
トヨタ本気の「小さな高級車」がスゴい!
めちゃ豪華な「本革×本木目」内装を採用!
小型車に「クラウン品質」取り入れた
“直列6気筒エンジン”搭載モデルとは!
2024.10.24 大西トタン@dcp
[写真・画像]志はたかかったものの、
ユーザーの拡大につながらなかった「プログレ」
トヨタブランドの高級セダンといえば、「クラウン」や「セルシオ」など大きなモデルが思い浮かびますが、実は驚くほど小さな高級セダンも存在しました。
●トヨタ本気の「小さな高級車」がスゴい!
トヨタブランドの高級セダンといえば、「クラウン」や「セルシオ」、「マークX」など、大きめのボディを持つモデルが多く挙げられます。
しかし中には、意外なほど小さなボディを採用し、かつ高い評価を受けた小型高級セダンも存在しました。
そのモデルこそが、「小さな高級車」というキャッチコピーを持ち、1998年5月にデビューした4ドアセダン「プログレ」です。
同車はキャッチコピーのとおり、高級セダンでありながらコンパクトなボディサイズとなっているのが特徴
全幅は5ナンバー規格に収まる1700mmとし、全長も4500mmと短めで、当時販売されていた10代目クラウンよりも300mmも短く設計されています。
エクステリアも個性的で、丸型と縦型の2種類のライトを組み合わせたフロントマスクは、見るものに強い印象を残すもの。
サイドやリアのデザインも全体的に重厚感があり、コンパクトな大きさではあるものの、存在感はラージサイズセダンに引けを取りません。
またプログレは、ホイールベースを広く取ることで車内空間の確保にも成功。5ナンバーサイズとは思えない居住性を実現しています。
グレードに関わらず上質なシートを採用し、上級グレードでは本革張りシート、廉価グレードでも座り心地のよいファブリックシートを装備。
さらにオプションではあるものの、ウォールナットの本木目を使用したパネルやシフトレバーノブなどを装備したパッケージも用意されていました。
安全装備も当時最高レベルのものが搭載され、全てのグレードにデュアル&サイドエアバッグ、ブレーキアシスト、ABS、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトを標準装備。
このように、上質なインテリアと充実した安全装備はプログレの大きな魅力でした。
そんなプログレはパワーユニットに、3.0リッター直6DOHCエンジンおよび2.5リッター直6DOHCエンジンを搭載。排気量が5ナンバー規格の2リッターを超えるため、ナンバー分類は3ナンバーとなります。
当初はトランスミッションが4速ATのみで、駆動方式もFRモデルだけでしたが、マイナーチェンジでフルタイム4WDや5速ATモデルを追加するなど選択肢を追加。
最終的には10グレード展開まで拡大しました。
狭い道が多く、大型セダンの取り回しに苦労する都市部に最適な高級セダンとして高評価を受けたプログレは、2001年に姉妹モデル「ブレビス」も発売します。
しかし、セダンというボディタイプ自体の人気が徐々に低下しつつある時代だったこともあり、2007年をもってブレビスと共に販売は終了してしまいました。
※ ※ ※
このように、コンパクトサイズでありながらも大型セダンに匹敵する広さと快適性、上質な内外装を備えたプログレ。
販売面では苦戦しましたが、今でも高く評価する声があり、中古市場でも状態が良ければ100万円近い価格で取引されています。
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くるまのニュース
プログレ Progrès 1代目 ボデータイプ-セダン SD
発売日 1998年5月14日
●解説
「プログレ」は「小さな高級車」をテーマに開発した新型車。2代目「アリスト」や10代目「クラウン」などとプラットホームを共有する、スリーボックス4ドアセダン。全長4500×全幅1700mmと外寸は「クラウン」より300mmほど短い。全長の割にホイールベースは2780mmと長く、前・後席とも、余裕のあるスペースを持ち、静粛性や乗り心地も「クラウン」などの高級車と遜色のないレベルを確保。
エンジンは直列6気筒の2.5リッター・215PSと3リッター・200PSの2種類を
用意。これをフロントに縦置きにして後輪、または全輪を駆動。サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーン。ウォールナットの本木目パネルや革シート、高級高性能オーディオなどの高級車にふさわしい素材や装備を持つほか、カーテンエアバックやNAVI・AI-SHIFTなど、当時の日本初搭載の最新の技術も盛り込まれた。
2007年6月に生産終了した。
●車名の由来 -フランス語で「進歩」「進取」という意味
●生産工場-元町工場
販売会社-トヨペット店(大阪地区は大阪トヨタ)
●スペック
グレード 車両型式 重量(kg) 寸法(mm 全長 全幅 全高 ホイールベース)
エンジン型式・種類 排気量(cc) 最高出力kW(PS)/r.p.m.
・NC300・ウォールナットパッケージ GF-JCG11-AEPZF 1480
4500 1700 1435 2780 2JZ-GE
水冷直列6気筒縦置DOHC 2997 -/215/5800
・NC300 GF-JCG11-AEPZF 1480
4500 1700 1435 2780 2JZ-GE
水冷直列6気筒縦置DOHC 2997 -/215/5800
・NC-250 GF-JCG10-AEPVE 1460
4500 1700 1435 2780 1JZ-GE
水冷直列6気筒縦置DOHC 2491 -/200/6000
※ 代表するグレードのスペックを表示しております。
※ エンジン最高出力はネット値です。表内では「/ /」で表示しています。
※ このクルマの型式は、JCG10(2500)、JCG11(3000)です。
このページは、トヨタ自動車75年史です。現在販売しているクルマの情報はトヨタ自動車HPをご覧ください。
≪くだめぎ?≫
同じホイールベース"2,780mm"、
「プログレ」トヨペット店の専売車、
「ブレビス」トヨタ店の専売車、であった。
後継の
トヨタ「SAI」・レクサスHS(どちらも2年間の空白期間がある)であるが、カローラ店・ネッツ店。レクサス店が加わっても販売面では苦戦した印象がある、すでに"セダン"の時代でなかったのだろう。この時は
新型「カムリ」投入のタイミングでトヨタ「SAI」・レクサスHSが廃盤になつた。
『カムリ』 国内販売を終了(~2024.12)、せっかく一旦設定したE-Fourシャシがあるのだから、全長4700mm位でトヨタ「SAI」・レクサスHSの復活は無いのかな。