筑波サーキットの二輪ファミリー走行の話をしよう。
まず子連れで来てる奴などほぼ皆無なのでファミリー走行というネーミングは何となく敷居を低く見せかけるための単なる目くらましである。
現実はファミリーに見捨てられたオッサンとファミリーを持たないバイクオタク(あとバイクショップ関係者)がほぼ9割を占め、残り1割は雑誌ライダースクラブを愛読し、サーキットは「速いがエライじゃない」と勘違いした結果、件のファミリー走行なるネーミングに騙されてライセンスを取ってしまった消費者被害者である。
ファミリー走行はコース2000のラップタイムの目安が
1分15秒〜のL枠と
1分10秒〜15秒のJ枠
に分かれている。
1分15秒というと大した事無さそうであるが、オイラが初めて筑波サーキットを走行会で走った時のベストラップが確か1分19秒で走行台数180台のうち20番目位だったと記憶しているからファミリー走行といえどライセンス走行のペースがそこそこ速いことが理解できよう。
そして実際にはL枠を1分15秒以上で走るライダーはほとんどおらず、
1分10秒〜15秒の間で走るライダーが多いと思われる。
同じくJ枠を走るライダーの半数は1分10秒以下でラップしている。
つまり、L枠を1分10秒で走ればドヤ顔ができ、
J枠を1分5秒で走ることができればもはやレジェンドと言っても過言ではない。
聡明な読者であればもうお分かりだろう、
そう、何だかんだ言ってもサーキットでは速いヤツがエライのである。
憧れのレジェンドを目指して例年になく筑波サーキットを走り込んできたオイラ。
ここ数回の走行で何とか1分6秒台が出せるようになってきた。
つまりレジェンドの称号が見えてきたわけである。
そして本日、
一本目のベストタイムは6秒3、感触は悪くない。
気合を入れて臨んだ二本目。
平日なのに走行台数はMAXの40台。
クリアラップが取れない…
6秒4が出た後なかなか前が開けない。
一度ピットインして再コースイン。
裏ストレートはクリア、この周はいけるぞ
6秒フラット!
今日はここまでにしようかとの思いが頭をよぎる。
だけどまだ時間は余っている。
ファイト一発、次が勝負!
1コーナーはなるべくアウトから入って膨らまないよーに、
1ヘアもブレーキを奥まで、カントを使ってコンパクトに回れ、
しまった、アジアコーナーでインに付けなかった
目線だけじゃなく頭も先を見ろ
2ヘアも小さく曲がれたか
前走車は100メートル以上先、裏ストレートクリア
時速180、190、200、210、220、230…232キロ、ブレーキ!
150メートル看板を横目に減速しながらシフトダウン
最初のクリッピングポイントを通過してコーナーの頂点までブレーキをかけつづけろ
なるべくパーシャルスロットルの時間を短く!
フィニッシュラインが近付く
そして…
やったー!
お父さんお母さん5秒台が出たよ!
GoProのケースが割れてて動画撮れなかったのが残念であるが、
筑波サーキットのファミリー走行を走り始めて苦節10年目にしてオイラがレジェンド(もはや生きる伝説)になった日であった。
ps.この話は完全に独断と偏見に基づく私記である。
ブログ一覧 |
アプリリア | 趣味
Posted at
2022/10/20 00:03:17