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2016年08月13日 イイね!

「レクサス」はなぜ「メルセデス・ベンツ」に勝てないのか

「レクサス」はなぜ「メルセデス・ベンツ」に勝てないのか2016年8月2日
「レクサス」はなぜ「メルセデス・ベンツ」に勝てないのか
Text : 渡辺陽一郎

[写真・画像]
(上左)レクサス GS
(上右)レクサス SC
(下右)トヨタ 新型クラウン

レクサスの日本展開から10年余、「成功」と判断するのは難しい
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2005年、日本でのブランド展開開始から10年以上を経過した「レクサス」について改めて考えたい。

国内での開業当時は「GS」と「SC」のみだったレクサスの取り扱い車種も、今では9車種に達する。2015年における登録台数は「4万8231台」であった。トヨタブランド(小型/普通乗用車)の125万3109台と比べれば4%程度だが、プレミアムブランドの枠組みで、メルセデス・ベンツやBMWと比べたらどうだろう。

メルセデス・ベンツは2015年に「6万5159台」、BMWは「4万6229台」を登録したから、レクサスは両輸入ブランドの中間に位置する形となる。2016年上半期(1~6月)も同様に、メルセデス・ベンツが「3万2236台」、レクサスが「2万8421台」、BMWが「2万4639台」となる。

上記を見る限り健闘しているとはいうものの、販売台数でメルセデス・ベンツを抜けないのでは「成功した」とはいえないのではないだろうか。

レクサスを考える時に重要なのは、なぜ「レクサス」ブランドが存在するのか、だ。どうして「トヨタ」ではダメなのか。

その理由は、北米を中心とした海外の販売事情にある。

日米で異なる事情(1)/北米では「低価格ブランド」、日本では「高級ブランド」であったトヨタ
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トヨタは初代クラウンの時代から対米輸出を開始しているが、北米では(他メーカーを含めて)ほとんど成功しなかった。日本車が注目されたのは1970年代前半のオイルショックからで、理由としては日本車の「低燃費」「低価格」「故障の少なさ」が歓迎された。

つまり、北米における日本車は“実用重視の低価格ブランド”であり、高級車のイメージには合わない。そこで別途、高級ブランドとして「レクサス」が設けられた。

ちなみに初代ダットサン240Z(日産 初代フェアレディZ)はオイルショック以前にヒットしたが、これも人気の裏には「直列6気筒エンジンを搭載したスポーツカーを“安く買える”こと」という背景があった。

一方、日本におけるトヨタ車のスタートは北米とは違って一般的には1955年に発売された初代「クラウン」だ。

この後、コロナ(現在のプレミオ)、カローラ、マークII(現在のマークX)と車種を普及させたので、もともとが高級なイメージも兼ね備えていた。トヨタが、北米におけるレクサスの位置付けまでカバーしていたことになる。

日米で異なる事情(2)/古くから「階級ブランド」が存在した北米、「ボディが大きなクルマが高級」な日本
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北米メーカーは吸収合併を繰り返した経緯もあり、例えばGM(ゼネラルモーターズ)であれば、キャデラック/ビュイック/オールズモビル/ポンティアック/シボレーといったブランドが存在し、「大きなシボレーよりも小さなキャデラックが高級」と認知されている。

この階級の考え方は様々なところに浸透しており、エアラインも古くからファースト/ビジネス/エコノミーに分かれている。客室だけでなく待ち時間を過ごすラウンジや搭乗の順番まで区分され、つまり社会のあり方がクルマに影響を与えた。

日本のトヨタは「ボディやエンジンの排気量が大きなクルマが高級」というヒエラルキーを築いた。上からクラウン/マークII/コロナ/カローラ/パブリカという具合だ。

ほかのメーカーも同様で、もともと日本のトヨタにブランドで階級を区分する概念は存在しなかった。

また個人的な意見だが、日本では階級の考え方は好まれず「同じ釜の飯を食う」という発想が根強い。例えば大企業の発展期を振り返ると、その多くが社長室などを持たない「大部屋」で仕事をしている。

今でも社長などの富裕層に、特別扱いされることを嫌う人は多い。

日米で異なる事情(3)/サービスに問題を抱えていた北米ディーラー、元々質の高かった日本のディーラー
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トヨタによると「北米における自動車ディーラーは、歯医者と並んで最も行きたくない場所」という調査結果があったという。

そこで北米のレクサスでは、ていねいな接客を心掛ける、修理などのサービスは顧客から注文された通りに行う、納期は確実に守るなど、顧客が快く来店できるサービスと店舗作りを行った。

上記の北米市場におけるレクサスのサービスは、日本のトヨタ系ディーラーの方式をそのまま水平展開しただけだ。

どれも当たり前の話だろう。日本のディーラーにも差はあり、セールスマンやサービスマンの個性もさまざまだが「歯医者(これも最近は快適になったが)と並んで行きたくない」とは思わない。

日米で異なる事情(4)/顧客がディーラーに足を運ぶ北米、セールスマンが訪問してくれる日本
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北米の場合、顧客がディーラーに出かけるのは当然だ。またホテルでも、食事はレストランに出かけて食べる。「もてなし」は来店した顧客に対して行われる。

最近の事情と少し異なるが、高齢になったクラウンの顧客でディーラーに出かけたことのない人は多い。車両の契約から、点検の引き取りや納車まで、セールスマンが自宅に来てくれる。

同様のことは日本のさまざまなサービスに当てはまる。例えば日本の旅館は、安い宿でも食事を運んでくれて、蒲団も敷いてくれる。昭和の時代には、酒屋の店員さんが「奥さん、何か不足してませんか?」と訪ねてきて、醤油の1本でも配達する「御用聞き」が一般的だった。

つまり日本における一番の「もてなし」は、「お客様に足を運ばせず、売る側が出向くこと」だ。高級な店舗に来店させることではない。

中古で購入したレクサスオーナーはラウンジが使えない
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以上のように、レクサスは北米の事情に基づいて設けられているため、日本では少なからず違和感を伴った。

これを助長したのが「接客」だ。開業当初のレクサスに勤務するセールスマンは、大半がトヨタ店やトヨペット店で経験を重ねたベテランであったが、ホテルマンを招いたりして接客態度を改めさせてしまう。それによって、顧客にも違和感が生じた。

例えば、知り合いのセールスマンがレクサスに異動になったので、顧客が次はGSでも買おうかとレクサス店に出向いたとする。知り合いのセールスマンに「最近、スキーには出かけているの?」などと軽く話掛けると「スキーでございますか、最近はですね・・・」などと返答される。これでは戸惑ったり、気分を害するのは当然だ。

後年になって、あるトヨタのレクサス担当者から「開業当初の接客では、お客様から慇懃(いんぎん)無礼という批判が多かった」という話を聞いたが、それも当然だろう。

さらに、2006年にレクサスLSが発売された頃は「レクサス車はタクシーに使わせない」という話も聞いた(今ではレクサスのタクシーも走っている)。

これもナンセンスであった。タクシーに乗ったことで静かさや乗り心地に感心して、レクサス車の販売に結び付いたり、ブランドイメージが高まることもあるからだ。

そして今でも、一般の中古車販売店でレクサス車を買った顧客には、点検などを引き受けてもレクサスオーナーズラウンジは使わせないという。どうでも良さそうな話だが、顧客は気分を害する。中古車で買った顧客も手厚くもてなせば、「次はレクサスを新車で買おうか」と考えることもあるだろう。

前述でも触れた「差別」が、さまざまなところに散見され、顧客に不快感を与えて販売促進でもマイナスに作用している。

トヨタに「全幅の信頼」を寄せている顧客も未だ多い
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トヨタが本質的に勘違いしているのは、前述したとおり日本においては「トヨタこそが最高のブランド」であることだ。

今でもクラウンの新型が発売されると、現物を見ないで注文する顧客が多いという。これは、決していい加減な買い方をしているのではない。トヨタとクラウン、トヨタ店とそのセールスマンに全幅の信頼を寄せているからだ。これ以上のブランドはない。

日本のレクサスの扱い方には、いま一つ根本的に無理が生じている。

30~40代の輸入車ユーザーがターゲットだが・・・
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なぜトヨタが日本でレクサスを開業したかといえば「30代から40代の顧客にクラウンなどトヨタ車の人気がいまひとつで、メルセデス・ベンツやBMWが支持されている」からだ。

それならばセルシオ(以前のレクサスLSの日本版)、アリスト(同じくGS)の販売に力を入れれば良さそうだが、トヨタはメルセデス・ベンツやBMWという「ブランド」に対抗すべくレクサスを国内に導入した。

ただし、メルセデス・ベンツを買うということはスゴロクでいえば“アガリ”であって、レクサスには代替えしない。

レクサスのビジネスチャンスは「日本車から欧州車に代替え“しそう”な顧客」を、上手くレクサスに向かわせることだ。その中にはトヨタの顧客も多く、前述の慇懃無礼は逆効果になってしまう。トヨタと同様のサービスを、レクサスにも適用する必要がある。

そこで、接客態度と併せて重要なのが「店舗数」だ。トヨタの4系列は日本国内で約4900店舗を展開するが、レクサスは約170店舗だから3%にとどまる。しかも輸入車に対抗することを重視して出店は「都市部」が中心となっているため、東京都には新車販売店舗が20箇所以上あるのに、わずか1店舗しかない県も存在する。レクサスは日本車だが、日本で購入の困難な地域があるのだ。

最近は出店母体の販売会社が工夫して、整備だけは地元のトヨタ店などで受けられたりするが、これも一種の差別だろう。

レクサスの店舗が少ない地域では、トヨタ店やトヨペット店の大型店舗に「レクサスコーナー」を設けて対応すれば良いと思うが、トヨタはこれも認めていない。

日本では「トヨタあってのレクサス」を考えるべきでは
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今の状態では、レクサスが日本の多くの人達に歓迎されるようなブランドになり得ないと思う。

読者諸兄の中にも「レクサス?関係ないね」と感じている方は少なくないだろう。接客態度とか販売網は間口を広げ、中古車ユーザーを含めて多くの人達に優しくなるべきだ。これには販売会社というより、トヨタの理解が求められている。

また、メルセデス・ベンツなどとは違うサービスも考えたい。例えば、複数の車両を持つファミリーユーザーに向けたレクサスならではの対応だ。

レクサスと複数のトヨタ車を所有する顧客には、レクサスの担当者がコンシェルジュになり、残価設定ローンなどを活用してすべての車両の面倒を見る。クルマのことは担当者に任せておくと、一定のコストでオトクに使えるようなシステムを構築すれば、複数の車両を持つ富裕層に喜ばれるだろう。

このほか、トヨタはトヨタホームとして住宅事業も行っている。同社で新築するとレクサスに特別低金利が設定されたり、トヨタファイナンスの住宅ローンに車両のローンを割安に組み込めるサービスがあれば、メルセデス・ベンツなどとは異なる利便性が生まれる。

日本のユーザーにとってのレクサスは、プレミアムブランドとしては新入りで、メルセデス・ベンツを追いかける存在。となれば多くのユーザーがメルセデス・ベンツを選ぶのは当然として、トヨタは国内市場に適した「トヨタあっての日本のレクサス」をもっと真剣に考えるべきだろう。

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≪くだめぎ?≫
 『アリスト』『チェイサー』時代の"シャコタン"がほとんど見られないのも、「若者のクルマ離れ」「貧困化」があるとは言え、「レクサス」車のブランドイメージが定着した証拠かな。その点ではトヨタ自動車のブランド戦略は成功したとも・・。
 "「レクサス」はなぜ「メルセデス・ベンツ」に勝てないのか"は問題にしてないフシがある。
 ただ、『クラウン』の販売量に比べれば、「レクサス」車は印象が薄い・・。トヨタ店・トヨペット店でレクサス店運営している所が多いが、カローラ店・ネッツ店で運営して無い所も多いのも、一因かと。いずれにしても、「わずか1店舗しかない県も存在」を解消することが"地方創世"と本体が思うことが・・。
Posted at 2016/08/13 10:20:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2016年08月13日 イイね!

【レクサス GS450h“version L”】の試乗レポート

【レクサス GS450h“version L”】の試乗レポート2016年03月03日更新
【レクサス GS450h“version L”】の試乗レポート。IS200tと乗り比べで分かった高級セダンの力

今回は「IS200t」と「GS450h」の贅沢な乗り比べがすることができました。国内外で人気が高く、最高級ブランドとして名高い”レクサス”。高級ブランドの激戦車格に投入された「GS」の実力を検証します。

▼レクサス GS450hとは

まずは今回試乗した「レクサス GS450h」のコンセプトや主要諸元、価格などをご紹介していきます。
GSは「Grand Touring Sedan」
「レクサス GS 」の「GS」は「Grand Touring Sedan」の「G」と「S」から名付けられました。

「この先に、かつてない歓びが待っている。そのドライビングはクルマと一体となって、心に翼を与える。品格と躍動感のさらなる深まりはクルマに近づき、乗り込み、アクセルを踏むと同時にあなたを未知の歓びへと旅立たせる。」というフレーズが与えられ、高級セダンとしての品格と走りを求めたコンセプトとなっています。

スペック(主要諸元)
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型式:DAA-GWL10-BEXQB
全長:4,880mm
全幅:1,840mm
全高:1,455mm
ホイールベース:2,850mm
車両重量:1,860kg(F/L)、1,820kg(I)
燃費(JC08モード走行燃料消費率):18.2km
駆動方式:後輪駆動(FR)

エンジン型式:2GR-FXE
エンジン種類:V型6気筒DOHC
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
総排気量:3.456L
最高出力:217 (295) / 6,000 kW(PS)/r.p.m.
最大トルク:356 (36.3) / 4,500 N・m(kgf・m)/r.p.m.
燃料タンク容量:66L
燃料供給装置:筒内直接+ポート燃料噴射装置 (D-4S)

モーター型式:1KM
モーター種類:交流同期電動機
最高出力:147 (200) kW(PS)
最大トルク:275 (28.0) N・m(kgf・m)
販売価格
GS450h:7,428,000円
“I package”:7,824,000円
“version L”:8,435,000円
“F SPORT”:8,463,000円
と価格はこのクラスになるとさすがにプレミアムですが、それだけの価値があるということでしょうか? 今回は実際に乗ってみてそのプレミアムセダンの魅力に迫ります。

▼エクステリア

「アグレッシブなフロントフェイスと端正で伸びやかなサイドビューにより、躍動感と品格をダイナミックに表現した」と打ち出されているだけあり迫力のあるエクステリアデザインです。このサイズになるとスピンドルグリルの主張も全体と相まってそこまで前に出てこず、GSのフロントライト、いわゆる目のデザインが鋭く引き締まって見えます。この写真を見ているだけで引き込まれるものがあります。

公式WEBサイトには「レクサスを象徴するL字型に発光するLEDのヘッドランプとテールランプは、先鋭な光を放ち、残像となって、走り抜けるGSを鮮烈に印象づける」とありますが、少し攻撃的なヘッドランプと独立したL字型のランプが日本車離れしたインパクトと洗練された車を印象付けます。

▼インテリア

"このクラスのレクサスのインテリアはどのレベルまできているのか?"と、一昔前の日本車とベンツやBMWなどのいわゆる高級外国車の差をご存知の方は気になるところではないでしょうか? では、国内屈指のブランドの底力を覗いてみましょう。

ドアを開けると高級感に溢れた品格のある車内空間が広がっています。今回のシートカラーはトパーズブラウンというカラーネームでシックで自然と馴染むような色で高級感を盛り立てます。このシートカラーはノーマル以外で選択可能となっています。“version L”で5色からノーマルで2種類から選ぶことができます。
ドライビングシートに座るとゆったりとした座れ、車幅があることもあり、かなり広く感じました。パワースイッチを押すとステアリンングが下に、シートが前にと動きドライビングポジションに自動で動きます。
もちろんパワーシートになっていますので片手で自分好みのポジションに帰ることができ、メモリーも付いていますので自分好みのポジションにワンプッシュで変更も可能です。

上の写真を見ていただいてもわかると思いますが、12.3インチワイドディスプレイが圧倒的な存在感で、大きい画面で非常に見やすく、視力が悪い方も見やすいと思います。ステアリングも非常に高級感と重厚感があり、インテリアに関しては申し分ない完成度です。

シフトノブ及びセンターコンソールです。レクサスのドライバーが扱いやすいようにボタンや操作類の配置をすることに関しては評価が高いですが、今回もこれ以外の配置は考えられないほど完成度は高いです。しかし、車内が広いこともあり少し全体的にワイドな配置となっているように感じます。ですので体が小さい方には遠い感覚を持つかもしれません。

家族持ちには気になる後部座席
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助手席を一番前に出した状態ですが、広々とした後部座席となっています。体格が大きい方でも狭いと感じることはなさそうです。

トランクスペース
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このクラスに乗られる方はゴルフや旅行なども車で行くことも多いと思います。そんな方はしっかりと荷物を積めて人も乗せられるということが重要なポイントだと思いますが、その点「GS」は問題なさそうです。

▼試乗レポート

さて、本題の試乗レポートです。今回はIS200tと一緒に東京都内の市街地から東名高速で静岡県御殿場を経由し峠を越えての山梨県山中湖などいろいろな場面を走行しました。

エコ、ノーマル、スポーツ、スポーツ+の4つの走行モード
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「GS」には4つの走行モードがあります。走行中でも選択可能ですので気分や状況で変える事ができます。

【ノーマルモード】
まずは普通に、という事でノーマルモードです。ノーマルとはいえ、500馬力ほどのハイパワーですので”普通”という表現は正しいかはわかりませんが、高速走行、一般道での走行全て難なくこなすパフォーマンスです。アクセルを踏み込まなければ扱いにくいほどまでは加速しませんので扱いやすいモードと位置づけできると思います。
【エコモード】
このクラスでもここまでパワーカットするのか、と感心するほど加速は緩やかになるエコに特化したモードです。とはいえ踏み込むと加速していきますが、このモードで速度を上げると余計に燃費が悪くなるように感じましたので、適切なモードを選ぶことが重要です。
【スポーツモード】
やはり、個人的に一番気になるのはスポーツモード。高級セダンで車重が重いとはいえ、500馬力弱のモンスターパワーの実力が気になります。このモードを高速で解禁しましたが、さすがのパワーで加速、トルクともに抜群です。しかしシャーシ剛性、足回りの安定性でスピード感がないので気がついた時にはスピード違反になってしまうのではと思う程のスムーズな加速です。獰猛な野獣という感覚はなく、マイルドな味付けではあるものの加速性能はすばらしいものがあります。
【スポーツ+モード】
走りのポテンシャルをフルに引き出すモードですが基本的にはスポーツモードと同じですが、ギア比可変ステアリングによってハンドリングがスポーティーになるため、高速道路を巡行する場合やサーキット走行などではその違いを感じることがきます。

素晴らしい最新技術
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【プリクラッシュセーフティシステム】
衝突の回避や被害軽減を支援するシステムで、進路上の先行車などをミリ波レーダーで検出し、衝突する可能性が高いと判断した場合に警報やブレーキの制御により衝突回避を支援してくれます。
高速道路をオートクルーズで走行していて前方の車との距離が近づくと作動して減速します。

【レーンキーピングアシスト】
高速道路や自動車専用道路を走行中に、車線から逸脱する可能性を警告したり、車線からの逸脱を避けるためのステアリング操作を支援します。ウインカーを出さずに白線に乗り上げたりした際にはハンドルを"グッグッグッ"と逆サイドにきるよう促してくれます。
また、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)の作動中は、車線維持に必要なステアリング操作支援も行うといったもはや自動運転に近いことまでしてくれる優れた最新技術です。

【ブラインドスポットモニター】
こちらもメーカーオプションです。走行中、ドアミラーでは確認しにくい後側方エリアに存在する車両を検知すると上の写真のドアミラー内のインジケーターが点灯。車両を検知した状態でウインカーを操作するとインジケーターが点滅し、より注意を喚起してくれる安全面で味方してくれる頼れるシステムです。
駐車時も車体の各方面のセンサーが感知し、壁などと近くなっている箇所を言葉で指示をくれ、自分だけじゃなく車も目を持っているように感じます。

【アダプティブハイビームシステム】
こちらは“version L”のみ標準装備です。歩行者との事故の多くが夜間に発生する現実に対し、ハイビームによって視界を確保することにより、夜間の視認性向上に寄与します。ウインドシールドガラスに搭載した光検出用カメラで先行車のテールランプや対向車のヘッドランプ、周囲の明るさを判別。ハイビームの照射範囲内に車両を検知すると、11個 (片側) のLEDの点灯・消灯を制御することで、ヘッドランプの照射範囲を細やかに調整し、先行車や対向車に直接ハイビームを当てないように部分的に遮光します。先行車や対向車を眩惑することなく、ドライバーの視界確保を支援します。

【EVドライブモード】
これはハイブリッドであるGS450hならではの機能ですが、EVつまり電気の動力のみでの運転が可能になります。少しアクセルを踏み込んだり、速度が一定以上になると勝手に解除されてしまうので、省燃費用のシステムというよりも、公式ページにあるように、早朝・深夜の住宅地で静かに走ったり、排気ガスを入れたくないガレージでの出し入れに適しています。

▼レクサスIS200tとの乗り比べ

今回は運良くレクサスが誇る高級セダン「IS200t」との乗り比べをする事ができました。そこで見えてきた「GS」と「IS」の良し悪しを「GS」側から書きたいと思います。

実燃費
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燃費を比較してみます。メーカー公表燃費をまず確認すると、「GS450h」18.2km、「IS200t」13.2kmと排気量約3.5Lエンジンを積むGS450hが意外にも燃費が高く、ハイブリッドシステムの力は偉大ですね。一方IS200tは排気量約2Lターボエンジンで、この車格としては十分な数値なのですが、GS450hと比べると少し燃費が悪く感じます。では、実際の燃費はどうなのかサンプルを取ることができました。

こちらは「GS」の高速道路のスポーツモードでの燃費です。さすがにスポーツモードでの高速走行でしたので、あまりハイブリッドの美味しいところは使用できず、メーカー公表燃費からは大分低く出ましたが、排気量約3.5Lエンジンを積んでいるにしては高燃費なのではないでしょうか。

一方こちらは「IS」のスポーツモードでの高速道路での燃費です。高速道路が空いていたこともあり、メーカー公表燃費に近く、この車格にしては悪くない数値になりましたが、燃費に関しては排気量が大きいGSが勝つという意外な結果でした。

インテリアの完成度
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エクステリアに関してはどちらも完成度が高く、良し悪しの差などは好みの域ですのでインテリアのお話をさせていただきます。正直な所インテリアの完成度で言えば「GS」が圧倒しています。これは価格を見ても車格を見ても仕方のない話ですが、一つ一つのボタンの高級感や室内空間の広さなどは「IS」とは一線を画すものがあります。「GS」のインテリアは高級セダンの誇りと品格が漂うような高級感があり、ソファーのようなストレスフリーなシートで家の書斎のような感覚を持てるほどのクオリティが高い車内空間です。
(そんな立派な書斎を持ったことはありませんが雰囲気です、笑)

走行性能
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パワーで見ると「GS450h」はエンジン、モーター合わせて495馬力、「IS」は245馬力と大差ですが、日本国内だとオーバースペックなほどのパワーとスピードが出ている「GS」は”良すぎる”と感じます。高速道路も気がついたら速度が出てしまう。もちろん一般道でも同じことが言えます。それに対し「IS」はターボが非常にいい味付けで、低回転では扱いやすく、高回転では楽しませてくれるというまさに”ちょうどいい”走行性能です。

とはいえ「気が付いたら速度が出てしまう」というのは、高級セダンの求められているところというか求めるべきところと言えます。というのは、速度が出ている出ていないに関わらず車内にはその影響を与えない足回りができているということで、今日の高級セダンはとしてなくてはならない要素です。それを加味すれば納得の完成度と言えます。

家族でドライブ、大人のドライブには最適
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「GS」に乗っている。それだけで大人としての一つのステータスになる車の完成度だと思います。昔のアメリカ人のステータスがキャデラックだったように日本に定着していく。そんな予感がするプレミアムセダンと言えます。「IS」に比べスポーツ性はないですが、いわゆるツアラー的な要素はすべて兼ね備えていますので、家族とのドライブなどでは活躍すること間違いなしです。

▼本物の”レクサス”ブランド

「GS」の車内空間のクオリティを味わうと「CT」や「IS」とは格が違うと感じ、これが”レクサス”ブランドであると言わずとして語っています。この完成度の高さが国内外に評価が高い理由です。国内最高峰ブランド知らずして海外ブランド語ることならず。一度「GS」に乗って高いクオリティを味わってください。

GOIN[ゴーイン]


≪くだめぎ?≫
 「排気量約3.5Lエンジンのハイブリッドシステムの力は偉大」

 「IS」排気量約2Lターボエンジンで、メーカー公表燃費に近く、”ちょうどいい”走行性能。

"ターボエンジン"はまだまだ改良中という所か。
Posted at 2016/08/13 06:10:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2016年08月12日 イイね!

『GS F』 新発売

『GS F』 新発売2015年11月25日
LEXUS、GS Fを新発売
-エモーショナル戦略モデル“F”を強化-

 LEXUSは、「日常からサーキットまで、誰もがシームレスに走りを楽しめる」という“F”のフィロソフィーを幅広く展開するため、より実用性の高い4ドアスポーツセダン「GS F」を、全国のレクサス販売店を通じて11月25日に発売した。

 “F”モデルの新型セダン導入は、2007年に発売されたIS F*1以来8年振りとなる。日常生活に馴染むスタイルで、幅広い層に“F”の世界をアピールする4ドアセダンGS Fの導入で、LEXUSはブランドのエモーショナルイメージをさらに強化していく。

[写真・画像](上) GS F<オプション装着車>

 GS Fは、同日にマイナーチェンジしたGSをベースモデルとして、エンジン回転の滑らかさとレスポンスの良さをさらに進化させたV8・5.0Lエンジンや、レーザースクリューウェルディングなどの先進技術で強化したボディ剛性などにより、優れた走行性能を実現。さらに、TVD*2やスポーツモード付VDIM*3、上下加速度センサー付ABS*4などを標準装備することで、高い操縦安定性と走る楽しさを両立させた。また、内外装デザインでは、優れた機能美と上質さを融合させることで、“F”モデルとしてのラグジュアリーな大人のスポーツセダンを演出。また、多面的な安全運転支援を強化するべく予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を採用し、安全・安心に一層配慮した。

 新型GS Fの価格は11,000,000円(消費税込み)*5となる。

<GS Fの主な特長>

▽ 「サウンド」「レスポンス」「伸び感」を追求したパワートレーン
 ・直噴機構D-4S*6を搭載したV型8気筒5.0Lエンジンは、吸排気バルブの開閉タイミングを制御するVVT-iE*7の最適化などにより、高出力を実現。エンジン組み立て後に一基ずつエンジン回転バランスを調整し、自然吸気エンジンならではのリニア感やレスポンスの良さを、さらに高次元へと引き上げた。また街中などでの定常走行域では、アトキンソンサイクルとすることで燃費・環境性能も向上
 ・ダイレクトな加速を味わえるトランスミッションの8-Speed SPDS*8は、Mポジション選択時には最短0.1秒で変速し、本格的なスポーツ走行を楽しむことが可能
 ・原音と調整音でサウンドメイキングを行うアクティブサウンドコントロール[ASC*9]を前後2スピーカーのシステムへと進化させた。エンジン音に加え、排気音も、より迫力のあるサウンドを実現*10


▽ サーキット走行も楽しめる、優れた走行性能
 ・優れたボディ剛性を実現するため、レーザー溶接、スポット打点の増し打ちに加え、高剛性ガラス接着剤、レーザースクリューウェルディングなどレクサス最新のボディ技術を導入。さらにフロントブレース、リヤボディブレースの剛性向上、ボディとの締結構造の追加などを実施し、サーキット走行に対応する強固な骨格を実現
 ・フラットな整流面をもつエンジンアンダーカバーを採用。またリヤフロアアンダーカバーによる床下切り上げ角の最適化など、床下の整流を追求し、優れた空力性能を実現。さらに各アンダーカバーにエアロスタビライジングフィンを設け、空気の流れを積極的に利用することで優れた操縦安定性を確保
 ・フロント/アルミ対向6ピストン、リヤ/アルミ対向4ピストンモノブロックキャリパーを採用したブレーキは、マスターシリンダーの大径化、ペダル比の最適化などにより、高い応答性とリニアな効きを追求。高摩擦パッドなどにより、高い剛性と耐フェード性を確保。さらに高性能ブレーキを際立たせる“F”専用オレンジブレーキキャリパー(フロント・リヤ)をオプション設定
 ・サスペンションはジオメトリーの最適化を狙いパーツを新設計。高いサスペンション剛性の確保とロール剛性の適正化を実現し、ステアリング系とも協調することで、操舵レスポンスを向上
 ・駆動力制御システムTVDを標準装備し、走行状態に応じて後輪左右の駆動力を最適に電子制御し、コーナリング時に理想的な車両挙動を実現。「STANDARD」、「SLALOM」、「CIRCUIT」の3モードを設定し、一般道からサーキットまで幅広い走行シーンで意のままのコーナリングを追求
 ・スポーツモード付VDIMは、自らのスキルでサーキット走行を楽しみたいドライバーのために、基本的にVDIM制御をオフ状態としながら、万一の際には車両挙動の乱れを緩和する制御が働くEXPERTモードを設定。さらに、上下加速度センサーを採用したABS制御や、TVDとの協調制御によりVDIM機能を進化させて、高い車両安定性と走りの楽しさを両立


▽ 究極の機能美を追究したエクステリアデザイン
 ・エクステリアは、ワイドかつ低重心なスタンスを強調するフロントビュー、大きく張り出したフェンダーフレアなどV8ユニットのハイパフォーマンスを主張するサイドビュー、そして“F”を象徴する4連エキゾーストディフューザーを配置した力強いリヤビューにより、ダイナミズムと機能美を表現
 ・フロントの大型スピンドルグリルや、大型エアダクトにより、過酷なサーキット走行にも対応した冷却性能を確保するとともに、“F”アイデンティティでもあるL字型のサイドエアアウトレットを採用することで優れた操縦安定性を確保
 ・グリルロアモールとリヤスポイラーにカーボンパーツを採用。軽量化と高剛性化を両立し、効果的なダウンフォースに寄与
 ・“F”専用の漆黒メッキグリルモールに加え、センターピラー、アウターミラーには、ホイールの色味とコーディネートした艶金属調ダーク塗装を施し、“F”のスポーツマインドを表現
 ・ホイールは、鍛造と三次元切削によって、精緻なスポークがレイヤーで構成された新意匠の19インチ大型アルミホイールを採用


▽ 機能性と上質感が融合したインテリアデザイン
 ・フロントシートには、アスリートのボディスーツをモチーフとしたスポーティなデザインと、高いホールド性を実現した表皮一体発泡成型によるハイバックスポーツシートを採用。サーキット走行を楽しめる性能と一般走行での快適さを両立。リヤシートは特徴的な縫製とステッチをそのままに、フロントのハイバックスポーツシートと共通イメージの専用シートを採用
 ・本革ステアリングは、サーキット走行を繰り返し行ったテストドライバーの評価により、理想的な太さとグリップ感を実現。大型のパドルシフトは、操舵時においてもステアリングから手を離すことなく操作が可能。ステアリングホイールとシフトノブは、“F”の記号性でもあるホワイト、ブラック、ブルーの3色*11によるかがり縫いステッチを採用
 ・ペダルを踏み込む際の軌道とリンクしたスリットパターンを新たに開発した、アルミ製スポーツペダルとフットレストを採用。それぞれのペダルに求められる機能性を向上
 ・運転に必要な情報をセンターの大径メーター内に表示。各ドライブモード(ECO、NORMAL、SPORT S、SPORT S+)に準じてメーター表示が切り替わる大口径センターメーター(液晶表示切替式)を採用すると共に、マルチインフォメーションディスプレイの操作性にも配慮することでドライバーのスポーツ走行をサポート
 ・少ない視線移動で必要な情報をすばやく認識できるカラーヘッドアップディスプレイをオプション設定。基本となる車速や簡易ナビ表示などのほか、スポーツモード表示ではエンジン回転数、シフトポジションなど運転に必要な情報を視線の先に表示
 ・メーターフード、インストルメントパネル上部、センターコンソール、パームレスト、ドアトリムアームレストの表皮にアルカンターラ®*12を採用。プレミアムスポーツとしての機能性とインテリアの質感表現を両立。さらにインストルメントパネル表皮にはレクサススポーツの象徴であるLFAに採用されたLEXUSロゴ入り飾り鋲を4箇所に配置
 ・可倒式の後席センターアームレストには、カップホルダー、収納ボックスに加え、空調、オーディオ、電動リヤウインドウサンシェードの各操作が可能なコントロールパネルを設定
 ・オーナメントパネルに、名栗(なぐり)*13の切削加工技術を最新の生産技術と匠の技で再現した本アルミ(名栗調仕上げ/ミディアムシルバー)を採用。さらにカーボンおよびフォージドコンポジットカーボンをオプション設定

[写真・画像](中) GS F(インテリアカラー:ブラック&アクセントホワイト)<オプション装着車>

▽ 予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」
 ・Lexus Safety System +は、歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ「プリクラッシュセーフティ」、車線逸脱の可能性を運転者に知らせる「レーンディパーチャーアラート」(LDA*14)、先行車や対向車を遮光したままハイビームで周りを照らし夜間歩行者の早期発見に寄与する「アダプティブハイビームシステム」(AHS*15)、高速道路で先行車との車間距離を適切に保ちながら追従走行ができる「レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)」をパッケージ化し、多面的な安全運転支援を強化

<エモーショナル戦略モデル“F”>
IS Fで作り上げてきた「スポーツカーの性能」と「セダンの魅力」という価値を昇華させたGS Fの導入により、現在“F”モデルは、クーペのRC Fと合わせて2モデルになった。クーペのRC Fは、「“F”=スポーツカー」であることをアピールし、またLEXUSのモータースポーツ参戦のベース車として“F”のハイパフォーマンスを象徴している。GS Fは“F”のフィロソフィーをより実用性の高い4ドアモデルで体現し、エモーショナルイメージをさらに強化した。

[写真・画像](下) LEXUSにおける“F”のピラミッド

*1 IS Fは、日本では2014年5月に販売終了、海外は2014年内に販売終了している
*2 TVD : Torque Vectoring Differential
*3 VDIM : Vehicle Dynamics Integrated Management
*4 ABS : Anti-lock Brake System
*5 メーカー希望小売価格。リサイクル料金は含まれない
*6 D-4S : Direct injection 4stroke gasoline engine Superior version
*7 VVT-iE : Variable Valve Timing-intelligent by Electric motor(電動連続可変バルブタイミング機構)
*8 8-Speed SPDS : 8-Speed Sport Direct Shift
*9 ASC : Active Sound Control
*10 SPORT Sモード選択時はリヤスピーカーのみ、SPORT S+モード選択時はフロント&リヤスピーカーが鳴動する
*11 ブラック&アクセントオレンジのインテリアカラーを選択した場合、ブルー、ブラック、オレンジのステッチとなる
*12 “アルカンターラ®”はアルカンターラ社の登録商標
*13 名栗とは、木材に釿(ちょうな)や突きのみといった道具で独特の削り跡を残す日本古来の伝統工芸
*14 LDA : Lane Departure Alert
*15 AHS : Adaptive Hi-beam System
 Lexus Safety System +の標準装備はオートマチックハイビーム(AHB)となるが、新型GS FはAHSとなる

【販売概要】
1.月販目標台数 : 20台
2.店頭発表会 : 2016年1月9日(土)~1月17日(日)

【生産工場】
トヨタ自動車(株) 元町工場

【メーカー希望小売価格】 (単位 : 円)
●車名 エンジン トランスミッション 駆動 価格*(消費税込み)
・GS F 2UR-GSE(V8・5.0L) 8-Speed SPDS 2WD(FR) 11,000,000

8-Speed SPDS : 8-Speed Sport Direct Shift(電子制御8速オートマチック)
*  北海道地区のみ価格が異なる。価格にはリサイクル料金は含まれない

車両情報はこちら : http://lexus.jp/models/gsf/

以上


≪くだめぎ?≫
 『IS F』の事実上の後継車であろう。V8・5.0Lエンジン搭載のLEXUSプレミアムスポーツブランド「F」「F SPORT」のハイパフォーマンス・スポーツセダンだ。
 『アリスト』が『クラウン』の「バッジエンジニアリング」であるから、V8エンジン搭載車も当然アリか。ますます元"ネッツ店"取り扱い車であるから、"レクサス店"も限りなく"ビスタ店"並に設置されていたなら、と思えるが。
Posted at 2016/08/12 16:10:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2016年08月09日 イイね!

『GS』 マイナーチェンジ

『GS』 マイナーチェンジOYOTA Global Newsroom
2015年11月25日
LEXUS、GSをマイナーチェンジ

 LEXUSは、GS450h、GS350、GS300h、GS250をマイナーチェンジし、全国のレクサス販売店を通じて11月25日に発売した。

 今回のマイナーチェンジでは、本格グランドツーリングセダンとして築き上げた躍動感と品格にさらに磨きをかけるべく、外観デザインには、独自の進化を遂げたスピンドルグリルや、全車にLEDヘッドランプを新たに採用したほか、インテリアでは、内装色やオーナメントパネルのバリエーションを拡大。また、大幅なボディ剛性強化やサスペンションチューニングの最適化により、良質な走行性能と乗り心地を確保するとともに、新開発V6・3.5Lエンジンを採用し高い燃費性能を確保した。この他、多面的な安全運転支援を可能にした予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を採用するなど安全安心に一層配慮している。

 新型GSの価格は5,517,000円~8,463,000円(消費税込み)*1となる。

[写真・画像] GS450h “version L”<オプション装着車>

<GSの主な特長>

▽ 力強さと質感を磨き上げたデザイン
 ・エクステリアは、パワフルなエンジンの存在を感じさせ、勢いよく前に進むかのようなフロントノーズからフードにかけた立体造形や、低重心を強調するサイドビューが、「骨太な強さ」と「低重心なスポーティさ」を表現。さらに、18インチアルミホイールと19インチアルミホイールを、切削光輝処理を施した新意匠へ変更し、精悍さを付与
 ・エアダクト一体型のブレーキ冷却機能を織り込んだスピンドルグリルに、ブレーキダクト部まで回りこんだメッキモールや、グレーとブラック2色の導風形状のインナーバーがアッパーグリルとロアグリルで切り替わるカラーコーディネートを採用。機能美を精緻なデザインで上質に仕上げ、躍動感と品格を象徴
 ・フロントのクリアランスランプ(デイライト機能付)、およびリヤコンビネーションランプは、L字型のテールランプ形状を強調したLEDを採用し、LEXUSであることを鮮やかに主張するとともに先進性を演出
 ・インテリアでは、オーナメントパネルに新開発のレーザーカット本杢や、伝統工芸の紋様を最新の生産技術と匠の手技によって再現した名栗(なぐり)*2調仕上げの本アルミ*3を設定。また、室内の随所に金属調の加飾やサテンメッキを採用し、細部を効果的に際立たせるなど、本格セダンとしての品格ある室内空間を実現
 ・外板色は新たにソニッククォーツ、“F SPORT”専用色ヒートブルーコントラストレイヤリングなどを採用し全11色とし、内装色も新たにリッチクリームやシャトーなど全6色を設定

▽ ダイナミックな走りと上質な乗り心地
 ・構造用接着剤とレーザースクリューウェルディングの採用、スポット溶接の打点の追加により、大幅にボディ剛性を強化。ステアリング系パーツの剛性強化をベースに、サスペンションのチューニングを最適化することにより、従来型から定評のあるダイレクトなステアリングフィールをさらに進化させつつも、一層快適な乗り心地を実現
 ・GS350には、新開発のV6・3.5Lエンジン(2GR-FKS)を搭載。新世代の直噴機構D-4S*4とアトキンソンサイクルを採用し、パワーと低燃費(JC08モード走行燃費10.8km/L*5)、および環境性能で同排気量クラス*6トップレベルを追求
 ・CUSTOMIZEモード搭載のドライブモードセレクトを採用。CUSTOMIZEモード選択時には、パワートレーン、シャシー、空調の各制御の組み合わせを自由に選択でき、よりドライバーの嗜好に応じた走行モードを実現することで、快適なドライビングをサポート
 ・GS350の2WD全車のフロントに、パフォーマンスダンパーを採用。ハンドリング特性をよりシャープにするとともに、乗り心地と静粛性も向上
 ・GS450h “F SPORT”と、GS350 “F SPORT”の2WD車には、ブレーキにオレンジカラーの“F SPORT”専用キャリパー(フロント・リヤ/フロントLEXUSロゴ)をオプション設定し、“F SPORT”の走りを強調


▽ 予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」
 ・Lexus Safety System +は、歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ「プリクラッシュセーフティ」、車線維持をサポートする「レーンキーピングアシスト」(LKA*7)、夜間歩行者の早期発見に寄与しロー・ハイビームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」(AHB*8)、そして先行車との車間距離を保ちながら追従走行する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」をパッケージ化し、多面的な安全運転支援を強化


▽ 各種快適装備
 ・ナビゲーションシステムには、12.3インチワイドディスプレイを採用。地図画面などのフルスクリーン表示を可能とし、高い視認性を確保。また「VICS WIDE*9」対応となり、FM多重放送による渋滞情報の提供拡大や精度向上に伴い、より正確な探索ルートを提供するほか、新たに緊急情報(特別警報)や気象・災害情報などを提供することで、快適な運転を支援
 ・リモートタッチには、革巻きステッチを施したパームレストの両側にENTERボタンを設置、ノブ前方にもBACK(戻る)ボタンを設置して、上質感とともに自然なスイッチ操作を実現
 ・フロントシートヒーター、ステアリングヒーター、ラゲージドアイージークローザーなどを標準設定し、快適性とともに利便性を確保

*1 メーカー希望小売価格。リサイクル料金は含まれない
*2 名栗とは、木材に釿(ちょうな)や突きのみといった道具で独特の削り跡を残す日本古来の伝統工芸
*3 “F SPORT”にオプション設定
*4 D-4S : Direct-injection 4 stroke gasoline engine Superior version
*5 国土交通省審査値。GS350 “I package”とベース車の燃費値(除 : メーカーオプション装着の場合)
*6 自社調べ
*7 LKA : Lane Keeping Assist
 Lexus Safety System +の標準装備はレーンディパーチャーアラート(LDA)となるが、新型GSはLKAとなる
*8 AHB : Automatic High Beam
 また、新型GSでは、先行車や対向車を遮光し、ハイビームを照射する「アダプティブハイビームシステム」(AHS)をオプション設定(“version L”のみ標準装備)
*9 VICS WIDE : 2015年4月より開始したVehicle Information and Communication System(道路交通情報通信システム)の新たな情報サービス

【販売概要】
1.販売店 : 全国のレクサス店
2.月販目標台数 : 500台
3.店頭発表会 : 2016年1月9日(土)~1月17日(日)


【生産工場】
トヨタ自動車(株) 元町工場

【メーカー希望小売価格】 (単位 : 円)
●車名 ハイブリッドシステム 駆動 価格*(消費税込み)
・GS450h“version L” 2段変速式リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 8,435,000
・GS450h“F SPORT” 2段変速式リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 8,463,000
・GS450h“I package” 2段変速式リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 7,824,000
・GS450h 2段変速式リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 7,428,000

●車名 エンジン トランスミッション 駆動 価格*(消費税込み)
・GS350“version L” 2GR-FKS(V6・3.5L) 8-Speed SPDS 2WD(FR) 7,437,000
・GS350“version L” 2GR-FKS(V6・3.5L) 6 Super ECT AWD 7,648,000
・GS350“F SPORT” 2GR-FKS(V6・3.5L) 8-Speed SPDS 2WD(FR) 7,465,000
・GS350“F SPORT” 2GR-FKS(V6・3.5L) 6 Super ECT AWD 7,486,000
・GS350“I package” 2GR-FKS(V6・3.5L) 8-Speed SPDS 2WD(FR) 6,826,000
・GS350“I package” 2GR-FKS(V6・3.5L) 6 Super ECT AWD 7,053,000
・GS350 2GR-FKS(V6・3.5L) 8-Speed SPDS 2WD(FR) 6,430,000
・GS350 2GR-FKS(V6・3.5L) 6 Super ECT AWD 6,657,000

●車名 ハイブリッドシステム 駆動 価格*(消費税込み)
・GS300h“version L” リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 7,160,000
・GS300h“F SPORT” リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 6,982,000
・GS300h“I package” リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 6,549,000
・GS300h リダクション機構付のTHSⅡ 2WD(FR) 6,153,000

●車名 エンジン トランスミッション 駆動 価格*(消費税込み)
・GS250“version L” 4GR-FSE(V6・2.5L) 6 Super ECT 2WD(FR) 6,524,000
・GS250“F SPORT” 4GR-FSE(V6・2.5L) 6 Super ECT 2WD(FR) 6,346,000
・GS250“I package” 4GR-FSE(V6・2.5L) 6 Super ECT 2WD(FR) 5,913,000
・GS250 4GR-FSE(V6・2.5L) 6 Super ECT 2WD(FR) 5,517,000

8-Speed SPDS : 8-Speed Sport Direct Shift(電子制御8速オートマチック)
6 Super ECT : スーパーインテリジェント6速オートマチック
* 北海道地区のみ価格が異なる。価格にはリサイクル料金は含まれない

車両情報はこちら : http://lexus.jp/models/gs/

以上


≪くだめぎ?≫
 『アリスト』がマイナーチェンジした、と未だに思ってしまう。『アリスト』はターボモデルセダンとの印象が強いが、そもそも『クラウン』の「バッジエンジニアリング」として「トヨタオート店」「ビスタ店」に投入された経緯がある。トヨタ店だけでなく、他店グループでも取り扱えるように、バブル期以後用意された様なものだ。「レクサス」店・日本導入でも最初にメニューに加えられたのも当然。しかしレクサスが敷居が高いせいか1県1店舗も多く、『アリスト』に替わって輸入車販売に力を入れるようになった所が多い。どちらかと言うと、米レクサス店がビスタ店感覚で設置され販売量も多い印象だ。
Posted at 2016/08/09 10:11:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2016年08月08日 イイね!

「タクシー車両」 トヨタが業界独占の裏事情

「タクシー車両」 トヨタが業界独占の裏事情[写真・画像] コンフォート


2016.06.08
タクシー、なぜ乗り心地悪いプリウスが多い?全然エコじゃない?トヨタが業界独占の裏事情
構成=西山大樹/清談社

 近頃、トヨタ自動車の「プリウス」のタクシーを見かけることが多くないだろうか? 従来のタクシー車両といえば、LPガスを燃料とするセダン型の専用車と相場が決まっていた。

 ところが、数年前から都内の繁華街などでプリウスのタクシーが急増。最近は、都内以外でも目にすることが多くなっている。1997年に登場した世界初の量産ハイブリッドカーであり、トヨタを代表する人気モデルのプリウスが、なぜタクシー車両に使われるのか。

 タクシー車両をめぐる自動車メーカーの事情について、自動車に詳しいライターの呉尾律波氏に話を聞いた。

タクシー車両のトヨタ独占はバブル崩壊が原因だった?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
--プリウスに限らず、タクシー車両にはトヨタの専用車「コンフォート」が非常に多く、業界シェアは実に9割といいます。なぜ、ほかの自動車メーカーはタクシー専用車を積極的につくらず、トヨタの独占を許しているのでしょうか。

呉尾律波氏(以下、呉尾) そもそも、自動車メーカーにとってタクシー車両というのは、あまりうまみがない事業です。なぜなら、街中でタクシーを見て、「同じクルマを買いたい」とは思いませんよね。一般層への販路はもちろん、買い替え需要もほとんど見込めません。その一方で、部品は供給し続けなければならないので、利益率も高くないのです。

 メリットがあるとすれば、公共事業と同じで「自動車業界内で大きな顔ができる」ことぐらいでしょう。タクシー事業は、自動車メーカーにとって「何がなんでもやりたい」ものではなく、むしろ地力のある企業しか手が出せない難しい分野。そのため、トップメーカーであるトヨタの独占状態になっているわけです。

--トヨタがコンフォートの販売を始めたのは、95年です。うまみがないとすれば、なぜトヨタはタクシー事業に参入したのでしょうか。

呉尾.90年代の後半まで、日産自動車がタクシー車両を独占していました。日産のタクシー専用車「クルー」が、現在のトヨタのコンフォートのように、タクシー車両の8割を占めていたのです。それがトヨタに代わったきっかけは、バブル崩壊です。

 タクシー事業の存続には企業としての体力が必要ですが、日産の営業利益を追ってみると、撤退した理由が一目瞭然。バブル崩壊以前、日産の営業利益は89年の3月期が92億円、90年は138億円、91年には119億円と、好調が続いていました。

 しかし、バブル崩壊後の92年になると33.8億円に下降し、93年には一気にマイナス33.6億円、94年にはマイナス36.6億円にまで落ち込みます。これは、俗に「日産の三大天皇」と呼ばれる一部経営者たちによる企業の私物化も原因とされ、この厳しい状況が、99年にカルロス・ゴーン氏を最高執行責任者(COO)に迎えるまで続きました。

--営業利益の落ち込みによって、日産はタクシー事業などの不採算事業をカットせざるを得なくなったわけですね。トヨタには、バブル崩壊の影響はなかったのでしょうか。

呉尾.トヨタは海外展開に力を注ぐグローバル企業で、バブル経済下で日本中が浮かれていた時も、不動産投資などの余計なことは行わなかった。そのため、バブル崩壊のダメージが少なかったので、日産が撤退したタクシー事業という穴に「儲けはないが、せっかくだから」と滑り込んだのでしょう。これが、今日まで続く「トヨタによるタクシー事業の独占」の構図です。

プリウスのタクシーは乗り心地が最悪?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
--そのなかで、プリウスのタクシー車両が増えているのはなぜでしょうか。一説には、トヨタが4年前に発表した「LPガスを燃料とするタクシー専用車の生産を2017年に中止する」という事業展開が理由とされていますが、エコカーはプリウスに限らず、ほかの自動車メーカーにもたくさんあります。

呉尾.車両をLPガス燃料車から切り替えていくにあたり、各タクシー会社が燃費のいいエコカーに注目するのは当然です。プリウスは、そのエコカーの代表格ともいえる存在で、耐久性などの性能面でも他メーカーのものと比べて一日の長があります。また、プリウスが「エコカーにしては安っぽくない」ということも大きな理由でしょう。

 例えば、ホンダのフィットの場合、エンジン音は静かですが、内装がプラモデルのようなプラスチック製なので、加速すると「ポーン」と安っぽい共鳴音が鳴ります。これでは、タクシー車両に向いているとはいえません。

 一方、プリウスはコストを落とすところは落としていますが、内装などはしっかりつくってあるので、エコカーのわりに安っぽくありません。だから、富裕層を乗せてもそれほど違和感がない。

 タクシー会社にとって、エコカーを使うことは「我が社は環境に配慮しています」というPRにもなりますが、その「エコカーという選択肢」のなかでは、プリウスがもっとも無難なチョイスなのです。

--それでは、今後はコンフォートに代わってプリウスがタクシー車両の主流となっていくのでしょうか。

呉尾.現状はプリウスのタクシーが増えているとしても、その傾向が今後も続くとは限りません。プリウスがタクシー車両に選ばれる理由は、あくまで「ほかのエコカーに比べれば、ましだから」というだけです。

 例えば、エコカーにはバッテリーが搭載されていますが、プリウスでは後部座席の下に積まれています。そのため、どうしても着座位置が高くなり、コンフォートに比べると窮屈です。背もたれも変にピンと立っていて、あまり乗り心地が良くありません。こうした点は、タクシー車両として致命的といっていいでしょう。

--LPガス車と比較して、タクシー車両としてのプリウスの燃費性能はどうですか。

呉尾.都心部をゆっくり走る分には問題ありませんが、ハイブリッドカーは高速で長距離を走る時はガソリンエンジンに切り替わるので、地方での利用には向いていません。

 また、バッテリーは消耗品なので、充電回数にもよりますが100%の性能を発揮できるのは最初だけです。バッテリーが劣化すれば、単なる「重し」に変わるため、最終的には「燃費の悪い非力なガソリン車」になってしまいます。

 プリウスはタクシー車両として乗り心地がよくないし、長い目で見ると、そこまでエコともいえない。私は、タクシーを利用する際にプリウスは避けるようにしています。やはり、タクシー車両としてはコンフォートがベストです。

自動車メーカーによる、タクシー車両の覇権争いが勃発か
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
--しかしながら、コンフォートは17年に生産終了します。今後、タクシー車両はどうなっていくのでしょうか。

呉尾.車両の生産終了後、10年間はパーツを供給し続けなければならないルールがあります。17年に生産が終わっても、コンフォートはその後5~6年は現役で走るでしょう。

 実際、日産のクルーも、コンフォートにシェアを奪われたとはいえ、生産を終えてから2~3年は走っていました。トヨタも、最新型のプリウスではタクシー車両への改造を意識して、少し改善を試みています。

 フロントのダッシュボードの部分に料金メーターを取りつけやすいように、やや広めにスペースをつくったのです。コンフォートは最初から料金メーターがスポッとはまるようにつくられていますが、こういった改良への気概は評価したいところです。

--ほかの自動車メーカーがタクシー事業に参入してくる可能性については、どうでしょうか。

呉尾.プリウスが今後もこうした改良を積み重ね、タクシー車両として都合のいいクルマに化けていけば、エコカーを主体としたタクシー事業に「うまみ」のようなものが見いだせるようになるかもしれません。

 そうなれば、ほかのメーカーも率先して参入を試みるのではないでしょうか。最近は日産の業績も良くなってきましたし、コンフォートが抜けた穴を狙って「クルー2」などを出してきたら面白いですね。それに対抗して、トヨタが「プリウスのコンフォートバージョン」をつくれば、タクシー事業の覇権争いのような展開が起きるかもしれません。

--ありがとうございました。

 呉尾氏の話を聞く限り、トヨタがタクシー車両を独占している現状は、そこまで盤石なものではないようだ。もし、タクシー車両をめぐって複数の自動車メーカーによる競争が起これば、車両のさらなる改良やサービス向上など、利用者にとってもメリットは大きくなる。

 街中を走るタクシーをめぐる自動車メーカー各社の今後の動向に、ぜひ注目していきたいところだ。

(構成=西山大樹/清談社)
Business Journal ビジネスの"本音"に迫る

≪くだめぎ?≫
 多くのタクシー会社は車両に"セダン型"にこだわっている、と感じる。「LPGハイブリッド搭載の次世代タクシー」はハッチバック型に決定しており、液化石油ガス(LPG)のHVである。日産は既に"ワンボックス型"で登場しており、新型もセダンと考えている所は『ラティオ』や『カローラ アクシオ』を投入している。専用車「コンフォート」のAT車の実燃費がMT車と比べていまいちで、新型のLPGのHV「JPNタクシー」が出てからの様子待ちのようだ。LPGのHVとMT車、両方のセダンが後ても良いから登場してほしい、と思っているのではないのか・・。
Posted at 2016/08/08 13:12:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ

プロフィール

「「Yamato」体重計 ♫〜」
何シテル?   04/02 16:02
 「昔々、有ったとさ、 『トヨタディーゼル店』、『トヨタパブリカ店』、『トヨタオート店』、『トヨタビスタ店』・・・」。      身長165cm・体重6...
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