
利尻山にはメインの鴛泊ルートと上級者向きの沓形ルートの二つのルートがあります。
大半の登山者は鴛泊ルートから登りますが、我々は沓形ルートを選択しました。
ベテランだからね!
と言いたいところですがそうではなく、
沓形ルートの方が標高差が小さくコースタイムが短いこと、
ルート上にある三眺山からの利尻本峰を見たかったことが理由です。
午前3時起床、
星空が綺麗ですがさっさと登山口の見返り台園地に向かいます。
まだ暗い4時過ぎ、ヘッドライトの灯りを頼りに森の中を歩き始めました。
1時間ほどは緩やかな登り。
所々ぬかるんだ地面で歩きにくい。
標高を上げるにつれ、段々明るくなってきました。
開けた場所で立ち止まり振り返ると眼下に礼文島。
残念ながら今回は立ち寄る暇がありませんが、いつか改めて訪れたい日本最北の島です。
8号目の標識を過ぎた頃、目指す利尻山の頂が見えました。
この辺りから三眺山にかけて傾斜が増し、歩くペースも遅くなります。
さらに登り続けること1時間、三眺山のピークに到着。
見たかった利尻山西壁の光景。
壮絶な岩の殿堂。
この景色を見られただけで利尻登山の目標の8割は達成した気分。
標高は1461メートル、頂上まであともう一息!
なんて一瞬でも思ったのが甘かった。
この先の悪路っぷりがヤバかった。
道幅が狭く足元の土が崩れて歩き難い。
しかもどこからともなくガスが湧いてきて景色を覆い隠してしまいました。
背負子投げとか親知らず子知らずなんていかにも難所っぽいネーミングの急勾配のガレ場や岩場を冷や汗かきながら通り抜けましたが、しまいに強風、というか暴風まで吹き始めました。
やっぱり一筋縄ではいかないねー
頂上直下で鴛泊ルートに合流。
この日初めて他の登山者に出会いました。
登山者も多過ぎるとスレ違いや挨拶やらで煩わしいこともありますが、
今回ばかりはほかにも登山者がいたことに勇気をもらって登頂!
登山開始から約5時間の行程でした。
頂上からは鴛泊方面だけガスが切れて海が見えるという不思議な天候。
しばらくするとガスの合間からローソク岩が姿を現しました。
利尻山の頂上付近に聳える奇岩です。
これも見たかった!
1721メートルの南峰は崩落が激しく立ち入れないので、1719メートルの北峰頂上が一般登山者が登れる現在の頂上。
ちなみにこの日登った沓形ルートの途中で出会った登山者はゼロでした。
登山道上部の崩落具合からして沓形ルートもいずれ閉鎖される可能性が高いでしょう。
そう考えると今回沓形ルートから登ることができ、三眺山からの景色を堪能できたことはラッキーでした。
山頂でおにぎりを食べたら下山です。
またあの難所を通るのかと一瞬躊躇しましたが、下ってみれば登りほど怖くなかったです。
三眺山に登り返し、
おかわり利尻山西壁をバックに記念撮影。
登山口まで3時間半の長い下りでした。
駐車場に着いてふと見上げるといつの間にか青空。
頂上もはっきり見えてます。
まだ昼過ぎ、
登山中は山が近すぎて利尻山の全景を見てないな。
すぐに宿に戻るのはやめて利尻山を眺める名所に寄りながら島を一周することにしました。
まずは島の南、オタトマリ沼からの利尻山
素晴らしい眺め。
この辺りから眺める日本離れした姿が一番好き。
写真集で見たのもこの方面から撮影した姿でした。
真冬の景色も見てみたいなー
オタトマリ沼の駐車場内にある亀一でバフンウニの軍艦を食しました。
利尻と言えばウニと利尻昆布ですが、ここ最近はバフンウニの収穫量が減って価格も高騰中。
なんとびっくり一キロ7万円で取引されてるとか。
このウニもたった二貫でお値段3800円!!
甘い!溶ける!高いー
美味い!とろける!高いー
お土産ウニは潔く諦めることができました笑
島の北側の観光名所、姫沼にも寄ってみました。
オタトマリ沼から眺める形とは全然違うなだらかな姿。
これはこれでまた良き哉
利尻山を眺めて満足したので宿に戻って風呂で汗を流し、
飲みに出るかと外に出たらちょうど陽が沈む頃でした。
その後、鴛泊の街に繰り出し、オホーツク海の魚介を肴に登頂を祝して乾杯🍻
こうして無事に念願の利尻山登頂を果たし、2日目の夜はとっぷりと更けていきました。
最終日、Day3に続く
Posted at 2024/09/11 15:44:26 | |
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