目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
時々なのですが、発進時にアクセルを踏み込んでもなかなかクラッチがミートしてくれず、1テンポ遅れてつながる様になりました。
その現象が出ている時には、アクセルを踏み込んでいる割にはエンジンもあまり回転が上昇しません。クラッチがミートしてからは、普段通りに吹け上がり、普通に加速してくれますが。
町中で1時間くらい乗っている間に、そんなことが2~3回くらいという頻度です。
そんなに不自由はありませんが、右折のチャンス到来時などでは、ちょっと困り気味な感じでした。
2
セレスピードは、なにかヘンだなと思ったときには診断装置をつないで、ときどき調整してやらねばならない、という話を聞いていました。
なので、診断を仰いでみることにしました。
3
ALFA ROMEO FIAT LANCIA専用エクザミナーというのを持っている工場に行く必要があります。
ステアリングコラム下のダッシュボード下部のカバーを外し、中のコネクタにエクザミナのケーブルを接続して使用します。
エクザミナはWindows98で動くタブレット式のPCです。
そこに専用の診断調整用のソフトが載っていました。
操作しているところをみると、なんだか1画面しかない大きな任天堂DSみたいな感じ。
4
このエクザミナの画面上に、クルマの各部センサーの捕らえた値が表示されます。
今回は、クラッチレリーズシリンダのところの値を確認しました。
画面上29mmと出なければならないところが、31.4mmと出ました。
どこからどこまでの長さのことなのかよく判りませんでしたが、「この位の差があると、多少の違和感が出てくるかも知れない」とメカニックのK氏は言っていました。
にゃぴの素人的理解では、クラッチが切れたり、ミートしたり、というクラッチパッドの位置を示す値、ということなのかな?
5
で、この値を29mmに調整します。
エクザミナの画面を確認しながら、クラッチレリーズシリンダのところに付いている調節ネジを回します。エンジンルーム(前から見て)右よりの吸気ダクト類の下の良く見えない位置です。が、慣れている人は、何も外さなくても手を突っ込んで触れる様です。
グリッとネジを動かすたびに、エクザミナの表示する数値がパラパラッと変化します。で、29mm付近まで、ネジを回し、緩み止めのナットで動かないように押さえ込みます。
6
その後、「キャリブレーション」という作業を実施しました。
クルマのエンジンは停止状態で、電源だけキーをACC位置にしてONの状態にしておきます。
エクザミナのメニュー画面でタッチペンでキャリブレーションを実行させると、カチャン、カチャン、カチャンとリズミカルに自動的にシフト操作を繰り返します。全てのギアに入れる操作を何周か行うと、クルマの側で微調整が自動的に終了しているという具合です。
キャリブレーション実施後には、さっき29mmに調節したクラッチレリーズの数値が、コンマ数ミリ自動的に変更されていました。最終調整は実際に動かしてみて、最適化する手順のようです。
7
作業伝票
走行距離:34960Km
整備工場:デスティーノ
クラッチレリーズプランジャー調整
エクザミナにてキャリブレーション実施
技術料:¥8,400
合計:¥8,400(消費税込み)
8
調整後、走り出してすぐに、クラッチミートのショックが減ってスムーズに発進&変速が出来ることが体感できました。
クラッチミートまでの間も短くなって、もたつき感が明らかに減りました。
足でクラッチペダルを操作している感覚に例えるなら、ミートポイントが下がって(奥の方になって)、足を上げるとすぐにつながる感触です。
これは、ケチらない方がセレスピードの真価を引き出せる作業だと思いました。
我が家に来てから8000Kmで初の調整をしました。これは8000Km毎に必要になる作業なのかメカニックのK氏にきいてみました。
K氏いわく、
「147のセレスピードは個体差が大きくて、全然調節しなくていい個体もあれば、調節しても調節してもクラッチが切れなくなる個体やら、ニュートラに抜けなくなる個体やら、変速不能で特定のギアに固定される個体やら、もあります。一定距離毎に調節すると言うより、ヘンだな、と思ったときにやるのが良いでしょう。ま、にゃぴさんのは、いいほうなんぢゃないですかねぇ」
とのことでした。
ふ~ん・・・、
お、恐ろしい症例をたくさんありがとうございました。
ちょっと、震えました。
ま、喜んで良いのか・・・な?
なお、キャリブレーションを実施すると、セレスピードのコンピュータが学習していた内容は初期化されるそうです。また運転していけば、新たにオーナーの癖を学習して、オーナーに合わせた動きになっていくそうです。
ん?
これってCITYモード(自動変速モード)での事かな?
マニュアル操作したときにも関係することなのかな?
そのうち、またメカニックのK氏に教えてもらおうっと。
※ バッテリーを外したり、上げてしまった場合でも、セレスピードの学習データは揮発せず、ちゃんと残っているそうです。
※※2010年3月7日追記
オーナーの癖に合わせた動作の学習とは、マニュアルモードとCITYモードの両方で行われているそうです。学習の結果は、クラッチミートのさせ方などに反映されている様です。
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