コペンルーフの異音解消法

以前にも紹介させていただきましたが、コペンの持病とも言えるルーフからの異音解消対策法の発展版です。必ず運転席側と助手席側の両方を同時に行なってください。まずは準備。ご自身で施工した指サックや樹脂キャップなどを取り外し、調整ダイヤルを元に戻しておいてください。調整ダイヤルの元の位置が分からなくなっていたら、マーカーの位置を手前に戻し、左右とも４ノッチ程度動かせる状態であればOKです。

Aピラー・フロントガラス上部にある金具の固定を緩めます。T30トルグスレンチを使ってビスを緩めてください。取り外す必要はありません。金具がガタガタと動くようになればOKです。その状態で金具を手前に引き、その位置でビスで仮留めします。

金具が手前に引かれた状態であることを確認してからルーフを閉めます。少しだけルーフ内側に手を添えてソフトに閉まるようにするといいでしょう。手や指などを挟まれないように注意してください。ルーフが金具を前方へ押し出し、適正な位置にずれた状態になると思いますので、そのまま動かさないようにしてください。

金具のビスを本締めして固定します。強く締めすぎると捩じ切れてしまう恐れがありますので、工具でゆっくりと締めて動かなくなったらその程度でOKです。ネジロック剤を塗布してから締めてもOKですが、この調整作業は定期的に行うといいと思いますので、ネジロック剤を塗布しなくても構いません。この調整で試走し、異音が解消されていれば終了です。しかし、この調整だけではまだ解消されないことがありますので、次の段階へ進みます。

ルーフロック部のこの場所にあるダイヤルを固定するカバーを倒し、ダイヤルを回せるようにして、マーカーを目印に左へ１ノッチ回してからカバーを戻し、ロックをして試走します。

まだ異音が発生する場合は、ダイヤルを元に戻し、今度は右側へ１ノッチ回してからカバーを戻し、ロックをして試走します。異音がまだ発生する場合は、ダイヤルを元に戻し、再度左へ２ノッチ回してからカバーを戻し、ロックをして試走。解消されるまでこの作業を繰り返します。たぶん左か右のどちらかに２ノッチ以内の調整で異音が止まるのがほとんどだと思います。

異音発生のメカニズム。ルーフが前方に引っ張られている場合です。ここではオーバーに表現していますが、ほんのわずかな位置のズレが、様々な場所での異音発生につながってしまうようです。

異音発生のメカニズム。ルーフが後方に引っ張られている場合です。ルーフの位置は押されすぎても引っ張られすぎてもダメで、丁度いい場所に収まっていることが大事です。ルーフロック時に過度に抵抗を感じるようであれば、この作業で金具類の位置を適正化してから、ダイヤルで微調整して解消する方法をオススメします。