
【ダイハツ イース 発表】ダイハツ伊奈社長「軽自動車メーカーの役割」
2011年9月20日(火) 16時19分
ダイハツ工業の伊奈功一社長は、新型『ミライース』について「軽自動車の原点に戻って日常の足、低燃費、低価格、使いやすさを重視した第3のエコカーとして開発」したと述べた。
新型車イースは最廉価グレードが80万円を切る低価格なのに加え、燃費もリッター30km(JC08モード)とマツダ『デミオ』を抜いてガソリン車最高の低燃費性能を達成した。
自動車業界が環境対応を迫られているが、伊奈社長は「ハイブリッドカーは、軽自動車はコストやスペースの問題から展開しづらい」と説明。その上で「ガソリンエンジンは今後も需要は多く、特に新興市場ではまだまだ伸びる。ガソリンエンジンを徹底的に低燃費化することは世界的に貢献することで、それが軽自動車メーカーの役割」と宣言した。
レスポンス編集部
【ダイハツ イース 発表】伊奈社長「立上がり1年は月1万台」
2011年9月20日(火) 18時17分
東京で記者会見した伊奈功一社長は、『ミライース』の販売目標について「立上がりの1年間は月1万台を目指していく」と表明した。同車のモデルサイクルでの販売計画は月7000台としている。
JC08モードで30km/リットルというガソリン車最高の燃費性能や、ベースモデルで79万5000円とした低価格を武器に、当初は1万台の大台乗せを図る方針だ。
営業本部長の馬場建二・取締役専務執行役員は、「大きな反響をいただいており、とりわけ年内は5万台の受注にチャレンジしたい」と述べた。
また、馬場氏は今年の軽自動車総市場について「年初に150万から160万台規模と見ていたが、今のところ158万台くらいは行けるのかなと見ている」と展望した。軽自動車については年間を通せば東日本大震災の影響は、ほとんど受けない見込みとなってきた。
レスポンス・池原照雄
【ダイハツ イース 発表】イースコンセプトとの違いと受け継がれたもの
2011年10月5日(水) 11時00分
ダイハツから発売された『ミライース』。この“イース”の名称が初めて使われたのは一昨年開催された東京モーターショーに出品されたコンセプトカーであった。
「モーターショーに出したイースの使命と、このミライースの使命は異なっているのです」と話すのは技術本部課長の佐々木克典さん。
「あのイースは特別技術を満載したものです。例えば、軽量化。ミライースは従来の形を大きく変えることなく最大限軽くする努力をしています。一方イースコンセプトはわかりやすく、軽くするには体積を減らせばいいから短くしよう、材質も樹脂にすれば軽くなるから使ってみようなど、数多くある技術を思いっきりやったらどうなるんだろう、というコンセプトで作ったものです」という。その結果、「クルマ好きや色々な技術が好きな人には評判が良かったのでしょうね」と笑う。
生産化を検討する段では、「まず3ドアというのがネックになりました。そのまま開発を進めていっても、月に1000台、あるいは500台程度(の販売台数)になってしまうのでは、という可能性が見えてきました」という。本来ダイハツがやろうとしていた軽の原点、低燃費のクルマを多くの人に行きわたらせたいという思いにはつながらないと考えた。デザインにおいても、「イースはスペシャルなものですから、スペシャリティなスタイリングでした。しかし、ミライースは多くの人に受け入れてもらえるということでスタートしています」。
では、なぜイースという名称を使ったのか。「モーターショーでは燃費技術ということでイースという名称を打ち出しました。この、イースでの技術は生かしていこう、イーステクノロジーは継承しようということで、この名称となったのです」と語った。
レスポンス・内田俊一
【ダイハツ イース 発表】2週間で月販目標の3.5倍受注
2011年10月5日(水) 15時14分
ダイハツ工業は5日、軽乗用車『ミライース』の累計受注台数が、9月20日の発売後2週間で、月販目標台数の約3.6倍となる約2万5000台になったと発表した。.購入層は男性比率が50%を上回り、年齢層は幅広い層から支持を得ているとしている。
ミライースは、ガソリン車トップとなるJC08モードで30km/リットルの低燃費や、最廉価グレードでは80万円をきる低価格を特徴としたモデル。同社では、大変好調な立ち上がりとしている。
レスポンス・椿山和雄
【新聞ウォッチ】ミライース 好発進、庶民の足として早くも市民権
2011年10月6日(木) 08時45分
車は足代わりの移動手段と割り切ったユーザーが増えた結果なのだろうか。ダイハツ工業が「第3のエコカー」として発売したハイブリッド車(HV)並みの低燃費性能をもつ新型軽自動車『ミライース』が、発売後2週間で約2万5000台を受注したという。
同社が発表したのを受けて、きょうの東京や日経などが取り上げているが、月間の販売目標は7000台というから3.6倍と好調な滑り出しである。
ダイハツが過去に投入した新車の中では、2007年12月に発売した『タント』が発売後1か月の受注台数が約2万4000台だったそうで、ミライースはこの数字をわずか2週間で抜いたことになる。
ミライースのセールスポイントは、ガソリン1リットルあたりの走行距離30キロメートル(JC08モード)という超低燃費と79万5000円からの超低価格。デザインは極めてシンプルでお世辞にもかっこいいスタイルとは思えない。
ミライースが好調な発進をしたことは、庶民の足としてのニーズがそれでも満足というわけだが、見方を変えるとこの先もパートやサラリーマンの労働賃金が抑制されることを物語っていると言えるだろう。
レスポンス・福田俊之
ダイハツ・エッセ
エッセ(Esse)はダイハツ工業が製造・販売していた軽自動車である。同社のミラをベースにした5ドアハッチバック型乗用車であり、同社の軽乗用車におけるエントリーモデルにあたる車種である。ちなみに商用モデル(軽ボンネットバン)は設定されていなかった。
概要
シンプル性とデザイン性を追求したモデルで、雑貨感が非常に強くお洒落なサンダル感覚の車である。2005年12月20日に発売開始された。月間販売目標台数は5000台と発表されていた。
台形を基調としたボディで、室内にあえて鉄板のままの部分を残すことにより、コストダウンおよび軽量設計としている。メーターは全グレードがセンターメーターとなる。
発売時に用意されたボディカラーは8色。発売当時のグレード構成はX・L・D・ECO(エコ)の4種類。本体価格は68.2万円~112.3万円。特にD・ECOの場合、装備はエアコン・パワステ・パワーウインドウなど必要最小限となっている。オーディオはAM/FMラジオ付きCDプレーヤーを装備する。ちなみにECOはオーディオレス仕様。登場からおよそ1年後にはメーカードレスアップモデルの「エッセ・カスタム」が追加されている。 全車にはABSが標準装備されていなく、ECOは、エッセの中でも値段が一番安く、5速MTのみの設定となっていた。
駆動方式はFFと4WDの2種類。エンジンは新開発のKF-VE型を搭載する。ミッションは5速MT・3速AT・4速ATの3種類で、シフトレバーの配置は3種ともにフロアシフト方式。
FF車の一部グレードに用意されている5速MTに加え、車重700kg台と非常に軽量な上に全高を全幅以下に抑えた台形フォルムの低重心ボディ、660ccNAエンジンの中では58psと高出力な新開発KF-VE型エンジン、LSDを筆頭にダイハツ直系のチューニングメーカーであるD-SPORTから豊富に発売されているアフターパーツ類、比較的安価で車体が手に入り尚且つチューニング費用を含めてもさほど大きな出費にならないことと相まって、ダイハツチャレンジカップ(2008年度をもって終了)のL2クラス(NA 2輪駆動クラス)への参戦が増えてきたため、これから「ダイチャレ」のメイン車両になる可能性が高いとされた。 なお5速MT仕様の場合、パワーウェイトレシオは12.06kg/ps(ECOグレードおよび初期型のDグレード・共にネット値)と、スポーティーモデルではない一般的な実用・経済タイプの軽乗用車としては非常に低く優秀な数値となっていた。
歴史
L235S/245S型(2005年-2011年)
2005年、第39回東京モーターショーでエッセが参考出品される。
2005年12月20日に発売開始。
2006年12月25日、エアロパーツ・14インチアルミホイール・外付けタコメーター・ルーフアンテナ・前後ヘッドレスト付ローバックシート等を装備した「カスタム」が追加される。ムーヴカスタムやタントカスタムが前後のデザインを大きく変えているのに対し、エッセカスタムは少数のエアロパーツ(リップスポイラーやフォグランプ、リアスカート等)や専用ピンストライプ(デカール)が装着されているのみである。 ミッションは4速AT(FF、4WD)又は5速MT(FF車のみ)が選択可能。ただし前後のサスペンションにスタビライザーが装備されておらず、サスペンション、ダンパー、ブッシュ等のセッティングは標準車と全く同じものとなっている。
これに伴い在来グレードは一部改良。一部のグレードに5速MT車の追加(LのFF車)。またエンジンマウントの材質が見直され、若干ではあるがアイドリング時の振動が低減した。
2007年9月10日 ダイハツの創立100周年を記念した特別仕様車「VS メモリアルエディション」を発売。Lをベースに電動格納ドアミラー、ブラック内装色、チルトステアリングなど装備を充実させている。新色シャイニングレッドを追加。
2007年11月9日 お買い得な特別仕様車の「Dセレクション」を発売。Dをベースにブラック内装色、リアドアおよびバックドアウインドゥのスモークドガラス、全ドア連動のパワードアロック等の特別装備が追加されている。ボディカラーにブラックマイカとルージュレッドクリスタルメタリックを追加。また、既存のシーブルーをクリアブルークリスタルメタリックに差し替えた。
2009年4月20日 ラインアップが整理され、D(3AT/FF車のみ5MT)・X(4AT)・カスタム(4AT/FF車のみ5MT)の3グレードに集約。全車にキーレスエントリー、スモークドガラス、パワードアロックを標準装備とした。また、ボディカラーのクリアブルークリスタルメタリックをミントブルーメタリックオパールに差し替えた。
2009年9月1日 Dをベースにミッションを3ATからロックアップ機構の無い4AT(電子制御ではない)に置き換え、環境対応車普及促進税制(エコカー減税)における自動車取得税・自動車重量税の減税に対応させたお買い得仕様のXスペシャルが追加。これに伴いDはFF車の5MT仕様のみの構成となり、事実上、オートマチック仕様車が全て4AT化された。
2010年4月1日 一部改良。Xスペシャルを廃止し「D」に4AT車を追加、および13インチタイヤを標準装備し仕様を見直した。JC08コールドモードへの対応に伴い、全グレード・全仕様で10・15モード燃費が下がったため、環境対応車普及促進税制(エコカー減税)対象グレードが「D」と「カスタム」の5MT車のみとなる。また、ボディカラーのサンセットオレンジ、リーフグリーン、レッドが廃止され全7色になった。
2011年9月20日 実質的な後継車種となるミライースの発売開始に伴い販売終了。これと同時にダイハツ工業ホームページへの掲載も終了した。
製造
ダイハツ京都工場→ダイハツ本社(池田)工場。生産工場の違いは車台番号の後半・上1桁で判別可能。
最終更新 2011年9月20日 (火) 12:34
フリー百科事典『ウィキペディア』
ダイハツ・ミライース
ミライース(Mira e:S)はダイハツ工業が製造・販売する軽自動車である。
同社のミラをベースにした5ドアハッチバック型乗用車であり、同社のミラの格下に位置する車種である。
ミライースの発売と入れ替わる形で生産終了となったエッセ同様、商用モデル(軽ボンネットバン)は設定されていない。
概要
ミライースは昨今の環境意識や低価格志向の高まりを受け、誰もが気軽に乗れる『第3のエコカー』をコンセプトに開発された。
ダイハツが持つ技術を徹底的に磨き上げ、エネルギー効率の最大化を図った「e:sテクノロジー」を開発。エンジンは圧縮比の向上やインジェクター噴霧微粒化等により燃焼効率を高め、「i-EGRシステム」を採用するなど、細部にわたる改善を行うことでメカニカルロスを極限まで低減。さらに、電子スロットルによる協調制御を採用することで、運転状況に応じて最も効率の良い状態を維持する。CVTもオイルポンプの高効率化によって排出量を高め、CVT制御圧も低圧化することで動力伝達効率を向上。これによって変速ギア比を最適化(ハイギア化)することでエンジン負荷も低減された。
ボディは安全性や快適な乗り心地を保ちながら、シェルボディを骨格合理化。さらにインパネなどの樹脂部分の薄肉化やシート骨格の軽量化など内装部品の軽量化やアイドリングストップ用CVTの軽量化も行ったことで、ミラの2WD・CVT車に比べ、約60kgの軽量化を実現。さらに、フロントのコーナー形状の改善や床下流速の減速化を行うことで空気抵抗を抑え、前述の軽量化やベアリング、ブレーキの改善を行うことで転がり抵抗も低減された。
さらに、ムーヴやムーヴコンテの一部のグレードに搭載されているアイドリングストップ機構「eco IDLE(エコアイドル)」も全車標準装備されているが、ミライースの「eco IDLE」はガソリンエンジンのCVT車では世界初となる停車前アイドリングストップ機能を追加。ブレーキをかけ、速度が7km/h以下になると自動でエンジンを停止してアイドリングストップ時間を増やしたことで燃費を向上。また、専用部品を減らしたことで軽量化・コンパクト化を実現した。
これらの技術により、JC08モード燃費において、2WD車で30km/L、4WD車でも27km/Lの優れた低燃費性能を実現した。
一方で、機能の垣根を越えた徹底的な低コスト活動を実施。部材配置・形状・材料選定、仕様を見直したことで部品数の削減や約60kgの車体軽量化により原価低減活動を行ったことで、車両本体価格79.5万円[1](消費税込・「D」)から122.0万円(消費税込・「Gf」)までのリーズナブルな価格設定を実現している。
歴史
初代 LA300S/310S型(2011年-)
2011年9月20日 - 販売開始。
グレード体系は2WD車4グレード・4WD車2グレードの計6グレードで展開される。
「D」はドアアウターハンドル・バックドアハンドル・鏡面可動式(手動式)ドアミラーにブラックを採用、14インチスチールホイール(センターキャップ付)を装備して簡素化を図りながらも、マルチインフォメーションディスプレイ付自発光式デジタルメーター、デュアルSRSエアバッグ、ABS(EBD機能付)、エアコン、パワーウィンドゥなど必要最低限の装備を備えたオーディオレス仕様の最廉価グレード(ボディカラーはホワイトのみ)。
「L」はドアアウターハンドルをシルバーに、バックドアハンドルと鏡面可動式ドアミラーをカラードにそれぞれ変更し、パワードアロック、インテグレートCD・AM/FM付ステレオ&10cmフロントスピーカー+AUX端子、14インチフルホイールキャップを追加装備した普及グレード。
「X」と4WD車の「Xf」はドアミラーを電動格納式に変更(「Xf」はさらにヒーテッド機能を追加)し、スモークドガラス(リアドア・リアクォーター・バックドアウィンドゥ)、エコドライブアシストディスプレイ、セキュリティアラーム、クリーンエアフィルター、キーレスエントリーを追加装備し、インテリアにメッキパーツを採用した充実グレード。
「G」と4WD車の「Gf」はメッキグリル、ドアミラーターンランプ、革巻ステアリングホイール、運転席シートリフター、チルトステアリング、SRSサイドエアバッグ、VSC、プッシュ式オートエアコン、14インチアルミホイール(「G」のみ)を追加装備して安全性・快適性を高めるとともに、「スマートドライブパック(オート格納式ドアミラー(「Gf」はオート格納式ヒーテッドドアミラー)、リバース連動リアワイパー(「G」のみ、「Gf」は標準装備)、キーフリーシステム、プッシュボタンスタートの組み合わせ)」をオプションで追加できる最上級グレードである。
全車「eco IDLE」を搭載したCVTのみの設定となる。
製造
ダイハツ九州大分(中津)工場
脚注
^ 北海道地区のみ81.075万円
最終更新 2011年10月11日 (火) 00:35
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事実上の「エッセ」のフルモデルチェンジ版であろう。また、商用モデルはないが、ミラの下級グレードとして定着することだろう。将来、イースが「ミラ」本体そのものになるかもしれない。MT車が無いのか・・。