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2012年12月19日

ミッション考察

ミッションブローの原因を簡単に考察。




まずミッションの基本的な動きについて。

写真のような方向にメインシャフトとカウンターシャフトは回転します。

この時、上方向をスラスト方向(軸方向)、回転方向(回転軸と垂直方向)がラジアル方向になります。

ギアはうなり音を抑えるために斜めになっています。

この斜め方向の力を分解すると次のような力に分解されます。



メインシャフトの力はカウンターシャフトにかける作用の力と、メインシャフトがカウンターシャフトから受ける反作用の力に分けられ、ギアの歯面に対してそれぞれ垂直方向にかかります。

この力を分解するとスラスト方向とラジアル方向に力が分解されます。


さて、ここで今回のブロー部分を見てみます。





ブローした部分はメインシャフトのてっぺんあたりの部分で、スペーサー(ストッパリング)、テーパーリングという部分がよく削れています。









上から順に

ベアリング

スペーサー(ストッパリング)

テーパーリング

ギアやシンクロが続く


ここで、もう一度2枚目の写真を見て考えてみると、ギアにはスラスト方向に力がかかっていることがわかります。

メインシャフト下側はギアが連なっていて、ベアリングのように力を逃がす部分ではありません(滑らない)

メインシャフトの回転をミッションケースと浮かすのは、一番上にあるベアリングとストッパリング、テーパーリング部でおこなっていると考えられます。

つまり、ミッションのスラスト方向にかかる力を逃がすところは基本的にこの3つの部品だということがいえます。


今回のブロー時の状況は、ダート練習を終えようとした時間帯でのブローです。
(朝9時から走って昼過ぎぐらいからどんどんミッションのフィールが悪くなった)

これは午前の走行でミッションにオイルに大きく熱が加わった後、昼休みで冷却。

それによって、一気にオイルの劣化が進み、午後の走行で油膜切れを起こしたと考えられます。



今回、油膜切れによって一番削れたのはスペーサーとテーパーリングの間です。

一番上のベアリング部が削れそうですが、スペーサーがベアリングを抑えているような形になるため、ベアリングにかかる力はスペーサーの面に分散されて削れなかったみたいです。

スペーサーとテーパーリングの接触面はあまり大きくないため、油膜切れによって大きく摩擦が加わり、一気に磨耗が進んだと考えられます。


そして、磨耗が進むと、メインシャフトのスラスト方向のあそびが大きくなって、メインシャフトが上下に振動することになります。




あまり深い説明はしませんが、ミッションのシフト(シンクロ)はただ単にシフトフォークで押して、三角のギア山に引っ掛けてるだけなんで、ここの遊びがひどくなるとシフト抜けを起こしやすくなります。

さらに振動がひどくなると、シフトフォークが暴れたりしてシンクロからシフトフォークが抜けなくなったりしそうです(実際にそうなったっぽい)

ちなみにバックギアにも入らなかったんですが、これはイマイチよくわかりません。
一番良く削れた部分は5速ギアのすぐ上で、5速とバックギアのシフトフォークは共用なのでそれが何かしら影響したんだと思います。




てことで、簡単に考察してみた結果、油膜切れが濃厚です。
今まで85W-90のミッションオイルを使っていたんですが、
今回、75W-90のミッションオイルに変更したことで油膜切れを起こしてしまったようです。
ちなみに前回の西フェス前のブロー時もこの75W-90のミッションオイルを使っていました。
同じ症状、同じ部分がブローしたのでまず間違いないでしょう。
(あくまで個人的な見解なので、原因を保証するものではありません。もしかすると自分の整備ミスの可能性もあるので)


今回の教訓としては、

①競技に柔らかいオイルを使うなら、もっと値段の高い全化学合成の良いオイルを入れた方がいいということ。
②安いのを入れるなら、固いオイルを入れた方がいいということ。





この教訓を活かして、次はWAKO'SのRG5120を入れようかと思います。
値段はそれなりのお値段で、固さは80W-120で相当固めですが、ミッション壊れるよりマシですし、練習を多くする自分にとっては合ってるはずです。



簡単に言うと

①と②の中間ってやつですwww


まぁ今までリッター500~700円ぐらいのオイルが、リッター1100円レベルになるんだからすごいグレードアップですね。
壊れる気がしません。


年末まではミッション直し、頑張ります!!
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Posted at 2012/12/19 23:26:13

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この記事へのコメント

2012年12月19日 23:40
蛇足をば。
ちなみにミッションに必要な過大な力が加わったときに逃げを作る極圧材って奴は、ギアで消費されるより先にLSD様で消費されていくので、機械式LSDがついてるミッションは必然的にオイル劣化が早いのであります。
というわけで、ベースオイルがクソだとよろしくないと思われます(笑)
コメントへの返答
2012年12月19日 23:49
極圧材はシンクロを痛めるっていうのだけは聞いたことあったんですが、それは知りませんでした。
ちなみに2回のブロー時の両方ともオイル交換して1000~2000kmも走っていませんw
この前使ってたオイルのほうが、今回使っていたオイルよりも安くて、8000kmぐらい使っても問題なく使えて、ブローもなかったので良かったです。
換えたのを後悔してます(笑)
2012年12月20日 0:03
え~?!
直ったらオチ無いやん!
コメントへの返答
2012年12月20日 18:53
関東の方のツボはわかりませんw
2012年12月20日 0:04
極圧材=極度の圧力がかかった時に滑る、というか圧力がかかった部位の金属をわずかに溶かして齧りを防ぐ材料らしいので、シンクロを痛めるのはつまりそういう事です。致し方なし。
逆に極圧材がない状態だと、シンクロ表面が齧るのでさらに悪い方へ痛めつけると。へたったオイルで無理なシフトしてると一気にシンクロが痛むってわけですね。
で、LSD内部のフリクションプレートあたりなんて思いっきり極圧材が効く世界らしいので、LSD効かせるとバンバン極圧材が消耗(笑)
そうなってくると実際のところ、極圧材がまともに仕事してくれるのは数百kmとか言うレベルらしいのでミッションの事を思うと通常移動すらもったいないという恐ろしいことに…
コメントへの返答
2012年12月20日 18:57
競技走行には極圧材は必要不可欠ってことですね。
LSDを効かすためだけに入れられたものだと思ってたんですが、どうも普通のミッションオイルでも入ってるみたいですね。
コンパウンドみたいなイメージですかね?(大きな傷はつかないけど、微小の傷は確実につける)
通常の移動にまで極圧材の事考えて走ってたら、月一回はオイル交換しないと間に合いませんw

ミッションもオイルも奥が深い…
2012年12月20日 9:07
勉強になります。

こういう現象(油切れ)は、モータースポーツでの使用だから発生することなのかな?


自分、お買い得のオイル使うんで気になります。∑(゚Д゚;)ギクッ




コメントへの返答
2012年12月20日 19:04
オイルの動粘度によって油膜の強さが変わったはずなので、モータースポーツのように油温が高くなる状態が続くと油膜切れを起しやすいと思います。
機械式LSDなんてのは金属板を擦り付けて差動するんで、摩擦熱は半端ないはずですw


安いオイルを使う場合はタスクバーさんが言うような添加剤も少ないく、ベースオイルも良くはないので、せめて粘度の固いオイルを使って油膜切れを起こしにくくしたほうが無難だと思います。
2012年12月20日 21:31
へー,勉強になった.

ダートする人は樹脂類もイイの使わんといかんちゃね.

安いのも高いのも見た目は臭い油,でも違うっちゃー.
コメントへの返答
2012年12月20日 22:36
といってもあくまで予想だけどね。

前までの安いのをそのまま使ってればよかったとちょっと思う。
次入れるのも良いやつっていっても、競技屋さんからすればそこまで高くはないはずw

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