
いつの間にか年が明けて暫く経ってしまいましたが、、、
新年一発目も時計ネタです。(ブログ見返すと、丁度一年前も同じ感じで時計ネタでしたね)
以前から自分が生まれた年に作られたモノを所有したいと思っていました。
自分と同じ時に生を受けて、同じ時間この世に存在して、これからも一緒に年を取る。
とてもロマンチックに感じます。
それは車でも良いのですが、それがBMWだとすると

E21 初代3シリーズとか、、、

E24 6シリーズ
このあたりになります。
どちらもかつて親が乗ってて家にあった車だからとても懐かしい。
この頃は「ビーエム」じゃなくて「ベンベェ」でした。
ちなみにボクのM3Bは記録によると「1995年5月23日」のRegensburg工場生まれ。

今年18歳で免許とる人達は自分のM3Bと同い年、、、。
E36なら全然普段使いでもまだまだ乗れちゃいますからそんな素敵なパートナーにできますね。
なんとも羨ましい。
それにしてもE24はともかく、E21なんて全く見かけなくなりましたね、、、
探せば購入できるでしょうが、状態の良い車両を探すのは大変そうだし、購入した後のメンテナンスを考えると普段使いするのも可哀想だし、それよりなにより、買った所で置き場所考えなくちゃだから、易々と購入に踏み切れない。
易々と車を買えないとなると、自分の場合はおのずと対象は腕時計になるわけで、、、
当初は無難に

↑「 5513 サブマリーナ ノンデイト」
ドーム風防がたまらなくイイ味だしてます。

↑「1680 サブマリーナ・デイト」
なんか普通、、、かな?
逆に言うと、今も昔も変わらずダイバーズウォッチのアイコンとなっているサブマリーナは凄いと思います。

↑「1675 GMTマスター 通称"ペプシベゼル"」
赤青ベゼルが派手で仕事の時とか使いづらそうだけど、この退色具合が年月を感じさせて良い感じ。

↑「1675 GMTマスター 通称"フジツボダイアル"」
ゴールドとのコンビはオッサン臭い(実際オッサンなわけだが)けど、そこがまたアンティークさを醸し出してます♪

↑「1650 初代エクスプローラー2」
現行モデルより断然カッコ良い!!
このあたりをなんとなくですが以前から物色していました。
え?ロレックスばかりじゃないかって?
へそ曲がりを豪語していて、それがまた自分のアイデンティティでもある訳ですが、正直、時計で「ドヤ顔」したい時だって少しはあります(^^;
そう考えるとロレックスが一番分かりやすい無難なブランドになっちゃいます。
しかもモノは間違いなく良いものですしね。
ただ、ロレックスの場合は部品のストックが無くなったらメーカーでのメンテナンスは打ち切り。
モデルにもよりますが、製造修了から30年くらいとも言われています。
とすると自分と同い年のモデルはヘタするとメンテナンス打ち切りかも。
実際には機械式時計はクォーツ時計と違って、部品が無くなっても作れば修理できるので、時計のオリジナル性に拘らなければ腕の良い時計工房を探せば問題ないと言われています。
でも自分のような素人だと、この先何十年と共にしたいという時計に対してメーカーからのバックアップが無くなってしまうかもしれないという事実には不安を感じざるを得ません。
その点、自分の好きなIWCは、会社が存続する限りは時計の面倒を見てくれるという素晴らしいメーカーです。
だったら最初からIWCのアンティーク物(所謂オールドインター)にすれば良いじゃないかとなるかと言えばそうも行かなくて、いかんせんロレックスと比べると一般的にはマイナーなメーカーゆえ、探しても数が少ないのであまり選べない事、ネットで探すとあるにはあるのですが、妙に安過ぎて怪しかったり、あるいは妙に綺麗過ぎちゃって怪しかったり、素性も分からなかったり、あとはオールドインターは日本の気候に合わないのか、とにかく文字盤の劣化が激しいものが多いようで、オリジナルと思われる物でコンディションの良い個体を見かけたことがありませんでした。

↑「IWC ヨットクラブ」

↑「初代インヂュニア」
"International Watch Co."の筆記体ロゴがいかにもオールドインターって感じで素敵。
この当時のIWCは自社製ムーブメントを搭載してました。(近年も自社製ムーブを復活させてますが)
シンプルでまさにオトナな時計って感じ。
言い換えれば普通の人に「ドヤ顔」は出来ない時計です。
時計に詳しい人でなければただのオッサン時計にしか見えないでしょう(^^;
オールドインターは憧れだし、いずれ手に入れたいけど、自分のような素人が手を出すと危ないのかなぁ、、、
簡単に手を出せるのは流通量の多いロレックスだよなぁ、、、なんて思いながら日課のようにネットを徘徊して妄想する日々。
すると見つけちゃったのです、、、

↑「Ref.1832 インヂュニアSL 通称'ジャンボ'」
IWC自社製ムーブメント Cal 8541搭載。
もちろん80,000A/mの超耐磁時計。
このジャンボ・インヂュニアはレア中のレアで、製造本数自体が少なく、資料によると543本しか作られていないらしい。
デザインは かの巨匠「ジェラルド・ジェンタ」

「インヂュニアSL」のSLとは"スポーツライン"とのこと。
たしかに、初代インヂュニアなどのそれまでのインターの時計とは全く異なるスポーティとも言えるデザイン。
この「Ref.1832 インヂュニアSL 通称'ジャンボ'」が後のIWCの時計デザインに大きな影響を与えているのは疑いようがなく、現行のインヂュニアにもベゼルに開けられた特徴的な5つの穴は引き継がれていますし、ベルトのデザインなんかはインヂュニアシリーズのみならず、後のGSTラインにも影響が見られました。
しかも、、、今回売りに出ていたこの個体、長年思い続けていた自分と同い年の時計だったのです、、、
まず日本の市場に出て来ないインヂュニアSL "ジャンボ" がこのタイミングで出て来た事。
メーカーはひいきのIWC。
しかもそれが自分と同い年、、、。
もはやこれには運命的な出逢いを感じずにはいられませんでした。
とは言っても、今まで状態の良いオールドインターを見た事無いし、これだって実際見てみなくちゃ分からないので、お店に取り置きをお願いし、数日後に冷やかし半分で(というより高過ぎて買えないし)見に行く事に。
実際に見るまでは内心それほど期待していませんでした。
写真でみる限りはデザイン的には既に持っている後継モデルの「インヂュニア500,000A/m」や「ルクルト・インヂュニア」と同じ感じで新たな感動は無いだろうなと。
で、実際にお店で手に取って見せてもらった訳ですが、第一印象は「デカイ!」でした。
幅が40mmなので、現代の時計からすれば違和感ないくらいのサイズ(ちなみに現行のインヂュニアは45mm以上あるモデルもある!これは流石にデカ過ぎ、、、)ですが、この当時の時計でこれだけデカとかなりインパクトもデカかったことでしょう。時代を先取りしすぎて当時は売れなかったのかも、、、。
状態はすこぶるキレイ。大きな傷はなく、大切にされていたことが伺えました。
しかも昨年末にスイス本国でオーバーホールされたばかり。
それ以前のメンテナンス履歴もしっかりして、メーカーでしっかり管理されている。
そして極めつけ!!

IWC本社が発行してくれるアーカイブが付属してました!
アーカイブによるとこの時計の誕生日は自分とたった1ヶ月違い。
しかも、出荷先は"Tokyo"とあります。
つまり、並行輸入とか、海外で安く買い付けてきた物ではなく、当時の正真正銘 正規物ということになります。
これで素性も完璧ときた、、、。
欲しい、、、だけど高い、、、。
値段は先に挙げたアンティークロレックス群が安く感じるくらいの売値でした、、、。
もうちょっと出せばプレミア時計の筆頭であるアンティークの手巻きデイトナが買えちゃうくらい。
新品だと、ジェラルド・ジェンタ繋がりの、パテックフィリプのアクアノートやAPのロイヤルオークも視野に入ってくる。

↑パテックフィリップ アクアノート

↑オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク

↑そしてIWC インジュニアSL
こうしてならべるとやはり似てますね。
でも今回は自分と同い年のアンティーク物をということで探していたので、アクアノートもロイヤルオークも却下。
一応、比較検討のためにアンティークのサブマリーナやシードゥエラーなども一緒に見せてもらったのですが、
正直サブやシードも雰囲気あって良いんですわ。
分かりやすいのはノンデイトのドーム風防のサブマリーナ。
アンティーク感もあるし、でも貧弱な感じもしないし、誰でも知ってるロレックスだし。
値段もインヂュニアSLと比べたら安いし。
でも、残念ながら、この時このお店に自分とちょうど同い年のサブマリーナやシードはありませんでした。
こればっかりはタイミング。
欲しいと思った時に出逢えるかどうか。クラシックカーもそうだけど、古いものは一期一会的な物を感じる。
そこが新品にはない魅力なんだと思う。新品はお金出せば買えるけど、アンティーク物は減る一方で増える事はないし、お金があっても実際に欲しいと思える物に出逢えるかどうか分からないし。
そう考えた時に、ロレックスは本数も出てるので、気長に探せばいずれ条件に合った状態の良い個体が出てくる可能性はあるだろうけど、「インヂュニアSL」に関しては本数自体がまず出てないし、自分と同い年で状態の良い個体となるとこの先出逢えない可能性が非常に高い。
この出逢いは奇跡なんじゃないか、、、なんていうと大げさですが、でも実際ここで逃すともう逢えないだろうなと、、、。
悩む事数分、、、
はい。逝っちゃいました(爆)
お金ないのに(泣)
でもこればかりはしようがない。
ここで手に入れなければもう二度と出逢えないかもしれないし、、、。

↑歴代インヂュニア。
インヂュニア3兄弟(もとい親子?)

↑ vs GSTアクアタイマー。
現代の時計と比べても全くひけをとらない大きさです。
これだけ大きいと腕に着けた時の存在感もバツグンで「ドヤ顔」もできます。
といってもこの時計知ってる人はごくごく限られますが(笑)
機械はIWCの名機 Cal.85の進化版である
Cal.8541ES。
クォーツショックの煽りを受けて、これを最後に一旦は自社製ムーブメントは姿を消す事になります。(近年自社製ムーブを復活させましたが)
Cal.85 Family
振動数は19.800 A/hでロービート。
なのでハイビートが主流の現代の時計と比べると秒針がカクカク動いて見えます。
これもまたオールドインターならではの味わい(^^)
ハイビートの方が精度は出しやすい反面、部品の消耗は早く、ロービートは摩耗が少なく耐久性が高いというメリットがあります。
ロービートだから精度が悪いかと言えばそうではなく、調整する職人さんの腕が良ければロービートであっても高い精度出す事ができるし、ハイビートであっても調整が下手ならその逆もあり得るというだけの話。
つまりは腕の見せ所。
実際に数日使ってみての感想ですが、アンティークにも関わらず、スイス本国でコンプリートサービスを受けているため、精度は日差+−1でとても正確に時を刻んでいます。さすがはインター、、、。
アンティークですが、相棒としてガシガシ使い込んで自分と同じだけ歳をとっていけそうです(^^)
ただ、これだけ古いモデルになると、リシュモンにオーバーホールに出すとスイス本国送りになるみたいで、以前の明細記録見ると費用も11万超えてました((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
同じ金額だすなら他を買うとか、新品のパテックなりロイヤルオーク買った方が良い等思う人も当然いるでしょうが、当の本人は満足してます(^^)
所詮自己満足なんで。
暫くはもう時計買いません!!(つうか買えません)
ホントか?前も同じ事言ってた気がするけど(^^;
昨年はインヂュニアに始まりインヂュニアに終わって、今年もまさかインヂュニアで始まることになるとは(^^;
いやはや、時計は恐ろしいです、、、。