
クロマツ初の大規模間伐 国名勝の種差海岸(2009/04/15)
【写真説明】
クロマツの大規模間伐が行われている種差海岸=14日、同市鮫町
八戸市の国名勝種差海岸で、市森林組合(赤澤榮治組合長)が二月からクロマツの大規模間伐を進めている。増えすぎたクロマツを伐採し自然景観を改善するとともに、倒木などによる人的被害や交通障害を防ぐのが狙い。種差本来の植生の回復にもつなげたい考えだ。同海岸での大規模間伐は初の試みで、同組合は今後も間伐後の状況を見ながら、クロマツ林の整備を進める方針。
大規模間伐が行われているのは、県道(通称・うみねこライン)とJR八戸線に挟まれた場所。文化財保護法に基づく種差海岸保存管理計画で、第一種規制地区(B地区)に指定されている。
同組合は一月、同法を所管する市教委に現状変更の許可を申請、認可された。二月から葦毛崎―白浜海岸の区間で作業に入り、今月中に終える予定。伐採したクロマツはパルプの材料として活用するという。
保存管理計画で、B地区は「部分的に人為による自然景観の変容が見られるが、全体的にはA地区に次ぐ優れた文化財価値を保有している地域」と位置付け、現状変更は必要最小限にとどめるよう定めている。
ただ、昨年十一月に市が策定した同計画の運用指針では、国名勝指定後に防砂林として植林されたクロマツが自然増殖し、当時とかけ離れた景観になっている ―と指摘。在来の植生や景観に影響を及ぼす植物については、「方法を十分に吟味し、除間伐などの積極的な管理を推進する」と新たに規定した。
今回の間伐は、運用指針の趣旨に則したもので、同組合は「間伐で種差海岸の観光や貴重な植生を守ることができると考えている」としている。
市教委文化財課は「危険木の伐採と森林保育の観点から許可した」と説明。今後、モデル地区を選定するなどし、間伐後の状況を見極める考え。
大規模間伐について、種差観光協会の柳沢卓美会長は「景観の向上につながるほか、植生の回復のためにも意義のあることだ」と話している。
デーリー東北より
「私に薪をください」。私のところには薪ストーブはないが、これをたきぎに考えている人もいるだろう。かつて、ご先輩方は薪取りをしていたそうだから、里山が荒れているのも、「薪取り」が間伐になり、手入れが入っていたことも関係するはずだ。
「国名勝指定後に防砂林として植林されたクロマツが自然増殖し、当時とかけ離れた景観になっている」
このくらい、間引きすれば、かつての景色に近く、見通しがいい。
階上町・洋野町にJR八戸線防砂林に活用するのは難しいと思うが、今から苗木を植えると50年後には防風林になるのになー。強風で列車よく止まるからな。
Posted at 2009/04/15 15:04:41 | |
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