
南郷文化ホール利用伸びず(2009/05/30)
【写真説明】
利用が低迷している南郷文化ホール=八戸市南郷区市野沢
二〇〇八年六月にオープンした八戸市南郷文化ホールの利用が伸び悩んでいる。〇八年度(六月―〇九三月)の稼働率は26%で、四月以降の利用はわずか二件。周辺町村にも稼働率二割前後の集会施設はあるが、南郷文化ホールは建設前、その必要性に市議会内で異論が出て、利用向上の対策強化を条件に整備された施設。同ホールの指定管理者は、文化団体や市民に利用を呼び掛けているものの、施設までの交通手段がネックとなり、苦戦している。
南郷文化ホールは隣接する南郷図書館と併せ、地域の生涯学習拠点施設として旧南郷村時代に計画され、八戸市との合併による新市建設計画に盛られた。
〇五年三月の合併後、既に完成していた南郷図書館の隣接地に建設する案が市議会に示されたが、「規模が大き過ぎる」「利用見込みが精査されていない」と異論が噴出。建設費圧縮と利用者の増加対策を講じることを条件に、市議会の承認を得た経緯がある。
オープン当初は記念イベントに加え、三カ月間使用が無料だったこともあり、稼働率(営業日数に対する利用日数の割合)は六月52%、七月31%、八月48%と順調に推移した。
だが、九月以降はめっきり減り、今年一―三月の平均稼働率は11%。四、五月もそれぞれ一件ずつと、事実上の“開店休業”状態になっている。
利用が伸びない要因について、関係者は交通の利便性の悪さを挙げる。施設は市中心部から約十五キロ、車で約二十五分の距離にある。
利用増には地元南郷区だけでなく、旧八戸市からも呼び込まなければならないが、市中心部と同ホールを結ぶ路線バスは本数が少ない。合併から年数がたっていないこともあり、旧市民が実際の距離以上に“遠さ”を感じている―との声もある。
四月から南郷文化ホールの指定管理者になったアート&コミュニティの類家敦代表は「文化団体に利用を呼び掛けているが、『利用したいが、どうやって行けばいいのか』と言われる。足の確保は大きな問題」と話す。
同ホールの使用料は、施設規模がほぼ同じの八戸市公民館より割安。さらに、楽器や演劇などの練習で利用する場合は、ホール使用料が七割引きになるメリットもある。
ただ、近くにある南郷公民館の使用料は、自治会や子供会、社会教育団体などは無料。
南郷区在住の会社員男性は「文化ホールは料金や規模の面で使いにくいという声を聞く」と話す。
利用を増やす特効薬は簡単に見つかりそうもないが、類家代表は「南郷図書館とタイアップしたイベントができないか、考えたい。市との連携も必要だ」と方策を探る。
南郷区で閉校した校舎を活用してそば打ちなどを開催している山の楽校の岩崎光宏さんは「文化ホール単独ではなく、他の施設と連携すればいいと思う。ハコ物はどれだけ地域と密着できるかが、存続への大きな基盤となる」と話している。
【八戸市南郷文化ホール】
八戸市南郷区市野沢の道の駅なんごう向かいに総工費約9億5000万円をかけて整備。鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積約1765平方メートル。当初計画では収容人数を500席としていたが、市議会の指摘を受け、450席に規模を縮小した。愛称は「スウィングベリーNANGO」。
デーリー東北より
「道の駅なんごう」向かいにあることから、マイカー時代に向いていると思うのだが。隣のエコーランドで行われる南郷ジャズフェスティバルでは大勢の観客を集めている。近くに八戸自動車道南郷ICがあるから集客しやすいと言われているのにね。
都会の方から見れば、八戸市公会堂も八戸市南郷文化ホールも同じ市内だから連携しているのでは、と思うだろう。
「楽器や演劇などの練習で利用する場合は、ホール使用料が七割引き」
コンサートの規模にもよるかもしれないが、本番前日に南郷でリハーサル、本番に市街地の公会堂という使い方も出来るかもしれない。この間にシャトルバスがあると、本番・宿泊地が市街地、練習を南郷という使い方も出来るはずだ。コンサートに「シャトルバス」は付き物だからね。歌手・スタッフ用にマイクロバスをレンタルでも用意すると、また見方が違うだろう。
母が踊りの教室に通っていた時は、「公会堂がもう一つあってもいいね」とよく言っていた。発表会需要はあると思うがね。
Posted at 2009/05/30 18:28:05 | |
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