トヨタが東大で力説、「僕らを助けて下さい」
今に始まったことではないが、自動車メーカーは若者のクルマ離れに対して年々危機感を強めている。業界団体の日本自動車工業会の調査でも、大学生の興味や関心の順位は、音楽やアニメ、ゲームなど個人で楽しむコンテンツが上位に来ており、自動車の順位は年々下がっている。調査は2008年のものだが、スマートフォンが人気を集める昨今、この傾向はさらに強まっていると見られる。
2014年4月、国内乗用車メーカー8社と一般財団法人自動車研究所は、共同でエンジンの基礎研究に取り組む組織(AICE)を立ち上げた。本田技術研究所の常務執行役員でAICEの理事長を務める大津啓司氏は、「大学を中心とする基礎研究の立ち後れや、若手人材の不足が深刻になっており、日本ではエンジン開発の基盤が弱体化している」と危機感を述べている(関連記事「今やらないと、日本のクルマは負ける」)。乗り手としての若者のクルマ離れだけでなく、研究者の人材不足という問題も業界には横たわる。
「デザイン一筋40年」の”職人”が登壇
こうした中、日本自動車工業会では昨年から「大学キャンパス出張授業」を始めている。各メーカーのトップマネジメントが大学を訪れ、学生にクルマやモノ作りの魅力を伝えるのがその目的だ。今年もトヨタがトップバッターとなり、10月9日に東京大学で授業を行った。
教壇に立ったのは、トヨタの取締役専務役員でレクサスインターナショルプレジデントを務める福市得雄氏(63)。多摩美術大学出身で、トヨタ入社後は「デザイン一筋40年」という”職人”だ。リーマンショック後に転籍していた子会社からトヨタ本体に呼び戻され、役員に就任。デザイン本部本部長として、「もっといいクルマをつくろう」と現場に発破をかける豊田章男社長を支えている。
授業の中で福市氏は「これまでのトヨタは多種多様な車を取りそろえた、いわば大型百貨店や量販スーパーのような存在だった。ここに来れば何でも買えるが、ここでしか買えない独自の商品が少なくなっていた」と、自社の抱える課題を率直に振り返った。
そこで取り組んてきたのが「単にたくさんの商品を扱うのではなく、選りすぐった品揃えで高級なモノから安価なモノまで取りそろえる、”セレクトショップ”を目指す」ことだったという。選りすぐりの中で存在感を放つブランドが今年で誕生して25年が経つ高級車「レクサス」だろう。
そのうえで、軽自動車を除く登録車で5割近いシェアを持つ日本と、シェアが低い欧州や中国とではデザイン戦略を変えていることを明かしたり、目の錯覚を利用したデザインの手法や「レクサス」の新モデルのデザイン意図などを詳細に話すなど、さまざまな側面からクルマの奥深い世界を伝えた。
最初は緊張した面持ちだったが、トークセッションに移る頃には福市氏の口も滑らかになり、「いま、車はつまらないといわれている。私の学生時代、車はときめきやドラマがあった。ファーストキスは車の中だった」と”告白”。「車でのデートを彼氏にリクエストして欲しい」と、笑いを誘う一幕もあった。
あくまでクルマやモノ作りの魅力を伝えるのが目的だが、福市氏のパーソナリティも色濃く出た授業だった。同氏曰く、「小学校、中学校の成績はオール2で、体育と図工だけは5」。トヨタでデザイン一筋でやってこられたのは、「『自分はできない』という思いが逆に強みになった。だから失敗を繰り返してもへこたれなかった。なぜなら、それ(デザイン)でしか生きていけなかったから」だという。
そして、福市氏は「将来のリーダーとなる東大生の皆さん、これからは左脳(論理脳)だけでは世界と戦っていけない。右脳(感覚脳)を鍛えて下さい。若いうちに挫折して下さい」と学生らを叱咤した後、「僕らトヨタに限らず、日本の自動車産業を助けて下さい」とアピールした。
トークセッションに参加した学生からは「チャレンジ精神に感銘を受けた」「仕事にかける熱意を感じた」という声も聞かれた。福市氏の思いは、ある程度伝わったようだ。一方で、「クルマに興味がなければ来ませんよ。ここに来た人は多少でもクルマ好きなんでしょう」と冷静に分析する学生もいた。
実際、授業が終わった後、会場の外に展示されていたレクサスの新型クーペを食い入るように見つめていた2人の学生に声をかけると、自動車部の先輩・後輩という間柄で、所属学部はともに工学部だった。
「今、普通の学生の生活だとクルマに触れる機会はない。自動車部に入っていると言うと、”変な奴ら”だと思われますから」と自嘲気味。そして、「自動車メーカーはもっと努力して、若者も買えるようなコンパクトで楽しい車を作って欲しい」とも話してくれた。
トヨタとしてはハイブリッド車の「プリウス」や「アクア」などで、先進的な技術を備えた量産車ブランドを確立することに成功している。それに加えて、一昨年には、トヨタ「86」として十数年ぶりに新型スポーツカーを投入。今年は「70」シリーズの復活として、「ランクル70」を10年ぶりに日本で発売すると発表した。
父親が中古で買った94年モデルに乗ってすっかりファンになったという島田謙佑さん(20)は8月に行われた試乗会で、「若者のクルマ離れなんて言われているけど、このクルマがない人生は考えられない」と目を輝かせていた。
まったく新しいクルマが受けるのか、若者が知らないかつてのクルマが復活することで人気が再燃するのか。クルマ離れを阻止する絶対的な方策がないからこそ、自動車メーカーも試行錯誤を繰り返している。いずれにしても、今回の授業に足を運んだ学生には、トヨタの違った側面を見せるいい機会にはなったはずだ。
今回の授業に集まった学生は約320人。だが、会場の約6割が埋まった程度で、空席が目立ったのも事実だ。課題は、トヨタの授業に見向きもしなかった若者をどう振り向かせるか。世界展開する”セレクトショップ”を目指すトヨタには、価格設定やデザインなどやれることはまだまだありそうだ。
~以上引用終了~
http://toyokeizai.net/articles/-/50595
本気で分からないなら呆けてるんじゃなかろうか?
今も昔も、車は趣味の延長です。
現代は趣味が多様化して車を趣味にする人が減ったとよく言いますが、違います。
車が趣味性を捨てて道具一筋になったのが原因です。
プリウスやアクアって、万人が運転が楽しいと思える車ですか?
ワゴンRやEKワゴン、今はやりの8人乗りのでかいワゴン車なんて、モロ移動用の道具じゃないですか、、、
もちろん、それらの車で楽しんでいる方がいるのは否定しませんし、現にみんから内でも存在しますが、車社会全体で見れば極めてマイノリティな部類でしょう、、、
純粋な道具としてみれば優秀な車だと思いますよ?
ただ、純粋な道具を提示して「楽しめ!!!!」って素人に強要するのは極めて無理があるでしょう(-_-メ)
「昔の若者は新車じゃなく中古車で我慢してた」
なんていう人もいますが、今の中古車市場で【若者が買えて、楽しく、過走行じゃない車】って何があるんですかね???
今安く買える楽しい車なんて、大抵が過走行か御老体しかないじゃないですか。修理費もばかにならない状況で、楽しさが見いだせると???
目先の利益にとらわれて、スポーツカーといった趣味車をないがしろにし、車=道具にした張本人たちが何を言ってるんだかw
自分たちが車趣味の道を潰したから、若者が車趣味に生きられなくなったんじゃないっすかwww
まだ三菱よりはやる気を感じられますが、本気で若者の車趣味を復活させたいんなら、過去の罪を清算する意味も込めて、格安の趣味車を出さないと復活なんか到底できないでしょう、、、
一応言っときますが、若者にも車好きは多いんですよ?
ただ、GT-Rがカッコいいと思っても、若者は1000万するスポーツカーなんか買えないんですよw
レクサスのプレデターフェイスに心惹かれても、高級すぎて買えないんですよwww
上の代わりになる、カッコいい中古車になるべき存在を作らなかった以上、、、誰も趣味になんか走れないんですよwww
大人になったら買えって???
これが現実だろwwwwww
車会社は、マジでもう一度自分たちの立ち位置ってのを考え直したほうがいいですよ(^_^;)
【10/19追記】
たくさんのご反響ありがとうございます。これまでみんからで約2年チョイ活動してきましたが、これほど皆さんに拝謁いただいた事は御座いませんでした。便所のチラ裏感覚で書きなぐった稚拙なブログにここまでご意見いただき、深く深謝いたします。
また、ここまで多くの方に見られる事はないだろうと慢心し、文章の推敲を怠った結果、多くの方に不快な思いをかける内容になっている事も併せて謝罪させていただきたく思います。誠に申し訳ございませんでした。
該当部分の削除・修正も考えましたが、ご迷惑をおかけした方々から「そういう問題じゃない」「消して誤魔化すつもりか」と更なるお叱りを受けそうですので、原文のまま残させていただきます。
また、コメント欄で何度か返信させていただきましたが、私はアンチトヨタの人間ではございません。今回は該当記事の内容をトヨタが行ったため、トヨタ批判と受け取れるような内容になっておりますが、これが日産やホンダの行った事業であっても、同じ内容の記事を書いた事でしょう。そこだけ釈明させていただきます。
さて、当該記事の経過につきまして、2日間で2,000を超えるイイね、100を超える貴重なコメントをいただきました。
特にコメントについては、皆さん熱い内容の批判・賛同コメントが大量に寄せられており、気楽に返信できるような物は皆無な状態であります。自分のブログごときでこれほど熱い論議がされるのは非常に嬉しい悲鳴ではありますが、ブログ、メッセージ両方に様々な方からの意見が寄せられ過ぎて、休まる暇がない状況となっております。
なので、大変恐縮ではありますが、現時点でのコメントの返信をもちまして、一旦コメント機能を停止させていただきます。
併せて、メッセージについても、当ブログに関する持論等の意見については返信を控えさせていただきます。
勝手な通達かとは思いますが、自動車評論家でもない、自動車企業でもない只の1趣味人で1サラリーマンのブログということをご理解いただき、ご容赦願いたく思います。
今回の当問題に関する議論、軽い気持ちで投稿したところここまで熱く盛り上がる事になり、改めていろいろ考えさせられました。今後も若者の車離れについて気が向いた時に考えていきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。