
名物電車、相次ぎ引退
老朽化や省エネ理由
愛好家から惜しむ声(2009/5/28)
写真・上・引退記念で走った名古屋鉄道の7000系パノラマカー
2段目・京工電鉄が2012年3月末までに引退させる井の頭線3000系
下・JR東日本が来年3月末までに中央線から引退させる201系
通勤や通学の足として活躍してきた往年の主力電車が老朽化し、相次いで引退している。環境負荷低減や経費削減のため、省エネルギーで耐久性の優れた新型車両の導入が進んでいるためだ。ただ、個性のあるデザインや色で人気があった名物車両が次々と消え、鉄道ファンらからは惜しむ声が出ている。
▽パノラマカーも
「すごい、運転席が見えた」。最前部二階の運転席のドアが開くと、ファンらが運転台を撮影しようと競ってカメラを向けた。名古屋鉄道は三月、7000系パノラマカーの引退記念の一環で、愛知県内の大同町駅から内海駅を経由し、知多奥田駅まで走らせた。国内で初めて運転席を二階に設け、前面展望を楽しめるようにした名物車両だけに、親子連れら約百九十人が乗専し、大勢のファンも駆け付けた。
一九六一年に登場した7000系は、車両が鋼鉄製のため老朽化によるさびも目立ち、二〇〇九年度中に姿を消す予定だ。消費電力量は、名鉄岐阜(岐阜市)―中部国際空港(愛知県)などを高速で結ぶ新型車両の2000系ミュースカイの二倍強。名鉄は「省エネの観点から新型車両の投入を進める」と話す。
東京都内の渋谷駅と吉祥寺駅を結ぶ京正電鉄井の頭線からは、一九六二年にデビューした3000系が二〇一二年三月末までに引退する。前照灯がある車両の先端上部の色は水色、ベージュなど七種類が用意され、地元住民からも「どの色の電車が来るのか楽しみ」(三十一歳の女性会社員)と人気。長年にわたり井の頭線の「顔」だったが、後継車両ヘの置き換えが進み、五
両編成が八本残るだけだ。
JR東日本の中央線では、車両全体をオレンジ色に塗装した201系が来年三月末までに消滅予定。快速などに使われてきたが、次々とステンレス車両に取って代わられ、一九七九年から約二十年間走ってきた201系は十両編成の二本だけ。
かつて首都圏の通勤電車は、車両全体を色で塗り分けていたため、オレンジ色は中央線、黄緑色は山手線、水色は京浜東北線などと一目で分かった。今では車両側面などの帝で色分けしているだけで、違いは目立たなくなった。
▽厳しい時代
電車はマイカーの利用と比べて、二酸化炭素(C02)の排出量を抑えられるという追い風が吹いている。鉄道大手は省エネ車両への置き換えにより、消費電力量を抑えてコスト削減や、環境負荷低減を進める考えで、旧型を愛する鉄道ファンには逆風が続きそうだ。
ある鉄道ファンの男性会社員(四六)こは「人気のある旧型車両は廃車にせず、保存して年に数回でもイベントで走らせれば観光客獲得に役立つのではないか」と訴える。
デーリー東北より
私も一編成・短編成でも貸切車両として残すべき。特にJR東日本は
「新津車両製作所」という工場を経営している。言い換えれば新津車両製作所というメーカーである。鉄道保存の一番難しいのは部品確保である。部品の品質を保証しない、という理由でメーカーは製造してくれない。しかし、車両製造メーカーが鉄道会社の経営なら、部品の隅々まで知っていて、「自作」出来るはずだ。または自信を持って外注が出来るのではないか。
「貸切車両」をメーカーで保有し、
「SL」のように各地を"転戦"するのも良いかもしれない。各地では「地域興し」の一環として考えている。
東急車輌製造、近畿車輛、日本車輌製造はそれぞれ鉄道会社の関連会社である。同じように部品などの情報を持っているから実現出来そうだと思うが。
Posted at 2009/05/28 18:15:52 | |
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