
[写真・画像] トヨタニュースリリース
昭和五十五年三月十八日
トヨタ、四輪駆動車「ブリザード」を新発売
トヨタ自動車工業(株)、トヨタ自動車販売(株)は、
トヨタビスタ店の専売車種として四輪駆動車「ブリザード」を新たに開発し、
トヨタビスタ店系列の営業開始とあわせ四月一日から全国一斉に発売する。
四輪駆動車は、その優れた登坂能力と雪道、不整地、砂地等における走行性能の良さ及び多様途性が評価され、実用車として、まちレクリェーショナルビークルとして着実に需要が増加している。「ブリザード」は、こうした需要の雑煮対応するため、コンパクトで本格的な四輪駆動車として開発したものである。
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トヨタ自動車75年史 車両系統図
1代目 ブリザード Blizzard
発売日 1980年4月1日
ボディタイプ スポーツ ユーティリティ ビークル SUV
1.解説
1980年4月に発売したクロスカントリータイプの小型4輪駆動車。4輪駆動車の需要の高まりに応えて用意したもので、1974年から生産されていた「ダイハツ タフト」に、トヨタ製4気筒SOHC・2188cc72PS(L型)ディーゼルを搭載した。
頑丈な"はしご型フレーム"の上に、ホイールベース2025mm、全長3485mm、全幅1460mmのコンパクトな車体が載る。基本ボディは幌タイプには簡易ドア仕様と鋼板ドア仕様があり、ロールバータイプセンターピラーをビルトイン。サスペンションは前後ともリーフスプリングのリジットアスクル式である。トランスミッションは副変速付4速MT。サンルーフ付FRPトップ(色は白のみ)車を追加し、翌年10月FRPトップ車のトランスミッションを5速MTに標準化した。
2.車名の由来・・英語で「雪嵐」の意味
3.生産・販売
生産工場・・ダイハツ工業(株)
販売会社・・トヨタビスタ店
4.スペック
車両型式 重量(kg) 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) ホイールベース(mm)
エンジン型式 エンジン種類 排気量(cm3) 最高出力kW(PS)/r.p.m.
・幌タイプ・鋼板ドア
K-LD10-KY 1210 3485 1460 1855 2025
L 水冷4気筒OHC 2188 -/72/4200
・幌タイプ・幌ドア
K-LD10-KSY 1195 3485 1460 1855 2025
L 水冷4気筒OHC 2188 -/72/4200
・バンタイプ・鋼板ドア
K-LD10V-KCY 1245 3485 1460 1870 2025
L 水冷4気筒OHC 2188 -/72/4200
※代表するグレードのスペックを表示しております。
※エンジン最高出力はネット値です。表内では「//」で表示しています。
※このクルマの型式は、LD10(2000)、LD10V(2000)です。
このページは、トヨタ自動車75年史です。現在販売しているクルマの情報はトヨタ自動車ホームページをご覧ください。
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トヨタ・ブリザード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブリザード(BLIZZARD)とは、ダイハツ工業が製造、トヨタ自動車が販売していたクロスカントリータイプの四輪駆動車である。
トヨタ・ブリザード(初代)LD10/10V
概要
別名 ダイハツ・タフト(初代)、ダイハツ・ワイルドキャット
製造国 日本(大阪府)
販売期間 1980年4月 - 1984年5月
ボディ
乗車定員 2人、2/4人
ボディタイプ 幌/メタルドア、メタルドア/メタルトップ バン
駆動方式 4WD
パワートレイン
エンジン L型 2.2L 直4 SOHC
変速機 4速MT/5速MT
サスペンション
前:リーフ式リジット
後:リーフ式リジット
車両寸法
ホイールベース 2,025mm
全長 3,485mm
全幅 1,460mm
全高 1,855 - 1,870mm
車両重量 1,195 - 1,245kg
その他
販売終了前月までの新車登録台数の累計 4909台[2]
製造事業(委託)者 ダイハツ工業
トヨタ・ブリザード(2代目)LD20/20V/21G
概要
別名
ダイハツ・ラガー
ダイハツ・ロッキー(初代)
ダイハツ・タフト(2代目)
ダイハツ・フェローザ(初代インドネシア仕様)
ベルトーネ・フリークライマー
製造国 日本(大阪府)
販売期間 1984年5月-1990年4月
ボディ
乗車定員 2人、2/4人、5人
ボディタイプ
幌/メタルドア
メタルドア/レジントップ
バン
駆動方式 4WD
パワートレイン
エンジン 2L型 2.4L 直4 SOHC 2L-T型 2.4L 直4 SOHC
変速機 5速MT
サスペンション
前:リーフ式リジット
後:リーフ式リジット
車両寸法
ホイールベース 2,205mm
全長 3,655 - 3,770mm
全幅 1,580mm
全高 1,830 - 1,840mm
車両重量 1,360 - 1,480kg
その他
販売期間中の新車登録台数の累計 6739台[3]
製造事業(委託)者 ダイハツ工業
系譜
後継 該当なし(ビスタ店専売車種のため)
1.概要
トヨタビスタ店の設立に伴いビスタ店専売車として登場した、ダイハツ・タフトのOEM[1]車である。従って、頑丈なはしごフレームに、4輪リーフリジッドサスペンションを組み合わせたシャシを備える、小型ながら本格的なクロスカントリーカーである。
ボディは、タフト同様ショートボディーのみで、同様に幌タイプ、バン、レジントップ(FRPトップ)の3タイプが用意されていたが、エンジンのみは2.2Lのトヨタ製のL型 直列4気筒SOHC渦流室式ディーゼルに変更されている。
1984年、タフトからラガーへのモデルチェンジを機に、ブリザードもラガーのOEMへと変更され、2代目となる。ただしラガーに設定されていたレジントップは設定されていない。エンジンは2.4Lの2L型ディーゼルへ変更され、後にターボも追加された
2.初代 LD10型(1980年 - 1984年)
・1980年4月、発表。ダイハツ・タフトのOEM 。エンジンはトヨタ製L型 2200ディーゼル 72馬力。ボディは幌タイプ・鋼板(メタル)トップの2種類。ランドクルーザーの弟分で、ビスタ店、および沖縄トヨタで取り扱っていた。
・1980年7月、ビスタ店開店記念車「ビスタエディション」を限定発売。
・1981年10月、レジントップ(FRP製ハードトップ)とデラックス仕様を追加。
・1982年10月、昭和57年排出ガス規制適合。マニュアルトランスミッションを5速化(タフト共々ATの設定は無い)。
3.2代目 LD2#型(1984年 - 1990年)
・1984年5月、フルモデルチェンジでダイハツ・ラガーのOEMとなる。ボディサイズも一回り以上拡大され、内外装共に乗用車感覚は一段と高まった。車種は4ナンバーのバンのみ。先代と異なりフロントディスクブレーキが全車標準装備され、冷房装置も吊り下げ式クーラーに替わってエアコンがオプション設定された。エンジンは2.4Lのトヨタ製2L型ディーゼルで、グロス83馬力。
・1985年9月、新設のディーゼルターボワゴン、及び既存のバンにターボ車の追加。エンジンは2.4Lの2L-T型ネット85馬力。
・1987年9月 マイナーチェンジ。ヘッドランプを規格型の丸形2灯から、規格型の角形2灯へ変更(上級グレードはハロゲン球換え式)。
・1990年3月[4]、生産終了。以降は在庫対応分のみの販売となる。
・1990年4月、販売終了。ダイハツ・ラガーはそのまま継続生産される。代わりに「ランドクルーザーワゴン」を「ランドクルーザープラド」へと改称、トヨタ店とトヨタビスタ店の2チャンネル扱いにする。よってコンパクトクロスカントリー車はトヨタのラインナップからは一時廃止される。
・その後、1994年にカローラ、セリカをベースとした乗用車タイプのエントリーSUVとして、RAV4(カローラ店及びトヨタオート店)が登場するが、サイズアップに伴いコンパクトSUVは再度ダイハツのOEM車となり、キャミ → ラッシュ(トヨペット店)→ライズへと続く。
4.車名の由来・・英語で「地吹雪」を意味する
5.関連項目
ダイハツ工業
ダイハツ・タフト - 初代の姉妹車
ダイハツ・ラガー - 二代目の姉妹車
トヨタ自動車
トヨタ・キャミ - ラガーの後継車であるテリオスの姉妹車である為ポジション的には後継車に当たるが、トヨペット店扱いである為ブリザードの後継車とはならない(ブリザードはトヨタビスタ店扱い)。
トヨタ・ランドクルーザープラド
トヨタ・RAV4
6.脚注
[1]^ 供給元が製造事業者となる一般的なOEM供給と異なり、この場合は供給元のダイハツが供給先であるトヨタの製造工場としてトヨタの名義で車両を生産し、トヨタに納入する形をとっている。このため、ダイハツ方式ではなくトヨタ方式の型式付番がなされている。この方式によるOEMはトヨタとダイハツの間に多くの例が存在する(例・パッソ(2代目以前)/ブーン、bB(2代目)/クー等)。
[2]^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第25号20ページより。
[3]^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第51号20ページより。
[4]^ “ブリザード(トヨタ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月14日). 2020年1月14日閲覧。
最終更新 2022年8月1日 (月) 18:21 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
≪くだめぎ?≫
見た目は、完全なコンパクトな『ランクル』である、
「骨太クロカン」だ。
エンジンこそ"トヨタ製4気筒SOHC・2188cc72PS(L型)ディーゼルを搭載"、
「ダイハツ タフト」を調整したモノと言えるか。
1980(昭和55)年4月に全国展開された5系列目のデーラー
「トヨタビスタ店」(沖縄県をのぞく)が開業した。
1957(昭和32)年3月から大都市圏のみで、
「トヨタディーゼル店」を設置、大型トラック・大型バス、そして
"ランドクルーザー"を専売していた。
トヨタ店から「トヨタディーゼル店」に移管され、
ディーゼル店消滅後は各地域のトヨタ店専売に戻されたSUVだ。
当時、1980年1月に東京トヨタディーゼル(株)が解散されて、名古屋トヨタディーゼル(株)だけが「トヨタディーゼル店」最後の一社として残った。後に愛知トヨタで販売できないことが問題になったのである。その後にSUVブームになったから。
1988(昭和63)年12月に 名古屋トヨタディーゼル→トヨタカローラ名都、
に転換してディーゼル店が消滅、
1996年4月に同じ愛知トヨタグループのトヨタカローラ愛豊(株)に吸収合併され、完全に会社として消えた状態になる。
結果、「トヨタディーゼル店」→「トヨタビスタ店」へのチェンジとなる。
「トヨタビスタ店」に新規SUVとして『ブリザード』を投入したのは、この問題を解決するため?