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SRF-A300
ラジオ局同士の合併全面解禁へ 総務省「1局1波」転換
2011年3月4日3時0分
総務省は3日、民間のラジオ局同士の合併・統合を全面解禁する方針を固めた。一つのラジオ局が複数のチャンネルを持つことも認める。これまではテレビ局やラジオ局同士の合併や統合は、一部の特例を除いて認めてこなかったが、経営難のラジオ局が破綻(はたん)する例が出始めており、ラジオ局に限って規制を大幅に緩和する。
4日に発表する省令改正案に盛り込む。4月に総務相の諮問機関である電波監理審議会にはかり、6月下旬の施行をめざす。県単位を中心に設けられた同じ放送エリアのAM局同士が合併して複数のチャンネルを展開したり、AM局を経営する地方新聞社が新たにFM局を傘下におさめたりできるようになる。放送エリアが広い北海道などでラジオ局の再編が進む可能性があるとみられ、民間ラジオで戦後から続く「1局1波」体制は転換点を迎える。
放送行政の基本原則である「マスメディア集中排除原則」では一つの事業者が複数の放送局を所有・支配することを禁じている。1990年代初めのバブル崩壊以降、放送局の経営が悪化し、隣接する放送エリアの放送局同士の合併を一定の条件下で認めるなど一部で特例もできたが、同じ放送エリアの放送局同士の合併は従来、認められなかった。
しかし、インターネットの普及や景気低迷で広告収入が落ち込み、ラジオ局の経営は厳しさを増している。ラジオ業界全体の放送事業収入はここ20年で半分弱の水準に。09年度は民放ラジオ局101社のうち45社の純損益が赤字となった。昨年には神戸市のFMラジオ局がFM局として初めて民事再生法適用を申し立てたほか、名古屋市の外国語FM局が地上波の放送局として初めて廃業した。
こうした事態を受け、総務省は身近なラジオ局の合併を認めた方がラジオの多様性の確保につながると判断した。(岡林佐和)
朝日新聞
ラジオ局合併は4局まで 省令改正案、苦境の地方意識
2011年3月4日22時25分
ラジオ局の合併・統合に関する総務省令案
総務省は4日、放送局に対する規制を緩める省令改正案を正式に発表した。これまで禁じてきたラジオ局同士の合併・統合を最大4局まで認め、テレビ局への出資に関する制限も緩める。広告収入が落ち込み、厳しい経営が続く地方局を意識した見直しだ。
省令改正案の柱は、一つの事業者による複数の放送局の所有・支配を禁じる「マスメディア集中排除原則」の見直しだ。現行ルールでは、一部の特例を除き、ある放送局が別の放送局の株式を持つ場合、都道府県単位を中心とする放送地域が同じなら10%まで、別の地域でも20%までしか保有が認められていない。今回の改正では、この原則をラジオ局に限って適用しない、という特例を設けた。
省令改正後、ラジオ局は放送地域にかかわらず、最大4局が合併できるようになる。同様に、地元新聞社などの企業がラジオ局を最大4局まで保有できるようになる。一つのラジオ局で最大4チャンネルを展開でき、「1局1波」が基本だった民放ラジオは大きく変わる。
ラジオを特別扱いした理由は、テレビに比べて経営環境の厳しさが際だっているからだ。ここ10年でテレビ向けの広告費は17%減ったのに対し、ラジオ向けは37%減と落ち込みが激しい。FM局の廃業や事業譲渡が昨年から各地で出始めたことも総務省の背中を押し、大幅な見直しにつながった。総務省は「同一県内のAM局とFM局による合併・統合などを中心に、再編が進む可能性がある」とみている。
一方、省令改正案では、テレビ局についても、地方局支援につながる見直しを打ち出した。現行ルールでは、あるテレビ局が放送地域の異なるテレビ局に出資する場合、出資比率は20%までにしなければならなかったが、これを3分の1までに引き上げる。これでキー局が地方局への出資比率を高め、経営支援がしやすくなる。
また、地方局に出資する建設業者などの地元企業が経営悪化で株を手放したくても、引き受け手がないケースがあり、省令改正によってキー局がこうした株を引き受けやすくなる。
省令改正案は来月4日までパブリックコメントを募集し、総務相の諮問機関である電波監理審議会にはかり、6月下旬の施行をめざす。(岡林佐和)
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〈マスメディア集中排除原則〉 特定の企業や団体による多メディア支配を防ぐため、複数のラジオ局やテレビ局への出資などを制限するルール。現在は、ある放送局が別の放送局の株式を持つ場合、特例を除いて1~2割未満しか持つことができない。戦後から放送の多様性を守る原則として存在していたが、88年に省令に明記された。
朝日新聞
AM
ラジオは今でもインターネットと並ぶメディアだと思っている。AMラジオの電波・中波は以外と遠くに飛ぶ。
「
走れ歌謡曲」は7局しかネットしていないが、文化放送・東海ラジオ・ラジオ大阪・RCCラジオで、ほぼ日本国内をカバー、事実上「全国放送」している番組である。スポンサー・出演者も分かっているはず、中京圏だけの放送ではない。「CMを聞くために"ラジオ・テレビ"を掛ける」私にとっては関係ない。17時~7時は電波は届くため、ラジオの"多チャンネル"が実現している。
ラジオ番組では大半はHPを所有している。中には番組そのものも「CM・歌」抜きで配信している。CMが聞けないのが残念である・・・。
Posted at 2011/03/05 10:24:26 | |
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