
断水事故 完全復旧を宣言(2009/01/23)
【写真説明】
本管の水圧検査を行う八戸圏域水道企業団の職員=22日午後0時5分ごろ、八戸市坂牛徳良窪
八戸地域七市町の大規模断水事故で、八戸圏域水道企業団(企業長・小林眞八戸市長)は二十二日午後、同市坂牛地区の導水管漏水事故現場に敷設した口径六〇〇ミリの本管への通水を開始、白山浄水場への揚水が確認されたとして、本格復旧を“宣言”した。企業団の給水態勢が平常の状態に戻るのは、元日の事故発生以来、三週間ぶり。
完全復旧により、今後は企業団の対応の検証と事故原因の究明が焦点となる。企業団はきょう二十三日に構成市町の職員や学識経験者、住民らで構成する事故対応検証委員会を設置。同時に事故原因の解明も急ぐ考え。
企業団は二十二日午前、本管の水圧検査を実施し、同日午後一時からバルブを開いて通水作業を開始。同二時には従来の導水管(一二〇〇ミリ)と同じ一時間当たり三千三百五十トンの取水量を確保した。五日から継続していた減圧給水は本格復旧をもって取りやめた。
小林企業長は同二時から同市の企業団庁舎で会見し、「広範囲にわたってご迷惑をお掛けしていたが、漏水した導水管の本格復旧(工事)が完成した」と述べた。
今回の事故では、広報態勢や構成自治体との連携など企業団の初動対応に多くの問題点が浮上した。事故対応検証委では二月三日までに計三回の会合を開き、本格復旧までの課題の洗い出しを進め、改善策を検討し企業団に報告。さらに検証が必要な場合は三月末ごろまで検討を続ける。
事故原因については、導水管漏水事故調査委員会(委員長・福士憲一八戸工業大教授)が引き続き解明に当たるが、事故原因がいつ判明するかは見通しが立っていない。
企業団の災害対策本部は残工事があるため当面は存続。口径四〇〇ミリの仮設バイパス管は一度撤去した上で、再度敷設するかどうか検討するという。
導水管の漏水事故は一日午前六時すぎに発生。馬淵川から白山浄水場への揚水がストップし、最大で七市町の約七割に当たる八万八千世帯、約二十二万七千人で断水した。
四日に仮復旧したものの、白山配水池の水位の急激な低下で八戸市と階上町の九千五百世帯で再び断水。洋野町の一部にも影響が出た。企業団は五日から同配水池で減圧給水する措置を取った。
綱渡りだった仮復旧 最悪のシナリオ回避(2009/01/23)
八戸地域七市町の大規模断水事故は二十二日、発生から三週間を経て完全復旧した。一時は「全域で再断水」の恐れもあったが、白山配水池の水位は同日午後五時現在で三・九六メートルまで回復。企業団は新設の本管(口径六〇〇ミリ)で「必要な水量は確保できる」としているが、本来の導水管(同一二〇〇ミリ)に比べ半分の太さしかなく、不安を感じている住民も少なくない。
白山配水池の通常の水位は四―六メートル。だが、四日午後十時には事故後最も低い一・一三メートルを記録し、危険水位の一・五〇メートルを大きく下回った。このため、企業団は五日、同配水池からの減圧給水を開始。同時に、節水への協力を呼び掛けた。
背景には仮設バイパス管の揚水能力の限界に加え、仮復旧後の水道使用量の見通しが甘かったことが挙げられる。ただ、住民の協力から十二日以降は同配水池の水位は四メートル台を確保し、最悪のシナリオは回避した。
本格復旧はしたが、住民の企業団に対する不信感が消えたわけではない。本管の口径が既設導水管の半分しかないことから「恒久的な対策といえるのか」との不安も根強い。
企業団は、既設の導水管は馬淵川からの取水限度量を大幅に上回る揚水能力がある―として、「六〇〇ミリ管でも従来と同じ一時間当たり三千三百五十トンの取水量を確保できる」と強調。揚水能力に問題はないとの見解だ。
六〇〇ミリ管は地中を流れる坂牛川の上に埋設された。太さの違う導水管との連結個所や曲管部分に負荷がかかるのでは、との見方に対し、小島賢悦事務局長は「専門的に計算した結果、過剰な水圧がかかる恐れはない」としている。
ともに デーリー東北より
導水管がつながり、ポンプ場から
「六〇〇ミリ管でも従来と同じ一時間当たり三千三百五十トンの取水量を確保できる」と揚水能力に問題はないというから一安心。
「口径四〇〇ミリの仮設バイパス管は一度撤去した上で、再度敷設するかどうか検討するという」
お役所仕事である、半年ぐらいそのままにしても誰も文句言わないのに、この管・工費はよかったのに。記念品として残してもよいのでは?
Posted at 2009/01/23 14:04:21 | |
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