
デーリー東北記者リポート
八戸市営バス衝突事故
危険な踏切ほかにも
我が身に置き換え注意を(2009/04/18)
写真・市営バスと隻物列車が衝突した事故現場。バスの乗客6人が重軽傷を負つた=3月80日午前11時むろ、八戸市河原木浜名谷地
三月三十日、八戸市河原木浜名谷地の市川通り一号踏切で、市営バスと八戸臨海鉄道の貨物列車が衝突、バスの乗客六人が重軽傷を負った。八戸署は自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕した、バス運転手A容疑者(46)の取り調べを続け、事故原因の解明を進めている。
市営バスは踏切を渡った直後にある県道(通称・産業道路)の丁字路交差点を左折しようとしていた。同署の調べや目撃情報によると、A容疑者は一時停止せずに踏切に進入、列車が向かってくる方向とは逆の右側を見ていた。逮捕当時、同容疑者は「ぼうっとしていた」と話していたという。
事故原因は運転手の不注意に起因する可能性もあるが、事故の背景に現場周辺の複雑な道路環境を挙げる声も出ている。
産業道路の交通量が多い上、合流する際は踏切手前の右側にある塀が死角となる。左右の確認、合流のタイミング、踏切の警報音など確認すべきことが多く、普段から「危険だ」と感じているドライバーも少なくなかった。
市交通部が六日に旭ケ丘営業所で開いた緊急の踏切事故防止研修会でも、乗務員から事故現場の危険性を指摘する声が上がった。
貨物列車の運行は一日往復四本。ある乗務員は「十五年ぐらい前から事故現場付近を走っているが、列車を見たのは三、四回だけ。もしかしたら(事故を起こした運転手は)八割方、列車が来ないと思っていたのかも」と語り、運転手の油断が事故を招いた可能性があるとの見方を示した。
研修会では、市交通部の担当者が「市内には、踏切を越えた道路にカーブや死角のある難しい場所が多い。気を引き締め、余裕を持って運転しなければいけない」と注意を促した。
JR東日本八戸地区指導センターによると、管内の東北線、八戸線で発生した二〇〇八年度の踏切トラブルは計八件。このうち、遮断棒の折損が六件で、踏切内の脱輪と非常警報の作動が各一件だった。
同センターが八日に踏切事故防止訓練を行った八戸線鮫駅構内の魚市場踏切も危険性が高い場所だ。踏切を越えると、すぐに合流車線がある上、見通しも悪い。同センターの石岡久雄所長は「車体が長い車だと、遮断棒が引っ掛かる可能性もある」と指摘する。
重軽傷者を出す踏切事故が起きたばかりとあって、訓練には、市交通部の乗務員を含め前年の三倍近い参加者が集まった。石岡所長は「踏切ではドライバーに細心の注意が求められる。今回の事故を他山の石としなければならない」と警鐘を鳴らす。
事故があった市川通り一号踏切は、遮断棒がなく警報機だけの踏切だ。このため、警報を無視して渡る車が後を絶たず、貨物列車の運転士を悩ませていた。
踏切事故は大惨事につながりかねない。今回の事故をすべてのドライバーがわが身に置き換えて考える必要があろう。
(根市大樹)
デーリー東北より
今日の新聞で「青森地検八戸支部は二十日、自動車運転過失傷害の罪で起訴した」。ほぼ1ヶ月だ。本当、死亡者が出なかったのが、せめてもの救い。
周りでもうみねこのイラストが付いた機関車、インパクトがあったようである。元国鉄マンでさえ、以前のオレンジ塗装だと思っていた方もいたから、いろんな面で認識させた事故である。
Posted at 2009/04/21 18:51:54 | |
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