CANインベーダー対策１

CANインベーダーを使ったトヨタやレクサスの車両盗難が増えているそうです。ヘッドライトECUに向かうコネクタからCANへ情報を流すことでドアのアンロックやエンジン始動を行う手口ですが、ヴェルファイアも例外ではありません。そこで少しでも盗まれにくくする工夫をしようと、色々試している中の一つを紹介します。

CANインベーダー機器をコネクタにつなぐ時に、左前フェンダーライナーとバンパーとの間に隙間を作って、そこから手を入れて作業をするらしいので、バンパーとフェンダー、バンパーとフェンダーライナーを簡単に分離させない方法を考えました。

写真のように樹脂クリップを外すとバンパーは簡単にめくれてしまうので、ここを一工夫することにしました。

幅11mmのUクリップをバンパー裏のフランジに挟んで穴位置を合わせて、

φ4のネジで締め付けて固定しました。

ただし普通のネジで締めただけでは簡単に外すことができてしまうので、ここは後日いたずら防止ネジに変更する予定です。

こちらのクリップは、縦になっているピンの溝をマイナスドライバーで90度回転させて横にした後に、爪の先や精密マイナスドライバーなどで頭を浮かせて強引に引っ張り出して取り外します。

元は濃いグレーだったクリップですが、6年も経つと樹脂の白化が激しいですね。

クリップを完全に取り外すとこんな感じです。

この状態からピンを90度回転させるとピンの出っ張りが引っ掛かってピンが抜けなくなります。

バンパーから出ている耳に引っ掛かりの溝があって、耳がクリップへ挿入されるとクリップの面が少し浮き上がってパチンと固定される構造になっています。

ピンはクリップの面の浮き上がりを止めることで耳がクリップから抜けるのを防いでいるので、ピンの代わりにネジで締め付けることでも同じ働きをするはずです。先に出て来たのと同じUクリップとネジを使って締め付けてみました。Uクリップを使ったのは周りの構造物に当てて回り止めにするためです。（写真はバンパーの耳を挟まずに仮で締めてみた状態です）

クリップを多少外しにくくしたくらいではフェンダーライナーを切り裂かれて終わりかもしれませんが、窃盗犯が少しでも「めんどくさっ」と思ってくれることと、防犯意識が高いオーナーだと思われることを期待して今回の対策を実施しました。

更にあと二つくらい物理的なCANインベーダー対策を準備中なので、完成したらまた後日披露したいと思います。