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ディーゼルオート店のブログ一覧

2020年09月19日 イイね!

ミニバンを超えてバンと呼ぶべき「グランエース プレミアム」

ミニバンを超えてバンと呼ぶべき「グランエース プレミアム」トヨタ・グランエース プレミアム(FR/6AT)【試乗記】
2020.05.01
[写真]
4列・8人乗り仕様の「G」と3列・6人乗り仕様の「プレミアム」がラインナップされる「トヨタ・グランエース」。今回のテスト車は後者。

トヨタから大型ミニバン「グランエース」がデビューした。今回試乗したのは全長5300mmものロングボディーを6人で使う豪華仕様「プレミアム」。運転席と後席の仕上がり、すなわち運ぶクルマとしてのドライバビリティーと、運ばれるクルマとしての快適性をチェックした。

■とにかく長い
 試乗前夜、借りてきたトヨタ・グランエースを自宅駐車場へ収めるために何度も切り返しをした。こんなに切り返しを重ねたのは久しぶりだ。フェラーリのなんだったかを借りた時にもあきれるほど切り返しをした。あれはサイズの絶対的な大きさというより見切りの悪さ(と絶対的なお値段の高さ)が理由だった。グランエースの場合、前輪の切れ角が非常に大きく最小回転半径は5.6mと小回り性能は優秀。パノラミックビューモニターも備わるから死角も少ない。ただ全長5300mm、全幅1970mm、全高(は取り回しには関係ないが)1990mm、ホイールベース3210mmという絶対的な大きさはいかんともしがたく、慎重にならざるを得ない。造形はシンプルな四角なので、練習すればもっとスムーズに車庫入れできるとは思う。
 ろくに概要も説明しないうちから駐車の難易度について書いてしまったが、グランエースは2019年の東京モーターショーでトヨタ車体のブースに出展され、このほどトヨタから発売されたミニバンだ。いや正確にはミニバンを超えてバンと呼ぶべきかもしれない。同社のドル箱ミニバンである「アルファード/ヴェルファイア(アル/ヴェル)」よりも確実に大きい。ベースとなっているのは海外向けの「ハイエース」だ。乗用車系のエンジン横置きプラットフォームではなく、商用車系の縦置きプラットフォーム(モノコックだが下部にラダー構造が組み込まれている)が用いられ、後輪を駆動する。国内仕様のハイエースのように、前席直下にエンジンを置くレイアウトではなく、エンジンは車体前方に置かれる。エンジンが前方にあって、キャビンには多いほうのグレードでシートが4列配置されるのだから、そりゃ長くなるというもの。

■100km/hまでは余裕
 エクステリアデザインはシンプルというかデザインしすぎないよう抑制した印象を受ける。細かく見れば平板に見えるサイドやリアにも細かくキャラクターラインを入れるなど工夫しているが、言ってしまえば四角四面だ。アル/ヴェルがこれでもかと言わんばかりに強く主張してくるのに対し、グランエースはフロントマスクにクロームパーツこそ使っているものの、造形としてはグッと我慢してシンプルさを保っている。アル/ヴェルは人気だが、拒否反応を示す人も多い。こっちを好む人も少なくないだろう。
 試乗したのは3列シートの豪華版であるプレミアム。650万円。「ランドクルーザープラド」にも積まれる2.8リッター直4ディーゼルターボエンジン(最高出力177PS/3400rpm、最大トルク450N・m/1600-2400rpm)が搭載される。立派なスペックだが、車両重量は2740kgにおよぶ。使う鉄板の量が半端なく多いし、2座×3列、計6座の立派なシートも軽くない。それに4気筒とはいえまずまず大排気量のディーゼルエンジンを搭載しているのだから仕方ない。
 だから動力性能にはまったく期待していなかったが、これがことさらアクセルペダルを奥深くまで踏まなくても力強く発進し、順調にスピードを上げていくではないか。6段ATのギアリングが適切なのだろう。高速道路でもストレスなく100km/hまでスピードを引き上げることができる(確認したのは1人乗車時)。それより上は空気抵抗もあって伸びなさそうな気配だったが、まぁ必要ない。実用域での動力性能はきちんと確保されている。

■連れていってもらうというより……!?
 ディーゼルは4気筒ながら音も振動もよく抑えられている。荷グルマ感はなく快適に過ごせる。ホイールベース、トレッドともに十分だからか、座る位置にかかわらず曲がりくねった道でも揺さぶられるようなことはない。ただしリアサスペンションがリジッドということもあって、路面の不整は正直に伝わってくる。道路の段差のような一発モノはなかなかうまく処理するが、砂利道とか補修跡の激しいアスファルト路面などの連続する不整は、ガタガタと余すことなく伝えてくる。絶対的車重が重いし、6人乗車まであり得ることを考えるとあまりスプリングをソフトにすることはできないのだろう。かといって650万円のクルマがドタバタを演じるわけにもいかない。このあたりが落としどころなのだろう。満足というわけではないが、十分に納得できる。快適性はハイエース以上でリアサスがダブルウイッシュボーンのアル/ヴェル未満といったところ。
 各列に独立したシートが2座ずつ置かれ、乗車定員は6人。全席レザーで、調整はすべて電動。2列目と3列目にはオットマンも付いた豪華なシートが備わる。3列目は2列目と同じシートだが、カップルディスタンス(左右の間隔)が2列目より狭い。1列目、運転席と助手席が最も簡素だ。3290mmという見たこともない数値の室内長を誇る。2列目、3列目ともに豊富なスライド量が確保されていて、荷物がない時に3列目を目いっぱい後ろへ下げると、運転席との間に会話がままならぬほどの距離ができる。反対に3列目を一番前へやれば、90リッターのスーツケース(一般的に最大級のサイズ)4個を立てて収納できる……という写真がカタログに載っている。スーツケースは試していないが(そんなに大きいのを4個も用意できない)、3列目を最も前へスライドさせてはみた。その状態でも2列目、3列目ともに足を組める程度のスペースが残る。
 各シートのレザーの質感はまずまず高く、2、3列目シートのヘッドレストはぐるりと頭を抱え込んで固定してくれるタイプだ。シートがレザーというだけでなく、車内のあちこちに木目調パネルがあしらわれるなど、随所に豪華さを演出する加飾がなされるのだが、なぜだろう、例えば「レクサスLS」やプレミアム輸入車の車内のようにぜいたくな空間にいるとは感じない。どこかへ連れていってもらっているというより運ばれているような居心地がするのだ。広すぎる、もしくは天井が高すぎて(室内高1290mm)適度な包まれ感がないからか。まぁ応接間にはそれにふさわしい広さがあって、体育館の屋内をいくら豪華に仕立ててもダメということだろう。

■デジタルインナーミラーの功罪
 散々長いクルマだと書いたが、運転していると長さを感じにくい。なぜかと考えるうち、理由のひとつはデジタルインナーミラーだと気づいた。このクルマは車高が高く、また2、3列目シートのヘッドレストが非常に大きいので、ルームミラーを使って後続車を確認しようとしてもあまりよく見えない。したがってルームミラーがスイッチひとつでリアカメラの映像モニターに切り替わる装備は非常にありがたい。ただし当然ながらリアカメラが映すのはリアウィンドウより後ろの車外のみ。通常のミラーなら車内の様子も見えるのでクルマの長さを感じることができるが、モニターだと全長が5mでも10mでも見えるのは同じ映像のため、車体後端が運転席の自分とどれくらい離れているかを実感しにくいのだ。
 いろいろ書いたが、運転席と後席の両方を体験してみて、悪い印象はまったくない。ドライバーを除く5人(8人乗りなら7人)とその荷物を載せて移動するという目的がはっきりしたクルマであり、その目的を立派に果たすことができることが確認できたからだ。宿泊施設をはじめとする商業施設がゲストを送迎する用途が真っ先に思い浮かぶが、移動距離がさほど長くないのであれば、送るほうにとっても送られるほうにとってもサルーンより便利、快適なのではないだろうか。荷物をたくさん載せられるし、老若男女にとって乗降しやすいし。
 高速道路と一般道を計278kmほど走行して燃費は9.3km/リッターだった。合格。

(文=塩見 智/写真=荒川正幸/編集=藤沢 勝)webCG


≪くだめぎ?≫
 1990年5月登場の「子エスティマ」(トヨタ店エミーナ・カローラ店ルシーダ)の時点、「親エスティマ」全長4,750mm×全幅1,800mmが"大きすぎる"と言うのが昔話になってしまった。もしかして、この感覚が「グランエース」
全長5,300mm×全幅1,970mmに拡大した、と言うことか。確かにミニバン全盛ならでは、同サイズのセダンよりは運転しやすいと思う。"バックモニター"はサイズアップを後押しした、だろう。
Posted at 2020/09/19 18:53:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | 日記
2020年09月19日 イイね!

新型グランエース 販売店が冷淡な訳

新型グランエース 販売店が冷淡な訳 新型グランエース どうなる? 受注順調なのに販売店が冷淡な訳
2020年3月4日 / 林眞人

[写真]
・多少の前後差はあるが、アルファードってこんなに小さかった? と感じるグランエースの存在感
・大型ミニバンのアルファードに対して全長で350mm、全幅で120mmさらに大きいグランエース。商用車ベースとは思えない快適な乗り心地を実現している
・エンジンは、177ps/46.1kgmを発揮する直列4気筒2.8Lクリーンディーゼルターボを搭載。「G」は2770kgという重量級のボディだが、パワー不足を感じることはない

 登場前から注目を集めていたトヨタの大型ミニバン「グランエース」が、2019年11月25日に発売された。Lサイズミニバンとして人気の「アルファード/ヴェルファイア」もあるが、それを超えるド迫力のサイズとなっている。
 全長は5300mm、全幅1970mm、全高も1990mmに達するから、試乗会で隣り合って展示されていたアルファードが、まるでヴォクシーのように小さく見えるくらいだ。
 そんなグランエースだが、トヨタが明らかにした初期受注台数は2020年1月末までの約1カ月間で950台。年間の販売計画台数(600台)を上回るペースとなっている。
 さて、そんなに好調と聞くと「いったいどんな人が購入しているのか?」が気になるところだ。今回は販売の現場を取材し、グランエースの販売現場での評判や、販売状況について取材した。
文/遠藤徹
写真/編集部

■受注は好調! でも現場ではまだ1台も売れてない!!?
 トヨタが2019年11月25日に発表、発売した大型ミニバンの「グランエース」は、その後どのようなマーケット評価になっているのだろうか。
 日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表している「乗用車ブランド通称名別順位」では、2019年12月:40台、2020年1月:101台という登録実績だった。これをどう見るかで肯定的にも、否定的にも評価できる。
 扱い店は全国のトヨタ全系列店であるが、「評価を下すには時期尚早」といえそうである。全国275社、4615店、約5万人の営業マンの一部ではあるが話を聞くと、まだ大部分の店舗や営業マンは発売以来1台も売っていないのが現実のようだ。
 販売店が、宣伝用のデモカーとして1台ずつ自社登録しただけで合計275台になってしまうから、これだけの台数だと、ほとんど一般のユーザーには渡っていないと考えられる。
 首都圏にある全系列店の営業担当者にコメントを求めると、「クルマとしての出来はよいかもしれないが、一般のユーザーが自分で運転を楽しむ乗り物ではない。高級ホテル、高級旅館が旅行で訪れるお客さんを送迎するために使う、運転手付きの車両だ」と受け止めているのが現実である。
 そのためにトヨタ系列店のどこの店舗を回っても、展示車を置いているわけではなく、各地区で1台あればいいほうで、ゼロの地区もある。試乗車はほとんどないのでハンドルを握ってから購入するというわけにはいかない。トヨタ系列店のどこでも、購入の受け付けをしているが、2020年3月上旬現在の納期は4カ月待ちの7月中旬以降となっている。量産モデルではないので常時作っているのではなく、受注がある程度たまった時点で組み立てて納車する方式としている。
 グレードは、3列シート6人乗りの「プレミアム」(650万円)と4列シート8人乗りの「G」(620万円)とふたつある。現時点では4列シートの引き合いが圧倒的に多い。8人乗りは観光地での送迎用、6人乗りは企業のVIPがクルマで移動中でも、社内と同じように事務作業ができるように想定したつくりになっている。とはいえ、まだどちらも少数という状況にある。
 エンジンは、クリーンディーゼルの2.8Lターボで2WDのみのラインアップだが、これは使用を想定した地域の登坂路や、走行距離の長さを配慮しての対応のためと思われる。
 ボディサイズは全長5300×全幅1970×全高1990mm、最小回転半径5.6mであるから、都市部での一般家庭の車庫や駐車場では出し入れがしにくいケースがあるだろう。狭い道路での運転も難しいので、その点も普及の壁になるといえる。
 グランエースの買い方はほかの量販モデルと同じで、カタログによる営業マンとの交渉で進められる。基本的には車両本体からの値引きはゼロで、10万円程度の用品、付属品サービスのみの場合がほとんどである。トヨタ全系列店扱いだから、他系列店との競合はできないこともないが、営業マンが積極的に売り込む性質の車種ではないので、値引きを要求しても乗ってくる確率は少ないと考えてよい。

■現場が語るグランエースの特殊性 どう売るのか!?
●証言1:トヨタモビリティ東京営業担当者
 東京地区はメーカーの指示で、お台場にある「メガウェブ」で現車を見て欲しいとの要請があり、展示車や試乗車は置かず、カタログだけで販売するようにしている。今のところ、まだ1台も売れていない。
 東京地区は駐車場や車庫が狭く、ファミリーユーザー、法人でも販売は難しい。郊外にある観光地、高級ホテル、旅館などは多少ニーズがあると思うが、グランエースではなく、バンやミニバン、マイクロバスでも間に合うのだから、売り先は限られる。
●証言2:千葉トヨタ営業担当者
 この地区は大型の観光施設や高級旅館もあまりないので、VIPを送迎するような車両のニーズは少ない。したがって、グランエースの展示車、試乗車などは1台も置いてない。店頭にカタログを置いて、必要なお客さんに配布しているだけである。
 エスティマは2019年いっぱいで生産中止になったが、2020年5月からは代わりにアルファード、ヴェルファイア、ハイエースワゴン&バンが扱い車に加わるので、グランエースの必要はあまりない。欲しいお客さんがいれば相談に乗るといった程度である。
●証言3:茨城トヨペット営業担当者
 当社では、デモカーとして使うことを目的に自社名義で1台登録している。必要な用品を装着して、各店舗に持ち回りで展示あるいは試乗用として活用している。
 ほかの扱い車と同様にカタログのみで販売し、現物が見たいとか試乗がしたいという希望があれば、置いてある店舗を紹介するが、まだ当社としては発売以来1台も売っていないので、あまり販売に積極的に取り組んではいないのが現状だ。
 最寄りの観光地やホテルがあれば、送迎用の需要が期待できるが、大企業のVIPが業務用で使うニーズはほとんどない。これまでのアルファードやハイエースで十分に間に合うと考えている。
●証言4:神奈川トヨタ営業担当者
 当社は観光地や高級ホテル、高級旅館を県内に多く抱えているので、グランエースのニーズはあると考えている。このため、ナンバーを取得したデモカーを8人乗りの「G」、6人乗りの「プレミアム」を1台ずつ、合わせて2台を用意して、観光地域の店舗を中心に持ち回りで展示、試乗車として活用している。
 現在までのところはまだ売れていないが、これからは多少売れるのではないかと期待している。ただそれほど多数の台数は出ないと思うので、積極的に売り込みをかけるわけにはいかないだろう。
ベストカーWeb


≪くだめぎ?≫
 そもそもトヨタ販売店が「グランエース」を
"送迎するために使う、運転手付きの車両"
と捉え、トヨタ本体でもその位置づけであるから、事実上「ビジネスカー」扱い、トヨタディーゼル店車種?である。試乗車もかなり限定的であるし。

 しかし、「アルファード・ヴェルファイア」Executive Loungeの上位は約750万、8人乗りの「グランエース G」は620万。「グランエース G」には4WDは無いが、ディーゼル車であり、個人的には10年単位で乗るつものならトータルコストは良いと思う。
 ただ、全長 5,300mmは最大のデメリットであると一般の方々は感じるし、現実に現行型レクサスLSはロング5235mmのみになり売り上げ低調である、2016年次型までの標準ボディ5,090mmであれば良いと思うが。今や『ES』4975mmであり、『クラウン』4,910 mmより大きい・長いくらいだ、「クラウン」とカローラ店「ウィンダム」が同等になった様なモノ、高級セダン界も変わった。現行型「アルファード」「ヴェルファイア」4,950mm当たりまでが扱えるサイズなのだろう、住宅地の道を走るのには。
Posted at 2020/09/19 17:29:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2020年09月19日 イイね!

アルファードがヴェルファイアの7倍売れる謎

アルファードがヴェルファイアの7倍売れる謎アルファードがヴェルファイアの7倍売れる謎
車種リストラを目論むトヨタのしたたかな策
渡辺 陽一郎 : カーライフ・ジャーナリスト
2020/08/14 5:30

[写真]
(上)現行型「アルファード Executive Lounge S」(写真:トヨタ自動車)
(中) 全店併売に向け2019年12月の一部改良で「ヴェルファイア」のエンブレムがネッツからトヨタマークになっている(写真:トヨタ自動車)
(下)ノア/ヴォクシー/エスクァイア3兄弟もモデル統合が行われるかもしれない(写真:トヨタ自動車)

 トヨタ「アルファード」と「ヴェルファイア」は、機能や装備は共通で、フロントマスクなど一部のデザインやグレード名が異なる姉妹車だ。
 以前は、アルファードがトヨペット店、ヴェルファイアがネッツ店で販売されていたが、2020年5月の「全店全車種併売」により、どの系列店でも購入できるようになった。すると、基本的に同じクルマであるにもかかわらず、両車の売れ行きに大きな差が生じた。
 2020年7月のアルファードの登録台数は、8448台だった。売れ筋の価格帯が400万~550万円の高価格車だが、小型/普通車販売(登録)ランキングでは6位に入る人気ぶりだ。価格が割安なコンパクトカーのホンダ「フィット」よりも若干少ない程度で、日産「ノート」の登録台数を上まわっている。
 一方のヴェルファイアは低迷する。同じ2020年7月の登録台数は、1289台であった。アルファードの15%ほどでしかなく、およそ7倍もの差がついたのだ。同じクルマなのに、なぜ大差が生じたのだろうか。

■デビュー時はヴェルファイアが売れていた
 過去を振り返ると、初代アルファードは2002年に発売され、この時点ではトヨペット店とトヨタビスタ店(ネッツ店の前身)の2系列で販売された。2代目アルファードは2008年に発売され、このときに姉妹車のヴェルファイアが登場している。
 ヴェルファイアは、トヨタビスタ店とトヨタオート店を統合した新系列のネッツ店が扱い、アルファードは従来通りトヨペット店が販売した。
 ネッツ店は少し若いユーザーを狙った系列店で、ヴェルファイアのフロントマスクは若者の指向に合わせて、睨みを利かせた派手な形状とされた。2008年当時の販売店数は、トヨペット店が約1000店舗に対し、ネッツ店は、トヨタビスタ店とトヨタオート店の統合だから約1600店舗と多かった。
 フロントマスクと店舗数の違いにより、当時はヴェルファイアの売れ行きがアルファードを上まわった。
 2010年暦年の登録台数は、ヴェルファイアが約6万1000台(1カ月平均で約5080台)、アルファードは約3万6000台(同約3000台)。ヴェルファイアの登録台数は、アルファードの1.7倍で、店舗数の比率ともほぼ合致した。この後もヴェルファイアは、アルファードの1.4~1.5倍の販売を続ける。

■異変が生じた2017年のマイナーチェンジ
 2015年1月にアルファードとヴェルファイアは、現行型にフルモデルチェンジする。この段階でアルファードのフロントマスクが仮面のような形状に変わり、睨みを利かせる印象を強めた。
 このデザインが功を奏し、2015年の登録台数は、アルファードが伸びて約4万4000台(1カ月平均で約3700台)に。ヴェルファイアは約5万4000台(約4500台)に減り、登録台数の差が縮まった。しかし、それでも依然としてヴェルファイアは、アルファードの1.2倍は売れていた。
 異変が生じたのは、2017年12月に実施されたマイナーチェンジからだ。両車ともフロントマスクのデザインが手直しされ、アルファードは仮面状のグリルにメッキをちりばめて存在感を一層強めた。ヴェルファイアもバンパー左右の開口部を拡大したが、「アルファードのほうがカッコよくなった」と評判が立った。
 その結果、2018年の登録台数は、アルファードが約5万9000台(1カ月平均で約4900台)、ヴェルファイアは約4万3000台(同約3600台)となり、マイナーチェンジ前とは逆に、アルファードの登録台数がヴェルファイアの1.4倍に達した。
 販売店はヴェルファイアを扱うネッツ店のほうが多いのに、フロントグリルの形状を少し変えただけで、アルファードの売れ行きが上まわったのだ。
 自動車という商品は嗜好品に似た性格があり、ナンバープレートの位置など、デザインの小さな変更が売れ行きを左右することも多い。情緒的な価値で売れる面があるから難しい。

■販売店に聞くアルファード有利の理由
 アルファードには、このほかにも販売面で追い風になる要素があった。アルファードを扱うトヨペット店は、次のようにコメントしている。
 「2代目が登場した(2008年)頃から、TVのニュースなどは、政治家や企業のトップがアルファードを使う様子を報道するようになった。アルファードのイメージが高まり、法人のお客様が社用車として使うケースも増えた」
 もともとトヨペット店は、商用バンの「ハイエース」を用意することもあり、法人ユーザーの多い販売系列だ。著名人がアルファードを使い始めたことで、社用車のニーズも増えたと言う。トヨペット店からは、次のような話も聞かれた。

■トヨタの全店全車種併売の影響
 「アルファードが現行型にフルモデルチェンジして、フロントマスクの存在感を強めたことで、リセールバリュー(中古車としての再販価値)も高まった。従来はヴェルファイアが高値で取引されたが、現行型ではアルファードが上まわる。コロナ前はアルファードの中古車輸出が活発で、国内の流通台数が減っていたために中古車価格を高めた事情もある。その結果、お客様が購入して数年後に売却するとき、アルファードなら高い金額が示される。購入後の資産価値を高く保ちやすいことも人気を高めた」
 また、トヨタの販売体制が変わったことも影響した。冒頭で述べたとおり、2020年5月から全国的に全店全車種併売(東京地区は2019年4月より全店扱い)となったが、これに関してネッツ店は以下のようにコメントする。
 「以前はヴェルファイアからアルファードへ乗り替えるには、販売店をトヨペット店に変える必要があったが、今は同じ店舗で購入できる。そのために『フロントマスクが気に入った』という理由で、ヴェルファイアからアルファードに代替えするお客様が増えた」
 また、今まで両車を扱っていなかったトヨタ店からは、こんな話が聞けた。
 「新規のお客様は、人気のアルファードを買うことが多い。販売店もアルファードを推奨する。数年後にヴェルファイアよりも高値で下取りできる可能性が高く、代替えを促しやすくなる。『今なら250万円で買い取るので、乗り替えのチャンスです』と提案すると、新車を買われるお客様が多い。高く買い取れる車種をすすめることは、販売店にとって大切だ」

■アルファードの急伸はトヨタの狙い通り?
 全店全車種併売になってアルファードの売れ行きが伸びたことは、ヴェルファイアと比べた販売推移からもわかる。2020年1~4月のアルファードの登録台数は、ヴェルファイアの2.6~3.5倍だったが、全店が全車を扱うようになった5月は、4.2倍に増えた。6月は約6倍、7月は前述の通り約7倍に達する。
 以上のようにアルファードは、2015年のフルモデルチェンジでヴェルファイアとの販売格差を縮め、2017年のマイナーチェンジで逆転させ、2020年の全店/全車販売によって販売格差を7倍まで広げた。
 この推移はトヨタの狙い通りだろう。トヨタは生産と販売の効率を向上させるため、車種数を削減する方針を打ち出している。販売の合理化も考えて、全店が全車を売る体制も実現させた。

■姉妹車が削減される可能性
 全店全車種併売になれば、アルファードとヴェルファイアのように、自動的に販売格差が広がり、好調に売れる車種と不人気車が選別される。メーカーも車種の削減をしやすい。今後はフルモデルチェンジなどで、アルファードが残ってヴェルファイアは削られたり、「ヴォクシー」が継続して姉妹車の「ノア」や「エスクァイア」が廃止されたりするだろう。
 この成り行きは、他メーカーを見れば想像できる。日産やホンダも以前は複数の販売系列と姉妹車を用意していたが、全店が全車を扱う体制に移行すると販売格差が進んだ。
 現在の日産では、主力の4車種「デイズ」「ルークス」「ノート」「セレナ」の販売台数を合計すると、それだけで国内販売の70%近くを占める。ホンダも国内販売の50%以上が「N-BOX」を筆頭にした軽自動車で、そこに「フィット」と「フリード」を加えると、ホンダ全体の75%に達する。
 両社とも全店が全車を扱うようになって、販売ボリュームが売りやすい低価格の軽自動車やコンパクトカーに偏り、不人気車は廃止されてリストラに至った。
 トヨタでもすでに同様の状態が進行しており、「ライズ」「カローラシリーズ」「ヤリス」「シエンタ」「タンク/ルーミー」「プリウス」「アルファード」「アクア」「ヴォクシー」と主力車種の販売台数を合計すると、国内で売られるトヨタ車全体の60%近くを占める。現時点では日産やホンダほどではないが、車種ごとの販売格差が拡大しているのだ。
 そうなると姉妹車は削減され、ヴェルファイアやエスクァイアが好きなユーザーにはつらい状態になる。「クラウン」の廃止は考えにくいが、売れ行きは大幅に下がった。

■トヨタのリーダーシップが問われるとき
 販売会社同士の競争も激化する。以前はアルファードや「ハリアー」を購入するため遠方のトヨペット店まで出かけるユーザーもいたが、今は自宅近くの販売店でどれでも買える。
 そうなれば、立地条件を含めた販売力の強い店舗が有利となり、販売店や販売会社同士の淘汰も進む。実際、2013年頃まで国内に展開するトヨタの販売店は約4900店だったが、2019年には約4600店に減っている。
 国内市場の縮小を考えるとリストラは避けられないが、ユーザーに不便を感じさせないよう、柔軟に対応してほしい。他のメーカーも、販売面ではトヨタを見習う傾向が強いため、方針を間違えると国内市場全体が誤った方向に進んでしまう。問題が山積みになった今だからこそ、トヨタのリーダーシップが問われていると言えるだろう。

≪くだめぎ?≫
 2013年頃まで-約4900店
 2019年-約4600店
販売店や販売会社同士の淘汰も高価格車の"アルファード""ヴェルファイア"の販売格差を生んだ一つかもしれない。高値で下取りできる可能性が高く、代替えを促しやすくなることで、予想以上の格差が生まれた。2020年5月から全国的に全店全車種併売(東京地区は2019年4月より全店扱い)となり、一気に明るみになった格好だ。
 トヨタ本体も車種数を削減する方針を打ち出しているから、次期モデルチェンジ時は車種統合出来る環境は出来つつある。ただ、他の高級セダンなど極端な車種削減は、トヨタでも望まないはずである。"エスティマ"の代替え車種「エスクァイア」が思いの他出回っていない、「SAI」「HS」のミニバン上級版には無っていないことも頭の痛い所だろう。
Posted at 2020/09/19 10:35:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2020年09月13日 イイね!

― コンパクトFRスポーツセダンの熟成 ―

― コンパクトFRスポーツセダンの熟成 ―レクサス プレスリリース
2020.06.16
LEXUS、新型「IS」を世界初公開
― 「クルマを操る楽しさ」を追求し続けてきたコンパクトFRスポーツセダンの熟成 ―

□Toyota Technical Center Shimoyamaで鍛え上げた優れた操縦性や乗り心地
□運動性能の高さを予感させるアグレッシブなデザイン
□最新のLexus Safety System +を含む、先進安全技術の採用

[写真] LEXUS IS

 LEXUSは、マイナーチェンジした「IS」を世界初公開しました。日本での発売は、2020年秋頃を予定しています。
 ISは1999年の初代モデル誕生以降、「クルマを操る楽しさ」を追求してきたモデルであり、LEXUSのChief Branding Officer/Master Driver豊田章男は、ISのようなコンパクトFRスポーツセダンを「ドライバーの運転感覚を磨き上げる砥石のようなクルマ」と位置付けています。ISはLEXUSの乗り味の礎となるべく進化を続け、運動性能の高さとそれを予感させるスポーティなデザインで好評を博し、20年以上に渡って累計約109万台*1を販売してきました。
 LEXUSは独自の価値として、あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる気持ち良さなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答を追求しています。今回発表の新型ISは、このようなLEXUSの乗り味“Lexus Driving Signature”をより高い次元に昇華させ、次世代に継承していくモデルとして、Toyota Technical Center Shimoyamaをはじめとする世界各地で走り込み、走りの性能を鍛え上げました。細部まで徹底的にこだわり抜くことで、日常の走行シーンにおいても走りの気持ち良さを感じることができます。デザインでは、ワイド&ローなフォルムにこだわったほか、高精度なプレス技術によってシャープな造形を実現し、アグレッシブな意匠としました。さらに、進化したLexus Safety System +などの先進安全技術も積極的に採用しています。

Lexus International チーフエンジニア 小林直樹
「新型ISを開発するにあたり念頭に置いたのは、ドライバーとのコミュニケーションに優れ、それがどんな路面状況や走行状況でも破綻しない懐の深いクルマにすることです。その実現に向けご好評いただいているコンパクトなボディを活かし、新設のテストコースでチーム一丸となって開発し、熟成を図りました。LEXUSのコンパクトFRスポーツセダンとして、上質な乗り心地でありながら高い車両コントロール性を備え、長く乗れば乗るほど操る楽しさなどの新しい発見や作り手の想いを感じていただけるクルマを目指しました。」

<ISの主な特長>
■Toyota Technical Center Shimoyamaで鍛え上げた優れた操縦性や乗り心地

Lexus International Takumi 伊藤好章
「『クルマは道がつくる』という考え方のもと、2019年に新設したToyota Technical Center Shimoyamaをはじめとする厳しい環境で、クルマを操る楽しさを追求し徹底的な走りこみを実施。数値では測れない人の感性価値にこだわり、一連の運転操作のつながりやリズムなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな操縦性を追求しました。乗り味をつくりこむ上では、不快な振動や音といった雑味をあらゆる方向から検証し、原因を突き詰めて解消するなどクルマづくりの基本に立ち返り、走りの気持ち良さを進化させました。新型ISの性能開発における取り組みは、次世代LEXUSラインアップ全ての乗り味を作る上での基盤でもあり、我々の挑戦は続きます。」

<Toyota Technical Center Shimoyama>
2019年4月に愛知県豊田市下山地区に新設した車両開発用のテストコース。現在稼働中のカントリー路は、世界屈指の過酷なコースとして知られるニュルブルクリンクを長年走りこんできた経験を基に、自然の地形を活かした約75mの高低差と多数のカーブに様々な路面を組み合わせた全長約5.3kmのコースとして設計されています。このような厳しい走行環境でクルマもエンジニアも日々繰り返し走行試験を重ねることで、より高い次元での車両性能のつくりこみが可能となりました。
・走行試験の結果に基づきドライバーの入力に対する俊敏な応答性やばね上の無用な動きの抑制など、路面状況や走行シーンに応じて徹底的にチューニングを行いました。さらに新型ISでは、ステアリングやペダルの初期応答だけでなく、「戻す」際のコントロール性の向上にも取り組むことで一連の運転操作をより滑らかなものとしました。
・2.5ℓハイブリッドモデルはアクセル開度に対するエンジンとモーターの駆動力制御を変更。2.0ℓターボモデルではドライバーのアクセル開度などから走行環境を判定し、シーンに応じて適切なギヤ段を設定するアダプティブ制御を採用し、よりドライバーのアクセル操作や意図に対してリニアなレスポンスを実現しました。
・サイドラジエーターサポートの補強、フロントサイドメンバーのスポット打点追加、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化などによりボディ剛性を高めることで、ハンドル操作に対するレスポンスなど運動性能も高めるとともに、ノイズや振動を徹底的に排除し乗り心地を向上させました。
・新採用の19インチタイヤはコーナリングフォース*2を大幅に向上。さらにホイールの締結にハブボルトを採用し、締結力の強化と質量の低減を図ることで、気持ちの良いハンドリングとブレーキングを実現しました。
・ショックアブソーバーのオイル流路に非着座式のバルブを設け、微小な動きに対しても流路抵抗による減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を採用しました。アブソーバーのストローク速度が極めて低い場合でも減衰力を発揮することで、応答性が良く上質な乗り心地を実現しています。

【新型IS 主要諸元(北米仕様プロトタイプ)】
全長 4,710(+30)mm
全幅 1,840(+30)mm
全高 1,435(+5)mm
ホイールベース 2,800(±0)mm
パワートレーン
・直列4気筒2.0ℓ直噴ターボ
・直列4気筒2.5ℓハイブリッドシステム
・V型6気筒3.5ℓ
タイヤサイズ 18/19インチ
 ( )括弧内は従来型比

■運動性能の高さを予感させるアグレッシブなデザイン
Lexus International プロジェクトチーフデザイナー 平井健一
「“Agile(俊敏) & Provocative(挑発的)”をデザインコンセプトとし、走りを予感させるワイド&ローなスタンスと、シャープなキャラクターラインによるアグレッシブなデザインを目指しました。高い意匠性を実現するために、早期から製品企画、生産技術、設計、デザインがそれぞれの叡智を結集し、一丸となって開発に取り組んだことで、低重心で4ドアクーペのようなプロポーションや抑揚の効いた造形など、新しいISの世界観を実現することが出来ました。また、カラーデザインやオーナメントなど細部までつくりこむことで、味わい深い内外装を追求しました。クルマを操る楽しさの熟成をデザインからも感じていただけると思います。」

▽エクステリア
・新開発の小型軽量ランプユニットを搭載した薄型のヘッドランプの採用に加え、低く構えたグリル周りとそれに合わせて下げたサイドのキャラクターライン、トランク後端の造形で重心の低さを表現しました。
・張り出した前後フェンダー、L字をモチーフにした一文字型のリヤコンビネーションランプ、立体的なバンパーガーニッシュを採用。加えて新意匠の19インチタイヤや、ワイドなトレッドによりスポーティな走りを予感させるプロポーションを実現しました。
・緩やかに傾斜したリヤクォーターピラーがサイドから回り込む引き締まったキャビンシルエットとしたほか、張り出したリヤフェンダーとのコントラストでアグレッシブな印象を際立たせました。
・ボディパネル製造工程において、上下方向のプレスの動きに合わせて金型が横方向からスライドする機構を追加した、LEXUSならではの緻密で立体的な造形を可能とする「寄絞り型構造」の最新プレス技術を採用。これによりラゲージ部のキャラクターラインにおいて、高精度でよりシャープな造形を実現しました。
・新意匠のスピンドルグリルはグリルの先端を起点に立体的な多面体構造とすることで押し出し感を強調。また、スピンドルをモチーフとしたブロック形状とメッシュパターンを組み合わせ、スポーティな印象としました。
・エクステリアカラーは、強い陰影により造形を際立たせるソニックイリジウムと、金属質感と高光沢を実現したソニッククロムの2色を新規開発しました。
・“F SPORT”では専用のFメッシュパターンを採用。その他にもグリルロア部のエアインテーク、専用19インチアルミホイール、リヤスポイラーなどの専用装備や、専用外板色ラディアントレッドコントラストレイヤリングを採用し、エモーショナルな走りのイメージを際立たせました。

▽インテリア
・マルチメディアシステムは、新たにタッチディスプレイを採用するとともに、SmartDeviceLink™*3、Apple CarPlay*4やAndroid Auto™*5に対応。お使いのiPhone*4やAndroid™*5スマートフォンを10.3インチタッチワイドディスプレイに連携することで、画面操作や音声操作が可能になるなど利便性が大きく向上しました。
・インストルメントパネル上部やドアパネルに有彩色を設定しツートーン配色とすることで、左右方向の広がりを強調しました。また、ツートーン配色によるコントラストで乗車時に高揚感を感じさせるカラーコーディネートとしました。
・ドアトリムの一部にLEXUSの新たな加飾表現である複数のエンボスラインを交差させたグラフィックパターンを採用。オーナメントパネルにアッシュ(オープンフィニッシュ/墨ブラック)、ブラックジオメトリーフィルム、F SPORT専用サテンクロムを新規採用しました。表面処理などのアクセントをつけることで、素材本来の質感表現にこだわったスポーティな室内空間としました。

■進化した「Lexus Safety System +」を含む、先進安全技術の採用
LEXUSはモビリティ社会の究極の願い「交通事故死傷者ゼロ」を掲げ、安全技術開発を進めています。世界トップレベルの先進安全技術をより早く開発し、より多くのクルマに普及させていくことが重要という考えのもと、フラッグシップモデルに最先端技術を積極的に採用し、そこで培ったノウハウに基づいて普及技術を開発することで、各モデルへの広範な展開を図っています。新型ISのLexus Safety System +も、これまでのモデルで培われた最新の安全技術により、さらなる進化を遂げました。従来のLexus Safety System +に採用している「単眼カメラ+ミリ波レーダー」の構成はそのままに、交通事故や事故死傷者の更なる低減と、ドライバーの負担軽減を目指し、緊急時操舵支援などの機能追加や車線認識性能の向上を実現。また、運転支援時にドライバーにとって自然で、安心感のある車両挙動を追求しました。
<主な搭載技術>
・単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大し、交差点右折前*6に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能になりました。加えてドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援や低速時の事故予防をサポートする低速時加速抑制*7などの機能が追加されました。
・自動車専用道路などにおいて設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール」および、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA*8)」の車線認識性能を向上しました。LTA作動時、カメラによる白線認識にAI技術を活用し、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速。カーブ走行時の横Gを常に一定にすることで、安定した快適な走行を実現するとともに、より半径の小さなカーブやトンネル内でも途切れの少ない運転支援を可能にします。
・先行車や対向車を検知し、自動でハイビームを制御する「オートマチックハイビーム(AHB*9)」
・カメラで主要な道路標識を読み取り、メーター内に表示する「ロードサインアシスト(RSA*10)」
・ドライバー異常時停車支援システム(LTA連動型)*11
・ LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援する。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与します。

また、駐車場などにおけるアクセルとブレーキのペダル踏み間違い時の衝突や、接近する後方車両との接触事故による被害の軽減に寄与するパーキングサポートブレーキ、車両周辺の安全確認をサポートするパノラミックビューモニターなど、先進安全装備を積極的に導入しています。


*1. 2020年4月30日時点。LEXUS調べ
*2. 旋回時にタイヤの進行方向に対して垂直に働く力
*3. SmartDeviceLink™は、SmartDeviceLinkConsortiumの商標、または登録商標です
*4.
Apple、Apple CarPlay、iPhoneはApple Inc.の商標です
iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています
*5. Android™、Android Auto™は、Google LLCの商標です
*6. 左側通行の場合。右側通行の場合は左折時
*7. 国内仕様のみ設定
*8. LTA:Lane Tracing Assist
*9. AHB:Automatic High Beam
*10. RSA:Road Sign Assist
*11. 国内仕様のみ設定

以上

≪くだめぎ?≫
■GSの生産終了で変わるISの役割
 レクサスは今年の4月、GSについて廃止を決定し、8月に生産を終えることを発表していた。そんな中で、ISの行方が気になるところであった。
 もしISも廃止してしまえば、プレミアムブランドとして外すことのできない後輪駆動の4ドアセダンの存在が希薄になってしまいかねない。かといって、主力となるほど販売台数を稼げないISをフルモデルチェンジすることも難しい。そんな理由から、マイナーチェンジによって存続させる決断が下されたのだろう。


「レクサス」世界販売の4割はアメリカ

6割は"日本"も含めた他国。日本に"レクサス"導入時には欧州向けISにはディーゼル車がレクサス車で唯一搭載されていたが、現在はレクサスも「ハイブリッド車」時代で日本も含めた全世界で勝負だ。

"『FRセダン』の牙城・高級車ブランド「レクサス」店"が維持できるか。

 「レクサス」店がトヨタのお店に統合は無いだろうと思うが。
Posted at 2020/09/13 20:14:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ
2020年09月13日 イイね!

GSの生産終了で変わるISの役割

GSの生産終了で変わるISの役割「レクサスIS」7年目でも全面改良しない事情
セダン市場とGSの生産終了で変わるISの役割
御堀 直嗣 : モータージャーナリスト 2020/07/24 5:50

[写真]
(上)内外装が大幅に変更されたレクサス「IS」(写真:トヨタ自動車)
(中)「アルテッツァ」はコンパクトなFRモデルだけに「AE86の再来」とも言われた(写真:トヨタ自動車)
(下)ISの開発に用いられた「Toyota Technical Center Shimoyama」(写真:トヨタ自動車)

 レクサスは、6月16日にコンパクトスポーツセダンの「IS」のマイナーチェンジを発表(発売は秋ごろ)。新型コロナウイルスの影響で、オンラインでの公開となった。
 現在のISは、2013年にモデルチェンジをした3代目で、今年で発売7年目となる。通常であれば、4代目へのフルモデルチェンジが近いと考えられる時期でもあるが、なぜマイナーチェンジにとどめたのだろう。
 初代ISは、1998年に国内でトヨタ「アルテッツァ」の車名で販売されたFR(後輪駆動)の4ドアセダンだ。翌年に、レクサスISとして海外での販売がはじまる。
 トヨタは、1983年の8代目「コロナ」や5代目「カローラ」からFF(前輪駆動)を採用し、「クラウン」や「マークⅡ」(のちのマークXを含め)など中型以上の4ドアセダンはFRを継続したが、いわゆる5ナンバーセダンはFF化を進めた。
 一方、ドイツのメルセデス・ベンツ「Cクラス」やBMW「3シリーズ」などはFRを継承し続け、比較的小柄な車体を生かす俊敏なFRならではの操作感が、消費者の心をとらえてきた。
 いわゆる世間でいうプレミアムブランドとしてレクサスを立ち上げたトヨタは、コンパクト4ドアセダンでも、ISによってCクラスや3シリーズの競合として狼煙をあげたといえる。実際、海外への展開では、欧州でまず販売を開始し、次いで北米での販売を始めたことからも、ドイツ車を意識した様子がうかがえる。

■FRセダンへ再挑戦への思いが伝わった
 日本でアルテッツァが発売された当時、トヨタは再びFRのコンパクト4ドアセダンに挑むとして強力に販売促進を行い、1998年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。2001年には、スポーティなステーションワゴンといった独自の価値観を持つ「アルテッツァジータ」を追加した。
 エンジンは、直列4気筒と6気筒の2種類があり、排気量はともに2.0リッターだった。4気筒エンジンには6速MTの設定があり、運転操作を存分に楽しめるFRセダンへの意気込みが表れていた。6気筒エンジンは発売当初ATのみだったが(のちにMTを追加)、上質な4ドアセダンという別の趣があり、Cクラスや3シリーズに対する競合意識が感じられた。
 プラットフォームは上級車種である「アリスト」(のちのレクサスGS)の改良型が採用され、サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンを採り入れるなど、FRのコンパクト4ドアセダンに再挑戦する強い思いが伝わる構成であった。

■高速域での性能と引き換えに失ったもの
 アルテッツァとしての役割は初代のみで終了し、2005年には国内外ともにレクサスISとしての販売となる。車体が大型化されただけでなく、外観の造形や室内の内装など含め、車格が格上げされ価格も上がった。運転感覚や乗り味、品質は初代以上にドイツの競合他社を意識したものとなり、高速走行域でもっとも性能を発揮する進化を求めた様子が伝わってきた。
 一方で、初代(アルテッツァ)時代の身近な4ドアセダンをFRで楽しむ雰囲気は消え、ユーザーには、他の名の知れた輸入車を選ぼうとする心理が働いたかもしれない。3代目となって高性能志向はさらに強まり、かなりの高速域で走行しても競合他社に負けない性能を身に付けたが、国内でその醍醐味をどれほど味わう機会があるかといえば、もてあますほどの性能であったといえる。
 Cクラスや3シリーズには、より高性能なAMGモデルや「M3」といった走りに特化した仕様もあるが、廉価グレードでは日常的な運転で快さを味わえ、気軽にFRらしさを楽しめる部分を持つ。一方のISは、乗る前から高速で走ることを身構えさせるようなところがある。それがISならではの特徴だともいえるが、果たしてそれが功を奏したかというと疑問だ。
 2018年に日本に初導入された「ES」の販売が好調である理由は、肩の力を抜いて日常を快適に過ごせる1台としての“安らぎ”があるからではないだろうか。FFのESは高速域での性能をあえて求めず、そこが絶妙な総合性能をもたらしたといえる。
 最上級の「LS」、スポーティなミドルクラスの「GS」、高い性能を体感させるコンパクトな「IS」というレクサスの中での個性や区分けはあるのだろうが、乗ることに対して身構えさせたり、とっつきにくさを感じさせたりするISとユーザーとの距離感は、2代目以降変わらないのが現状だ。とはいえ、この車格の4ドアセダンは、Cクラスや3シリーズのように、欧州ではセダンの中でも台数を稼ぐ車種であり、北米ではキャデラック「ATS」なども競合として加わる。

■GSの生産終了で変わるISの役割
 レクサスは今年の4月、GSについて廃止を決定し、8月に生産を終えることを発表していた。そんな中で、ISの行方が気になるところであった。
 もしISも廃止してしまえば、プレミアムブランドとして外すことのできない後輪駆動の4ドアセダンの存在が希薄になってしまいかねない。かといって、主力となるほど販売台数を稼げないISをフルモデルチェンジすることも難しい。そんな理由から、マイナーチェンジによって存続させる決断が下されたのだろう。
 マイナーチェンジのため、プラットフォームをはじめとした基本部分は変わらず、ホイールベースも従来通りだ。一方で車体寸法は全長、全幅とも拡大され、外観は写真で見てもより抑揚のある造形となっている。
 パワートレインは、直列4気筒の2.0リッターとV型6気筒の3.5リッターのガソリンエンジンと、直列4気筒2.5リッターのガソリンエンジンを使うハイブリッドの3種類だ。
 ISが歴代注力してきた走行性能については、2019年に新設された愛知県豊田市下山地区のテストコース「Toyota Technical Center Shimoyama」で「俊敏な応答性や上質な乗り心地を磨いた」との説明があった。
 この新しいテストコースは、ドイツのニュルブルクリンクでの経験を基に、自然の地形を生かした標高差75mの多彩なカーブで構成されているという。こうしたテストコースで高速走行を鍛えることは、クルマの潜在能力を高めるために有効だろう。

■上質な乗り味と優れた走りは両立できたのか
 しかし、上質な乗り心地は、一般道を走り込まなければ仕上がらない。マツダ「ロードスター」はライトウェイトスポーツカーだが、現行の4代目で各種テストコースを結ぶ敷地内の連絡路を時速30~40kmの低速で繰り返し走ることにより、操縦安定性と乗り心地を磨いていったという。
 かつてF1の世界チャンピオンとなった英国のジャッキー・スチュワートは、その後フォード車の開発に携わったが、速度を上げて運転することはほとんどなく、ゆっくりと走り続けて評価をしていたと伝え聞く。
 実は、クルマの総合性能は、低い速度で走ってタイヤが路面変化に対応し、きちんと接地しているか、ちょっとした振動など乗り心地に違和感がないかを積み上げていくことが重要で、超高速での操縦安定性は開発の一部でしかない。どちらかといえば、その比重は低速側にある。
 マイナーチェンジされたISにまだ試乗の機会はないが、ニュルブルクリンクを模したテストコースで仕上げるのではなく、それは通り道にすぎないとの考えで煮詰められているなら、競合他車と真っ向勝負できる上質な乗り味を優れた走りとともに期待できるだろう。
 コンパクト4ドアセダンに求められるものは時代とともに変わっていくが、ISの素性は悪くない。今回のマイナーチェンジで円熟の魅力を引き出せているのであれば、ISの方向性として正しいのではないか。


≪くだめぎ?≫
 "ピックマイナーチェンジ"である、ホイールベースは同じ2800mm、全長4710mm・全幅1840mm。ビスタ店「ヴェロッサ」全長4705mm・全幅1760mm、"レクサス店"日本導入時に「アルテッツァ」をモデルチェンジ「IS」に成った時点で拡大して事実上"チェイサー"であった、今回スペシャルな"チェイサー"になりビスタ店「ヴェロッサ」をある意味、超えたと思う。『GS』が8月で生産終了トヨペット店マークXが2019年12月に生産終了し、マークX兄弟が全て"レクサス店"に移籍し『GS』(アリスト)をも統合したカタチとなった。これでも「クラウン」「アリスト」よりは短いが、現状では精一杯の改良となった。「レクサス」誕生から30年経て日本でも北米展開した様に「LS」「ES」になった様なモノ。当時とちがい"レクサス店"でもSUV全盛となり、高級セダンが相対下がってきた。

 "コンパクトFRスポーツセダンの熟成"

「ES」より短い事を強調する内容だが・・。
Posted at 2020/09/13 10:53:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車全般 | クルマ

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