズになる大型オーバーフェンダーが備わり、ダイハツ車初の3ナンバー登録車となったのだった。
その後は1997年4月に実質的な後継車種となるテリオスが登場するまで販売が続けられたロングセラーモデルとなっていたが、最後までガソリンエンジンやATモデルは追加されることがない硬派なモデルとなっていた。
ちなみにラガーはOEM供給もされており、トヨタでは「ブリザード」としても販売されていたが、そちらはトヨタ製2.4リッターディーゼルエンジンを搭載し、ラガーよりも早く1990年4月に終売となったほか、イタリアのカロッツェリア、ベルトーネともライセンス契約を結び、車両を供給。こちらはベルトーネデザインのフロントマスクを備え、心臓部にはBMW製6気筒エンジン(2リッターガソリン、2.7リッターガソリン、2.4リッターディーゼルターボ)を搭載し、「ベルトーネ フリークライマー」としても販売されていたのだった。
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ダイハツ・タフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タフト(TAFT)とは、ダイハツ工業が生産・販売しているクロスオーバーSUV (CUV) タイプの軽自動車(3代目)及び、過去に生産・販売していたジープ(ヘビーデューティー)タイプの小型商用車(初代、2代目)である。
0.解説
タフト登場以前の四輪駆動車市場には、トヨタ・ランドクルーザー、日産・パトロール、三菱・ジープといった普通車と、軽自動車のスズキ・ジムニーがあり、その中間を埋める車種として1974年(昭和49年)に販売が開始された。
1998年(平成10年)改定の軽規格より若干小さいボディサイズ(ただし1974年7月から1976年7月末まで生産された前期型のみ)に、ラダーフレームと、4輪リーフリジッドアクスルのサスペンションというシャシを備えた、本格的オフロード車である。
エンジンは当初排気量1,000 ccのガソリンエンジンのみであったが、後に自社製の2.500 ccディーゼルエンジンと、トヨタとの業務提携により、トヨタ製1,600 ccガソリンエンジンを追加、さらに最終モデルではディーゼルエンジンの排気量が2,800 ccまで拡大された。
軽いボディと相まってトルクフルな走りをみせた。トランスミッションはフロアシフトの4速MTのみ。トランスファーは副変速機付で、リアセンタースルータイプのパートタイム4WDである。
ホイールベースは1種類、ボディは2ドアのみで、幌タイプに鉄板ドアと幌ドアの2タイプ、バンタイプ、後にFRPのハードトップを装備したレジントップが加わった。海外にはピックアップトラックもあった。
1980年(昭和55年)にはトヨタ自動車にブリザードの名前でOEM供給を開始。OEMではあるがエンジンの設定が異なっており、ブリザードは2.2 Lのトヨタ製L型ディーゼルのみで、ガソリンエンジンやダイハツ製エンジンは無い。
1984年(昭和59年)にフルモデルチェンジされ、車名もラガーに変更される(海外向けは、アジアなどはタフトを継続使用、欧州はロッキーへと変更、英国ではフォートラックを継続使用)。また、インドネシアではタフトの車名で継続。
2020年(令和2年)に開催された東京オートサロン2020内で発表された軽クロスオーバーSUVのコンセプトモデルの名称としてタフトの名前が復活、その後、同年6月10日から販売が開始された。
1.初代 F10/20/50/60型(1974年 - 1984年)
ダイハツ・タフト(初代)
F10/20/50/60型
概要
別名 トヨタ・ブリザード(初代)
ダイハツ・ワイルドキャット
製造国 日本
販売期間 1974年8月 - 1984年4月
ボディ
乗車定員 2名 2/4名 6名
ボディタイプ 幌/幌ドア 幌/メタルドア
メタルドア/レジントップ バン
駆動方式 パートタイム式四輪駆動
パワートレイン
エンジン FE型 1.0 L 直列4気筒 OHV
12R-J型 1.6 L 直列4気筒 OHV
DG型 2.5 L 直列4気筒 OHV
DL型 2.8 L 直列4気筒 OHV
変速機 4速MT+2速副変速機
サスペンション
前:リーフスプリング+リジッド
後:リーフスプリング+リジッド
車両寸法
ホイールベース 2,025 mm
全長 3,320 - 3,485 mm
全幅 1,460 mm
全高 1,855 - 1,870 mm
車両重量 985 - 1,255 kg
その他
生産台数 12万6930台[1]
系譜
後継 ダイハツ・ラガー
年表
・1974年(昭和49年)8月 - 発売開始。エンジンはFE型 1,000 cc、ドライブトレインは4速マニュアルトランスミッション+2速副変速機付きトランスファーによるパートタイム式四輪駆動。
。1976年(昭和51年)9月 - 最初のマイナーチェンジ。トヨタ製12R-J型1,600 ccガソリンエンジンを搭載した「タフト・グラン」追加。リアオーバーハングが若干延長され、全長が3,485 mmに変更。
・1978年(昭和53年)9月 - 2度目のマイナーチェンジ。DG型2,500 ccディーゼルエンジン追加。1,000 ccガソリン車が廃止。
・1981年(昭和56年)10月 - レジントップ追加。ガソリンエンジンが廃止され、ディーゼルのみに。
・1982年(昭和57年)11月 - 3度目のマイナーチェンジ。ディーゼルエンジンを2,500 ccからDL型2,800 ccへ変更。フロントグリルが樹脂製の一体成型となる。
・1984年(昭和59年)4月 - フルモデルチェンジでラガーに車名変更。
2代目 F7#型(1984年 - 2007年)
詳細は「ダイハツ・ラガー」を参照
1984年、インドネシアにて発売。
3代目 LA900S/LA910S型(2020年 - )
年表
3.エンジン
3-1.初代
FE型 ダイハツ製直4 OHV 1,000ccガソリンエンジン
12R-J型 トヨタ製 直4 OHV 1,600ccガソリンエンジン
DG型 ダイハツ製直4 OHV 2,500cc渦流室式ディーゼルエンジン
DL型 ダイハツ製直4 OHV 2,800cc渦流室式ディーゼルエンジン
3-2.2代目
KF-DE型 ダイハツ製 直列3気筒DOHC 660ccガソリンエンジン
KF-DET型 ダイハツ製 直列3気筒DOHCインタークーラー付 660ccターボエンジン
4.車名の由来
Tough & Almighty Four-wheel Touring vehicle (粘り強く、あらゆる用途に使用出来る四輪駆動車の意味)の頭文字を取ったもの。 2代目はTough & Almighty Fun Toolの頭文字を取ったもの。
海外名は「ワイルドキャット」。(WILDCAT)
5.脚注
5-1.注釈
5-2.出典
[1]^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第25号19ページより。
6.関連項目
ダイハツ工業
ダイハツ・ラガー
ダイハツ・ネイキッド
ダイハツ・キャスト
ダイハツ・ロッキー
トヨタ・ブリザード
しょうぼうじどうしゃじぷた
7.外部リンク
【公式】タフト トップページ|ダイハツ
【公式】ジブン、オープン。青空SUV「TAFT」登場|ダイハツ
最終更新 2023年4月21日 (金) 13:03 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
≪くだめぎ?≫
このタフト(初代)は全長3,320 ~ 3,485 mmで登場、現在の軽自動車とあまり変わらない大きさである。これが「ロッキー」「RAV4」の元祖にもなった。