9月7日土曜日午前6時、
横尾から仰ぎ見る前穂高岳
快晴!
いよいよ奥穂高岳の頂上を目指して出発です。
横尾大橋を渡ってしばらく歩くと左手に屏風岩が見えてきました。
標高差は600メートルあり、ロッククライミングの名所です。
下から見上げる屏風岩。
こんな岩壁を登るってのは一体どーゆー命知らずなんだろー
と思いつつ、エキスパートな趣味としてのロッククライミングや冬山登山もカッコいーなーと思ったりするわけで笑
横尾から約三時間、涸沢カール到着。
涸沢カールは前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、涸沢槍、北穂高岳という穂高連峰の中核を成す3000メートル峰に囲まれた円形劇場のような地形です。
その昔に氷河に削られた地形で、日本では最大のカール。
山に興味がない人でも写真やテレビで一度は目にしたことがあると思います。
紅葉時期は1000張りものテントで埋め尽くされるとか。
この日はさすがに紅葉には早くテントの数もそれほど多くなかったです。
ここも昔から来てみたかった場所。
こんな晴天に恵まれるなんて本当に日頃の行いが良いことに感謝笑
そして涸沢ヒュッテのテラスで名物のおでんを肴に飲む生ビールは格別でした。
でもここでマッタリしてるわけにはいかんのです。
目指す山頂まではまだ900メートルも登らないといけません。
意を決して登り始めます。
遥か上方、奥穂高岳と涸沢岳の間の鞍部に穂高岳山荘が見えます。
そこが二日目の幕営地。
途中、ザイテングラートという岩場の急登があり、ここが奥穂高岳山荘までの難所と言われています。
ザイテングラートの取り付きまでは巨石が転がるガレ場をトラバースしながら進み、その先は鎖や梯子の掛かる岩場の急登を直登していきます。
振り返るとさっき見上げた屏風岩は遥か眼下となり、代わりに常念岳や大天井岳が見えてきます。
松本盆地から高く綺麗にそびえる常念岳も穂高まで来ると前座の一つです。
左手にはゴジラの背びれのような前穂高岳北尾根。
この稜線がカッコいい!
ロープワークやクライミングの技術が無ければ踏破することは困難です。
ザイテングラートの急登で太ももが限界に近づいた頃、
穂高岳山荘に到着。
まずはテントを張る場所を確保し、その後の予定を再検討。
翌朝ご来光を山頂で見るという選択肢もありましたが、
天気も良いので当初の予定どおり奥穂高岳の頂上をピストンすることにしました。
ランチは自炊せず山荘のカレーで時間短縮。
さすがにここでビールを飲むのは控えておきました(嘘
登り初めこそいきなり梯子と鎖の急登ですが、そこを抜けると後は比較的安全なガレ道でした。
山荘を挟んだ反対側には左手前に涸沢岳(3110メートル)とその右奥に北穂高岳(3106メートル)が。
涸沢岳は山荘からすぐ登れるらしいので、夕陽を涸沢岳の頂上で見ることにしました。
約1時間で奥穂高岳山頂に到着!
標高3190メートル、日本第3位の高峰です。
前穂高岳の左手遠方には八ヶ岳。
右手遠方には南アルプス。
標高一位と二位の富士山と北岳(3193メートル)が雲の合間に顔を出していました。
こちらは上高地方面。
眼下に梓川が白く光り、その左岸に霞沢岳、右岸に焼岳が望めました。
西側にはジャンダルムの岩峰が谷底からせり上がり、沸き立つ雲がまとわりついて人を寄せ付けない迫力を醸し出しておりました。
残念ながら北側の山々には雲がかかっており、槍ヶ岳を望むことはできませんでしたが、夕方になればきっと雲も晴れるだろうと期待して下山しました。
念願の奥穂登頂を果たしたので夕方までしばらく寝転んで昼寝。
3000メートルの稜線ですが、日向はポカポカして気持ちがよく、吹き渡る風が心地よかったです。
日の入りは18時20分なので17時半過ぎに涸沢岳に向かいます。
途中振り返るとさっき登った奥穂高岳。
前穂や北穂に比べるとドッシリした山容で、穂高連峰の父親とでも言うべき存在感。
山荘から15分で涸沢岳山頂に到着し、北方を望むと…
雲に隠れていた槍ヶ岳が見えましたー
高校生の頃に今回のメンバーとあのてっぺんに立ってから四半世紀も経つんだなーと思うと懐かしさがこみ上げてきます。
白馬や鹿島槍、後立山連峰も望むことができました。
そして待つこと20分…
山々が紅く染まり、
日の入りです。
あゝ絶景かな絶景哉。
この日、この時、この山に来て本当に良かったと思った瞬間でした。
夜、外に出たら満天の星空。
天の川が白い霞のように夜空を横切り、夜空の黒よりも星の白い光の方が多く感じるくらいでした。
iPhoneではあの輝きを記録に残せないのが残念です。
登頂の満足感の中、深い眠りに落ち…
とはいかず、風音がうるさくて浅い眠りに落ちました笑
ー3日目に続くー
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Posted at
2019/09/10 15:37:06