
NCロードスターの歩み
次のフィアット/アルファロメオとの共同開発プログラムの計画から逆算しても、多分
最終バージョンと思われるマイナーチェンジを行ったNCロードスター。
wikiや2ちゃん等に記載されている事を、
オーナー的な視点でカンタンにその系譜をまとめておこうかと思います。今後多くの人がNCロードスターを購入/維持するにおいても参考になればと思います。
基本、小変更やマイナーチェンジは車種により
前期/後期や
A型/B型/C型、Ⅰ型/Ⅱ型/Ⅲ型など様々な呼称をされます。
NCロードスターに関しては、大きく分けて
NC1
NC1.5
NC2
NC3
この4種に分けられます。もちろんこの分類で分けられないイヤーモデル的な小変更・改良は
常時なされていると思いますが、カタログ記載が変わる部分がある、実際に中身が大きく変わっている、という意味でこのような分け方がされています。
新車発売時・
NC1。
2005年8月25日発売。
翌2006年8月23日に
リトラクタブルハードトップ(RHT)追加。
おお、RHT追加って1年後だったんですなぁ。知らなかった。そういやカタログも最初
RHTは別紙的な感じでしたな。
そして約1年後の
2007年6月に小変更が行われる、これがNC1.5と呼ばれるモデル。自分が乗ってるNCロードスターはこれにあたる。
明記・明確な変更点として
まず車台番号が
NCEC-15****になっている。(故にNC1.5と呼ばれる)
スピードメータースケールが180km/h→
200km/hに。
タン内装廃止(内装プラスチック部のタンカラーが廃止。タンカラー本革シートは残っている)
グレードRSの純正採用タイヤがミシュランから
ブリジストンRE-050に変更。
ブレーキローターガード部の防錆塗装・およびバックガードエッジ処理の変更。
そしてそれ以外に上がっているものとして、
サスペンションのセッティング変更(シャープで荷重移動重視なフィーリングに変更。)
ステアリングの本革の質感を変更
ブレーキパッドのフィーリング変更(初期制動重視からタッチ重視に変更)
電子スロットルの設定変更(冷間時の開度調整・フィーリング向上)
6MTの歯打ち音軽減。
幌の排水ダクトの改良(詰まり対策品あり)
シートベルトガイドの改良(初期モデルには割れ等の報告があった)
その他未確認ながらステアリングコラムの樹脂パネルの変形対策・BOSEスピーカーノイズ対策・冷間時に暖房が効かない対策がされているそうな。
ちなみに乗り味として
明確にNC1とNC1.5では違います。自分のインプレにも書いていますが、NC1はマイルドで、じっくり荷重移動を楽しむセッティングに対し、NC1.5はシャープで積極的に荷重移動させて曲がるセッティングになっていると思います。タイヤの特性的にもずいぶん違いますし、この辺りは好みの問題もありますが、自分はNC1.5の方が好きです。
マイナーチェンジ
2008年12月9日。
これが
NC2と言われる大幅な変更が加えられたモデルです。
グレード整理(幌・RHTでのMT/ATの整理)
外見変更
フロントマスクの変更(ヘッドライト・フロントバンパー。シャープな顔つきに変更)
全長が4mを越える(4,020mm)
テールランプ・リアバンパーの変更(立体的で赤が目立つなテールランプに)
内装変更
メーターパネル変更(目盛りが大雑把になるなど、質感はダウン)
シートデザイン変更・シート色の変更(タン廃止・ハバナブラウン追加)
RECAROシートのオプション設定追加。(セットオプションでBBS(RG-H))
デコレーションパネルのカラー変更(ピアノブラックからアルミ調に)
センターリッドの拡大・使い勝手向上
シートヒーターの温度段階設定が可能に。
その他
ロールセンター高を26mm下げる
レブリミットを500rpm向上(7,000rpmから7,500rpmへ)
フルフロートピストン・鍛造クランク採用
サウンドエンハンサー採用(吸気音を室内に響かせるパイパスパイプ)
MTのシンクロにカーボンコーティング採用
DSC(横滑り防止装置)追加
各種セッティング変更
ざっと書いてもこんな感じですが、実際は
さらに多くの小変更がなされているでしょう。
乗り味に関しては、
明確に「軽さ」を強調してきています。
意図的なセッティングをロクに腕もない連中に散々「重い」と言われた事への反発とも言えるほど、走り出しのフィーリングの軽さに重点を置いたクルマになっています。
ちなみに
ECUのバージョンなどはこれらの変更時以外にも頻繁に行われているらしく、最新バージョンへとディーラーにて無償で変更してくれるので、そちらを試してみても面白いかも(※ただし、バージョンアップ後は以前のバージョンには戻せないので注意。)
内装に関してはNC2は
正直、コストダウンです。メーターパネルも安っぽくなり、ドア内張もイマイチなデザインに。センターリッドの使い勝手が向上した以外は、別にみるべきものはありません。
そして今回の
2012年7月5日の
NC3。
現在解っている変更点として、
フロントバンパーのデザイン変更
シートカラーの追加(タン/ブラックのコンビネーションシート)
デコレーションパネルのカラー変更(アルミ調からダークグレーに)
歩行者衝突時対策のアクティブボンネット採用
もちろんこれ以外にもNC3の納車報告が増えれば、変更点が解ってくるものと思われます。
さて、様々な記事や年表が残るマイナーチェンジであるNC2・NC3よりも、自分が所有しているという事もあるし、マツダの地味で真面目な変更というのもあって
小変更であるNC1.5にクローズアップした内容になっていますが、NCロードスターの歴史はこんな感じです。
まぁ以前にも書いた通り、NCロードスターの
基本的な作り込みはハンパじゃありません。ちょっとクルマに詳しい人であるならば、NCロードスターを下からのぞき込めば、それだけで
どれほどのものかが解ります。フレームの作り、サスペンションの作り、全てに手間がかかっているのは一目瞭然。それはもちろん、評価の高いNA/NBロードスターと比べても、
圧倒的なまでのインパクトがあります。
NCロードスターは
ノーマルで乗るにしても、素材としてイジるにしても、明確に良いクルマである、と思います。
ではその中でもどのモデルがオススメか、となりますと…
ノーマルで乗る、という人は
NC2以降でしょうか。やはり明確に軽さにフューチャーしたあの乗り味は
「いかにもロードスター!」って感じがあります。もちろん不具合の多くも対処したモデルでもあるので、普通に買うのであれば間違いなく、こちらがオススメ。
ただし、クルマに詳しいorイジる前提であるのであれば、
NC1の方が有利という話も各所で聞きます。(NC2で変更のロールセンター高、ノーマル車高では良いのだけど、
車高を下げた状態だとNC1の方が適正になるとか、
実測重量がやはりNC1が軽いとか)
そう、趣味のクルマである以上、やはり
チューニングの楽しみ、変化の楽しみもやはり味わいたいですし、(ノーマルという最大公約数的な万能さも捨てがたいですが)自分専用機的な、
自身の乗り方、ステージ(場所、技術、両方で)に合った自分好みのセッティングにしたいと思うのも、また自然。
そしてもちろん中古価格もNC1の方が
断然安いので、その差額でNCロードスター必須アイテムともいえる、
エキマニ&スポーツ触媒を買うというのも。
財布の
福沢さんが大挙して移籍される以外は、
フィーリング大幅向上、音質が高音質に変化(音量変化小)、燃費向上、エンジンルーム見栄え向上と
デメリットは皆無でありながら、スポーツカー的な感覚・心地良さは
ノーマルとは別世界!!これが本来のLF-VEエンジン!本来のNCロードスター!と言い切れるほど、良くなります。NC購入時は、エキマニ交換はもう必須!です。
つまり自分のオススメは
NC2の良い所もいろいろ採用されつつ、かつ外見がNC1と同じなので中古価格もグッと抑えられているNC1.5!そしてこれにエキマニ&スポーツ触媒!これが楽しさ的にもコストパフォーマンス的にも、
最良です!
FRオープンスポーツという選択において、今この瞬間、これ以上はありません!と断言させて頂きます。
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Posted at
2012/07/06 07:55:17