
絵・八戸信用金庫より、キャラクター「ハッシー」と「ルッシー」
4信金合併崩壊 経営戦略の練り直し急げ(2009/04/22)
十一月の合併に向けて準備を進めていた青森県内の四信用金庫のうち、津軽地区を地盤とする東奥信金(弘前市)は二十日、合併協議からの離脱を決めた。同日の臨時総代会で合併の是非を諮った結果、反対百三十一票、賛成十四票、無効一票と圧倒的な反対多数で合併案を否決。その後の臨時理事会で離脱を正式決定した。
これにより、全国でもまれな“一県一信金”構想は、四信金理事長の基本合意からわずか五カ月で崩壊した。残る八戸(八戸市)、あおもり(青森市)、下北(むつ市)の三信金は予定通り十一月合併を目指すという。
東奥は合併を推進した経営陣が引き続き現職にとどまる。三信金も「新信金が青森県内全域を営業エリアとすることに変わりはなく、離脱の影響はない」と冷静に受け止める。ただ、単独経営の道を選択した東奥が生き残り戦略の見直しを迫られるのは必至だ。三信金も東奥と競合することになる津軽地区での店舗網や営業展開を再検討することになろう。
一県一信金構想は、経営危機に直面するあおもりが八戸に救済色の強い合併を働き掛けたのが始まり。その後、八戸が東奥、下北に“大同合併”を呼び掛け、昨年十一月の基本合意につながった。
東奥、下北とも自己資本比率は10%を超え、経営の健全性は保たれていた。それでも合流を決めたのは、世界的な金融危機や地域経済の悪化を背景に、近い将来、単独での存続が困難になると判断したからだ。
しかし、合併協議への参加表明後、東奥の総代に「話が性急すぎる」「きめ細かなサービスが失われるのでは」との不満、不安が急速に広がった。対等合併とはいえ、本店・本部を八戸に移すことが実質的に吸収合併と見なされ、多くの反発を招いた。
信金は地域密着型の金融機関であり、株式会社の銀行とは違い、会員の代表で組織する総代会が絶大な決定権を持つ。今回の東奥の離脱は、“南部と津軽”という青森県特有の地域感情が底流にあった点は否めず、地元に根ざした信金同士の合併の難しさを浮き彫りにしたとも言えよう。
中央のみならず、地方の金融機関をめぐる環境は急速に悪化している。東奥も二〇〇九年三月期は二億円を超える赤字決算に転落する見通しだ。経営悪化は中小零細企業の資金繰り難につながる。合併に代わる持続可能な経営戦略を早急に練り直さねばならない。
三信金で発足する新信金も、重い課題を背負った。協調関係から一転、競合関係となる津軽地区で、真正面から東奥とぶつかるのか―。四信金の合併崩壊は新たな火種を残したと言わざるを得ない。
デーリー東北より
根底にあるのはやはり「津軽」と「南部」の地域感情があるのはまちがいない。ただ、あおもり信金を東奥信金が救済できるわけでなく、合併が完全にご破算になることはないだろう。いずれは一緒になるだろう。銀行対信金対ゆうちょ、のような金融関係になるからね。JA農協合併も金融部門の問題から合併したようなもの。
何か、青森県のトヨタ販売店の販売競争を見るような感じである。トヨタ店・トヨペット店は一県一社である。カローラ店は青森・八戸と別だ。旧オート店はトヨタ店のグループだ。旧ビスタ店は経営不振で後にカローラ八戸のグループになった。本当に似ている・・・。
Posted at 2009/04/24 16:22:38 | |
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