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2025年05月04日

「ボンネット型」の先頭車

「ボンネット型」の先頭車 国鉄特急の象徴
長~く伸びた“デカッ鼻”は何のため?
新幹線や私鉄で真似た例も
2025.02.02 安藤昌季(乗りものライター)
(上)ボンネット型の国鉄特急形。
写真はイメージ(画像:PIXTA)
(中)京都鉄道博物館で展示されている
国鉄特急489系電車(安藤昌季撮影)
(下)「ブルドッグ」の愛称があるキハ81系気動車(安藤昌季撮影)
 国鉄特急形でよく見られた「ボンネット型」の先頭車。高い位置に運転台を置き、“鼻”を伸ばしたスタイルで、新幹線などにも受け継がれました。なぜ、あのような形が生まれたのでしょうか。
■突き出た“鼻”には何が入っている?
 特急形車両の中には、前頭部に貫通路がない車両がそれなりにあります。デザイン上と機能上、双方の理由があるものの、運転台を高い位置に置き、前頭部を前に伸ばしたスタイルを「ボンネット型」と呼びます。「ボンネット」とは自動車のエンジン部分の覆いを指す単語です。
 そもそも鉄道が始まって以来、蒸気機関車が客車を牽引するスタイルが長く続きました。しかし1930年代になると、航空機や自動車の発達に対抗して、鉄道も蒸気機関ではない動力を搭載して、高速運転を行うという機運が高まります。
 例えば、1932(昭和7)年にドイツで製造された電気式気動車「STV877」は、最高速度160km/hの高速性能であり、前頭部は流線形でした。ただ、この時点で前面窓は通常の位置にあり、“鼻”は突き出ていませんでした。
 スイス国鉄は1935(昭和10)年、RCe2/4というボンネット型電車を開発します。これは「赤い矢」という愛称が付けられた高速性能を誇る電車で、最高速度125km/hを発揮することが可能でした。この電車も前頭部が“鼻”のように突き出ていましたが、その部分は電気機器の収納部として使われていました。
 1952(昭和27)年に製造されたイタリアのETR300電車「セッテベロ」は、運転台を非常に高い位置に置き、前頭部を客室として前面展望を可能としたものです。厳密にはボンネット型ではないのですが、高速運転では運転台を高い位置に、という意味で、電車特急に強い影響を与えます。前面展望スタイルは、日本でも名古屋鉄道「パノラマカー」、小田急電鉄「ロマンスカー」に採用されました。
■「ボンネット型」は国鉄特急形の象徴に
 日本でボンネット型前頭部を初めて採用したのは、1958(昭和33)年に登場した最初の国鉄形特急電車151系(登場時は20系)です。151系は、前年に登場した小田急電鉄3000形「SE」の軽量化・高速電車をさらに一歩進めて、高速運転時に見晴らしが利く高運転台と、客室から騒音源となる電動発電機を遠ざけ静粛性を高めるという目的で、ボンネット型デザインとしていました。
 運転席を高い位置に置いたことは、運転士にも大変好評でした。そのため、翌1959(昭和34)年に登場した157系電車も、少しでも高い位置に運転席を置くということで、床面を50cm高くした高運転台となり、後期型の153系、キハ58系といった急行形車両の運転席も高い位置に置かれるようになっています。
 ボンネット型は国鉄特急形の象徴となり、気動車でもキハ81形で導入されましたが、分割併合できた方が運用しやすい気動車では普及せず、続くキハ82形では貫通型とされました。なお、私鉄特急でも1960(昭和35)年に登場した東武鉄道の1720系電車では、ボンネット型前頭部を採用しています。
 近鉄も1958(昭和33)年、高速運転に備えて床を客室より60cm上げた初代「ビスタカー」10000系電車を製造しますが、こちらは“鼻”があまり出ていなかったのでボンネットとは認識されず、ファンからは「ブルドッグ」などと呼ばれていました。
■新幹線を「ボンネット型」とは呼ばない?
 国鉄特急形のボンネット型は、1962(昭和37)年の161系電車、1964(昭和39)年の181・481系電車にも踏襲されます。そして世界初の高速専用鉄道である東海道新幹線の0系電車も、ボンネット型の前頭部を採用した代表例といえるでしょう。0系では前頭部に連結器や列車無線、電話装置などが設置されており、機器冷却用の空調も収納されていました。
 最後の国鉄特急形のボンネット型は、1971(昭和46)年製造の485系電車でした。翌1972(昭和47)年に登場した200番台より、電動発電機の小型化もあり貫通型前頭部となり、突き出た“鼻”はなくなったのです。この変更で定員は8名増えました。
 ただしそれ以降も、新幹線は高運転台で“鼻”が突き出たスタイルを踏襲しています。新幹線は逆にボンネット型しかない状況で、空気抵抗を緩和するなどの理由から、今でも長く突き出た“鼻”のデザインは変わっていません。
 一方で、1988(昭和63)年に登場したJR東日本651系電車や、1990(平成2)年に登場した東武鉄道100系電車「スペーシア」など、高運転台で“鼻”が突き出たスタイルの特急形はたびたび登場しているものの、これらはボンネット型と呼ばれないようです。
 一般的には1958~1971年の、わずか13年間に製造された国鉄特急形前頭部がボンネット型と認知されていますが、短い製造期間にも関わらず、それだけ強烈な印象を与えるデザインだったということでしょう。果たして今後、ボンネット型と呼ばれる特急形車両は登場するのでしょうか。
乗りものニュース より


≪くだめぎ?≫
 通称『横軽対策』(信越本線横川 - 軽井沢間の碓氷峠対策)
にもう一歩機能を追加したのが「489系電車」
(ベース車485系交流直流両用特急形電車)
1971年7月に夏期臨時列車への充当目的で投入、1972年上期製造分までが
"初期型"で「国鉄特急形のボンネット型」、
1972年下期以降製造のグループ"中期型"から先頭車の貫通化や冷房装置の変更、
先頭車だけが、事実上のフルモデルチェンジした。
 直流特急形電車は分かりやすい。
151系・161系・181系はボンネット型、"初期型"。
急行型の153系・157系・165系は、
そもそも編成中間車にも使える車両である。
上越新幹線前夜の「とき」号の半分はボンネット型、有名でしたね。
183系(前面貫通型)~は"中期型"と言えよう、
東京駅地下線・総武横須賀線直通化時~に投入された。

「国鉄特急形のボンネット型」
1958~1971年の、わずか13年間に製造された、先頭車である。
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Posted at 2025/05/04 04:42:01

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