案山子と書いてかかしと読みます。
道路沿いの田んぼで案山子を見かけました。
でふと思い出したのがこちら↓
かつてF1韓国グランプリが開催されていた韓国インターナショナルサーキット(通称ヨンアムサーキット)の観客席です。
座席が無いので自由席と思われますがそれよりも案山子や人形が一杯で牛までいます。
と言うのも
決勝戦でもグランドスタンドはこの有様。
観客が入らないんです。
ここのサーキットはF1開催の為に莫大な資金を投じて新設されたのですが造られた場所がかなりの田舎で日本の主要サーキットでも鈴鹿、富士、もてぎなども地方にありますが東京だったり、名古屋や大阪などの都市からも比較的そう遠くない距離にあり近隣には宿泊施設や飲食、商業施設などもありありますが(もてぎは少々寂しい場所にありますが)、このヨンアムサーキットはソウルから車で4時間の場所にあり、交通手段も車、バイク、自転車、徒歩のみで電車(特急)や空港もありません。
ですから近隣在住の人か車やバイクなどの移動手段がないと行けません。
当然ドライバーやチームスタッフなども車で4時間かけて行きます。
日本ならドライバーも東京や大阪で遊んだりプロモーション活動をしたり泊まったりしてもサーキットに1時間、2時間ほどで行けますし鈴鹿なら近くに中部国際空港(セントレア)もあるので海外から空港経由で鈴鹿まですぐです。
またヨンアムサーキットは当初はサーキット周辺に商業施設やカジノ、大学etc…を造って栄えさせる予定が予算的に無理だったのか頓挫しちゃってサーキットのみの建設になっちゃってしかもサーキットの建設も当初の予定より大幅に遅れて開催直前にギリギリ完成した次第でした。
で車でしか行けない遠方の田舎のサーキットの周辺には何もなく観光地とかでもないので宿泊施設もなく観客はもちろん、海外メディア、チームスタッフまでもがラブホテルに宿泊でF1ジャーナリストの今宮純さんもラブホ宿泊で何とフェラーリのチームスタッフもラブホに宿泊でした。
ドライバー2名だけは何とか免れて普通のホテルに宿泊できたのですがそれでも一流のF1パイロットが泊まるような一流ホテルではなく一般的なシティホテルでした。
マクラーレンやウィリアムズのチームスタッフもラブホは免れてフェラーリのスタッフをはやし立てたそうです。
それでもこちらもシティホテルでした。
鈴鹿ならサーキット内にホテルが併設されていますし近隣二もホテルがあるので宿泊には困りません。
ドライバーやチームスタッフですら宿泊に困るくらいなので観客は当然困ります。
と言うかラブホの部屋すら取れません。
車中泊と言う手もありますがみんながみんな車中泊ってのもねぇ。
私も鈴鹿ではよく車中泊しますが近くにスーパー銭湯もあり飲食施設もあるから車中泊できますが風呂に入らずに車中泊は無理でしょう。
サーキット自体も急ピッチで造られた為に突貫工事で、コーナーの縁石は縁石ではなくただ赤と白のペンキで書かれただけでエスケープゾーンの芝生には人工芝も多用されていてちゃんと設置されていないのでマシンが上を走っただけでめくれてコースに散乱する始末です。
マクラーレンのルイス・ハミルトンに至ってはマシンに巻き込んじゃってます。
また突貫工事につきコースは水はけが悪く雨が上がっても路面は中々乾かずウェット路面だったりも。
マシンが炎上したレッドブルのマーク・ウェバーもマーシャルが中々消火しにこずで炎上するマシンをただただ見つめるだけです。
やっときたマーシャルも通常は酸素を遮断して消火するCO2
(二酸化炭素)消火器を使用しますがここでは何と一般的な粉末消火器を使用しています。
これだと火は消えてもマシンやメカの部分は粉まみれで何千万、何億とする高価なパーツもパーになっちゃいます。
またマーシャルはコース上で事故やマシントラブルが発生した時にそれを知らせるイエローフラッグ(追い越し禁止)を振る所をコース上がクリーンになった、コース上のトラブルかが解消された事を知らすグリーンフラッグを振ったりもしてました。
通常はトラブル発生でイエローフラッグを振り、トラブル解消でグリーンフラッグと言う事はレースファンでも知ってる事なのにそれがサーキットスタッフのマーシャルが知らないって…
まぁそんなサーキットで客はこず、前売り券は山のように余り近くにあるゴルフ場で利用客にタダで配布されたり安くで叩き売られたりしましたがそれでも入らず、ドライバー、チームスタッフ、メディア陣からも評判が悪く、通常レースが終わるとドライバーはその国でゆっくり観光したり遊んだりしますが次戦が日本グランプリ(鈴鹿)ですぐに日本に移動してました。
観客も入らないので大赤字で100億近い赤字が出て、何かと自国は素晴らしいと言う韓国人からも「(自動車メーカーが)F1に参戦していない韓国がF1を開催する必要があるのか?」「F1パイロットのいない韓国でF1を開催する必要があるのか?」「モータースポーツが人気のない韓国でF1を開催する必要があるのか?」などと批判の声が続出しました。
そんなこんなで今年からは韓国はF1のカレンダーから外されて開催されなくなりました。
ヨーロッパだとF1をはじめとしたモータースポーツは文化の1つだったりしてF1やMotoGPなどの4輪、2輪のレースは大人気でテレビ中継も視聴率40%超えもザラでオリンピックやサッカーのワールドカップよりも人気だったりもするそうです。
日本でも信じられない事でしょうが国や地域が変われば色々ですね。
まぁ韓国グランプリみたくガラガラではなく客席はギッシリですが。
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Posted at
2014/10/26 21:58:49