4輪独立懸架を採用した軽自動車達。
投稿日 : 2012年09月30日
1
軽自動車のサスペンションは、その殆んどがフロントに独立懸架、リアには固定軸を採用しており、現在では100%その形式で構成されている。
しかしながら、マツダのような一部のメーカーを除き、バブル期、パワーウォーズ時代と進むにつれ、軽自動車でありながら4気筒エンジン、4輪ディスクブレーキという贅沢なモノを採用するメーカーが増えた時期があった。
スバル360から既に4輪独立懸架を採用していたスバルの軽自動車の場合、FFレックスからフロントにストラット式、リアにセミトレーリングアーム式を採用。
この形式は基本設計はそのままに、サンバーが生産終了するその日まで採用され続けた。
2
スバルレックスの4輪駆動車の場合は、逆Aアームの異形ストラット式を採用していた。
今から見れば、変わった構造である。
レックスの場合、フロントはテンションロッド付I型ロアアームのストラットを採用している。
3
ダイハツ車の場合も、旧規格車ではリアにセミトレーリングアーム式を採用する。
ただし2輪駆動車に限りの採用であり、4輪駆動車では固定軸であった。
新規格からはリアの独立懸架式は無くなっている。
フロントはI型ロアアーム・ストラット式だが、スタビライザーにテンションロッドの役割を持たせたシンプルな設計のモノを、新規格初頭まで採用していた。
4
ホンダのトゥデイでは4輪駆動車に限り、リアに異形ストラット式を採用。
コチラはダイハツ車とは反対に、2輪駆動車に関しては固定軸となっている。
レックスの4輪駆動車と同様、ショックとスプリングが独立している点が独特で実に面白い。
トゥデイの場合、早くからフロントにL型ロアアーム式ストラットを採用していた。
5
ホンダ・ビートではフロントにL型ロアアーム式ストラット、リアにデュアルリンク式ストラットを採用している。
リアのラテラルリンクの高さが前後で異なるが、軽自動車では初の本格的4輪ストラット式独立懸架と言えるだろう。
リアにディスクブレーキを装備し、4輪ディスクブレーキ車であったのもビートが初であった。
6
軽自動車としては更に異例な4輪ダブルウィッシュボーン式独立懸架を採用していたのが、スズキのカプチーノであった。
しっかりとした形状のアッパーアームが採用され、フロントミッドシップレイアウトである事、そして4輪ディスクブレーキを採用していた点など、本格的なスポーツカーとしてコストど返しで作られたのがわかる。
ただ、4輪ダブルウィッシュボーン式を採用していたのは、後にも先にもこの車だけとなった。
7
4輪ストラット式独立懸架としては完成度の高さが際立っていたのが、スバル・ヴィヴィオからステラまで採用されたフロントL型ロアアーム式、リアデュアルリンク式の4輪ストラット独立懸架。
R1・R2ではジオメトリーや剛性面を煮詰めたりと、更なる進化も続けていた。
この4輪ストラット式独立懸架は、初代ステラが販売終了した時点で軽自動車業界から消滅した。
8
マツダAZ-1、スズキCARAで採用されたのも4輪ディスクブレーキ+4輪ストラット式独立懸架。
ただ、リアストラットはMR2と同じくフロントと同形式のモノを採用するが、トレーリングアームを持たないのが特長。
簡単に説明すると、ステアリングギヤボックスが固定された状態でフロントのハブナックル、ロアアームが付いてる形式となっており、リア用に新規で設計されたストラットではない。
一番コストのかからない4輪ストラット式独立懸架と言えるだろう。
軽自動車も旧規格の頃はダイハツ、ホンダ、スズキまでもが4輪独立懸架の軽自動車を製造していたが、新規格でスバル車のみとなり…サンバーの生産終了で幕を閉じた。
現在の軽自動車は内装や外見などの見せ掛けのクオリティを上げ、代わりに足回り等のメカニズム面ではコストダウンしている。
4輪独立懸架、4気筒エンジン、4輪ディスクブレーキの消滅…スポーティな要素を失った軽自動車は、これからどうなってしまうのか…
とりま、次期ビートに期待してみるとしようかねw(。-∀-)
タグ
関連コンテンツ( 独立懸架 の関連コンテンツ )
関連リンク
おすすめアイテム
[PR]Yahoo!ショッピング