ホンダ、ブラウンに現金と資産あわせて約200億円を譲渡
それでも単独で単純に完全閉鎖するよりは安上がりだそうで…
Honda hands Brawn US$200m in cash and assets
本田技研は、F1チームを元チーム代表のロス・ブラウン(54歳)に「売却」し、2億ドル(196億円*)以上をプレゼントした。ホンダは、固定資産1億1,090万ドル(108億9,703万円*)をブラウンに与えた。 - 借入地の3,840万ドル(37億7,318万円*)、ファクトリー備品および機械つきの建物3,690万ドル(36億2,579万円*)、一時解雇手当てとして支払わなければならなかった1年分の賃金5,020万ドル(49億3,265万円*)を含む - さらにホンダは、チームの多額の負債も肩代わりした。
ブラウンの新チームはまた本田技研から、自身とドライバーのジェンソン・バトンの契約解除料として現金を受け取った。彼らの契約は英国のチームとではなく日本の本社と直接結ばれていた。
ホンダは、チーム解散の代替案として今回の取引を行った。チームを解散すれば、わずか1億ドル(98億円*)の損失ですんだはずである。ある内部関係者は「実質的にホンダはロスに1億ドルの持参金と、同額の物的資産をプレゼントした」と語った。ブラウンは、チームを買収するための象徴的現金を支払い、ホンダはチームの銀行口座に1億ドルの現金を預金したのである。しかしこれはブラウンにとっては不労所得とはほど遠く、これから700人の従業員やバトンとその契約について交渉しなければならない。ブラウンは、チームを少なくとも12ヶ月間は運営するという個人的保証を行ったと見られており、これはホンダにとって重要である。というのもホンダは、平均年俸7万5,260ドル(739万5,047円*)のチーム・スタッフに対する責任が法的に解除されるまで12ヶ月が必要だからである。
ブラウンは、700人の従業員全員に対して30~40%の賃金カットを要求すると見られている。あるいは、内部関係者らは、ホンダが支出するはずだった金額のごく一部で法定一時解雇手当を支払うことを申し出るだろうと述べている。元ホンダレーシングのニック・フライCEOは関与するチャンスを与えられたが、ホンダが求める高額な個人的保証を与えることを拒否したと見られている。フライの将来は不明である。
またバーニー・エクレストンのフォーミュラワン・マネージメント(FOM)もチームの銀行口座にテレビ収入の4,000万ドル(39億3,040万円*)を振り込んだので、一時解雇手当を支払ったあとでも、今や改名されたブラウンGPは2009年シーズンに参戦する1億2,000万ドル(117億9,120万円*)の予算がある。この予算はホンダが昨年使った金額の3分の1よりも少ない。ブラウンは、エクレストンとコンコルド協定の更新にサインしたと見られている。
本田技研は、チームを解散した場合の一時解雇および負債に関わるコストを考えると、元フェラーリのテクニカル・ディレクターにチームを譲る以外の選択肢はなかったようだ。
さらに、ホンダはF1チームの抱える4,780万ドル(46億9,682万円*)の負債を肩代わりしたと見られている。ホンダは声明の中で、厳しい経済情勢のなか同意に達したことについてブラウンに感謝している。
ブラウンはジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロをチームの2009年ドライバーとして発表し、チームにとってのある種の継続性をもたらした。バトンはF1残留のために年俸の50%カットを受け入れたと見られている。内部関係者らは、それ以上の年俸カットかもしれないと述べているが、それでもバトンの年俸は600万ドル(5億8,956万円*)となる可能性が高い。バリチェロの年俸の詳細は不明であるが、元フェラーリのドライバーはブラジルからかなりの支援をひきつけることができるだろう。
(
F1通信より)
お金がかかるスポーツ… もとい、ビジネスですね w
Posted at 2009/03/08 00:30:28 | |
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