
〜健忘録〜
核融合科学研究所①
7月16日(火)に、兼ねてから見学申し込みしていた《核融合科学研究所》へ行ってきました!
健忘録として残しておきたいので超私的な内容ですが、まぁ付き合ってやってください。σ(^_^;)
https://www.nifs.ac.jp
様々なことに利用される核融合。
核融合ってなんだか怖いですよね。核融合って、核分裂とは違います。
核融合発電では、核融合が起こったプラズマから中性子という放射線がでてきます。この中性子のエネルギーをもらって電気を作るので、とても大切なものです。
核融合発電炉の中でほとんどが熱に変わってしまい、消えてしまいます。
残りの中性子はコンクリートの壁で止めることができるので、発電所の建物の外には漏れてくることはありません。
それともう一つ。
燃料に使われる三重水素は、β線をだす放射能を持っています。でもそのβ線の力は弱くて、空気の中を“5ミリメートル” も飛ぶと止まってしまうほどです。
だからきちんとしまっておけば、大丈夫です。
また自然にも少しあるものですから心配はいりません。
原子力発電をすると、高レベル放射性廃棄物が出ますので、この廃棄物の取り扱いは十分に注意しなければなりませんね。
核融合発電では、このような高レベル廃棄物は出てきません。これが核融合発電のいいところです。
核融合とは、軽い原子核どうしがくっついて、より重い原子核に変わることをいいます。
くっついたときにとても大きなエネルギーが出ます。
太陽も核融合で燃えています。
核融合の研究は、地球に小さな太陽をつくっているようなもの。
このミニ太陽からでるエネルギーを利用して電気を起こすことを目指しています。
原子力発電より安全で、核融合発電が原子力発電より安全な点は、絶対に暴走しないことです。
暴走というのは、反応が止まらずに温度が上がり続け、爆発することです。
核融合は、核と核をくっつけることにより反応させてプラズマを燃やしますが、プラズマは燃料が多すぎても少なすぎても燃えないのです。これをどうやって安定して燃やすかが核融合の難しいところです。
プラズマが自分で勝手に反応してどんどん燃えていくということはないので安心です。
仮に爆発してもその性質から内側に向かって収縮、圧縮するように爆発します。
核融合発電所の燃料は、海水です。
現在燃やしてエネルギーをつくっている石油は取れる国が限られていますが、海水は地球上にまんべんなくあります。
海水中にもふくまれる《重水素》と《リチウム》という物質。
核融合で発電ができると、重水素0.1グラム(水3リットル分)とリチウム0.3グラム(携帯電話の電池1個にふくまれる量に相当)で、ナント!(◎_◎;)
日本人一人あたりの年間電気使用量(7,500キロワット時)が発電できます!
太陽などの恒星の中では、水素がヘリウムになる核融合反応が起こって、光や熱を出しています。だから星の燃料は水素ということになります。
水素はいちばん軽い原子核で、もっとも核融合反応をおこしやすいので、燃料に水素(の仲間:重水素・三重水素)を使います。
海水の0.015%が重水素と酸素がくっついたものです。少ないようだけど、海水はたくさんあるから、重水素も使い切れないほどたくさんあります。三重水素は、重水素に比べてとても量が少ないので、リチウムという物質から作りだします。
リチウムは銀白色の金属で、薬や電池に使われている身近なものです。リチウムも鉱山や海水中にたくさんあります。将来、かくゆう合発電が実現されたときのために、海の水から重水素やリチウムを、よりたくさんとれるようにするために研究が始められています。
水素ってワードが出てくると、何だかワクワクしませんか⁉️
さて、プラズマって何でしょう?
水は0度より低い温度では氷ですよね。
0度から100度の間は水。
そして100度より高い温度では水蒸気になります。
どんな物でもこのように3種類の状態になります。そして氷のような状態を「固体」、水のような状態を「液体」、水蒸気のような状態を「気体」と呼びます。
ここまではみんながよく知っている状態ですね。
そしてここからさらに「第4の状態」があるんです。
温度をもっと上げていって超高温(1万度以上)にすると、原子の中の原子核と電子が離れて勝手に動くようになります。
この状態を「プラズマ」といいます。
核融合反応をさせるときの燃料は重水素や三重水素といったガスを使いますが、温度を高くして、分子や原子の状態から先ずはプラズマの状態にすることが大切です。
そこからです❗️
真空容器と呼ばれる金属の容器の中で、最初に真空にします。それから本当に少しだけ燃料である水素(分子)を入れます。だいたい空気の30万分の1の薄さです。
それから加熱装置で水素分子を温めていくと、1万度ぐらいで原子かくと電子に分れプラズマになります。もっと温めると、温度は1億度にもなります!1億度ですよっ、1億度‼️(◎_◎;)
プラズマの中では原子核と電子が勝手にものすごい速さで動き回っています。
だから何も包みこむものがなかったら、プラズマはどんどん空気中に逃げてしまって、温度を高めたりすることはできません。
どうやってプラズマを閉じこめるかが、これまた凄い博士、研究者達がいるんです‼️
プラズマの中に磁力線を走らせると、この磁力線に原子核や電子が絡みついてくるんですって。
こうすればプラズマが上や下、右や左へ逃げないことを見つけたそうです。
ただ、それでも磁力線から外れたり、絡みついている粒子にちょっかいをだして、磁力線から逃げ出したりするそうです。こういう粒子をおとなしくさせるのが《プラズマ制御》という研究です。
1億度のプラズマを閉じこめるには、磁石の「かご」を使います。プラズマの中の原子核も電子も、磁石からでる磁力線に巻き付いて、絡みつく性質を持っています。
磁石をドーナッツの形に並べると、原子核も電子もドーナッツにそって、グルグル回って、外に逃げ出せなくなります。
研究所にあるヘリカル型は日本で考えられた「ひねりをいれたドーナッツのかご」の形をしています。
核融合科学研究所にある大型ヘリカル装置(LHD)は、世界最大のヘリカル型プラズマ閉じこめ装置です。
日本で考えられた装置です‼️
特徴は磁石の形。ドーナッツの形の磁石を作りますが、更にクルクルとネジリが加わっています。ネジったドーナッツと同じカタチです。こうすると原子核や電子が逃げにくくなります。
この核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(LHD)の磁石には、強力な“超伝導磁石” が使われています。磁石がすべて超伝導磁石の装置として世界で最初に作られました‼️🙌
プラズマを閉じこめるためには強い磁場が必要なんです。
LHDの超伝導磁石は、肩コリをほぐすために体に貼る磁石に比べて40倍も強いんです。そして重さが800トンと巨大な磁石でできています。
ここからは、見学した順に。
先ずは、このLDHを取り巻くヘリカルコイルのパネル前で写真を。
見学担当者さんともすぐに打ち解けて、僕ひとりで独り占め❗️本日貸し切りです!🙌👍

(写真はイメージです)
そしてここからは、真空実験を体験。
いやー、楽しすぎて、はしゃいでしまった。σ(^_^;)
次の投稿に続く…