
長いレースが終了しました。
レース序盤数時間は、逃げるアウディに1.2,3号車に対して、今回が実戦デビューとなる2台のトヨタが追いかけていくという展開に。
しかし5時間目あたりに、3号車デュマのアウディがクラッシュ。フロントをボロボロにしながらもピットに入り修復を果たします。
さらにその裏では、スティントごとに差を縮めていた7号車ラピーエールのトヨタがなんと1号車アウディをパスし、トップに浮上しました。
そんな中ショッキングな映像が入ってきます。8号車デビッドソンのトヨタが、Amクラスの458をパスする際に、458が後ろを見ておらず接触。デビッドソンは宙を舞う大クラッシュを喫しました。
デビッドソンは、一部脊髄に損傷があり全治4ヶ月と怪我を負うことに。
このクラッシュの処理のためSCが導入され、この間にトップ2はピットに入り7号車トヨタはラピエールから一貴へドライバーチェンジ。
向かえたリスタート。ここでピットで逆転された1号車アウディをパスするためにプッシュしていた7号車一貴でしたが、本山哲のドライブするデルタウィングと痛恨の接触をしてしまいます。
このアクシデントで、ガレージ56の車両として参戦を果たしたデルタウィングは息の根を止めることに。
一貴のほうもエアロにダメージを負い、ピットインすることに。
その後トヨタは復帰するものの、他にエンジンのトラブルを負い、リタイヤ。トヨタの復帰初年度は2台ともにリタイヤとなりました。
残ったアウディによる優勝争いでは、1号車が朝にスピンを喫し、それが響き一気に2号車との差縮まり、e-ron同士のトップ争いとなることに。
この後もスティントごと激しいバトルを繰り広げますが、レースも終盤にトップに立った2号車マクニッシュがGTマシンをパスする際にクラッシュ。パーツを撒き散らし再びSCが出ることに。同じタイミングで3号車が再び同じコーナーでクラッシュ。
ただ2台ともアウディのクルーの素晴らしい仕事により、短時間でコースに戻っています。
労せずしてリードを確保した1号車e-tronはこのあとレースを支配し、フィニッシュではR18が4台でフィニッシュを迎えました。
24時間走りきり優勝を果たしたのは、去年のウィナーの1号車R18 e-tronのM.ファスラー、A.ロッテラー、B.トレルイエでした。
さらにこの優勝は、ル・マン史上初のハイブリッドカーによる優勝という快挙を成し遂げ、新時代の襲来を告げました。
2位にも同じくe-tron、3位にはノーマルモデルのultraとアウディがトップ3を独占しました。
ただ4位には、ローラシャーシにトヨタエンジンを組み合わせ、ハイドフェルドなどがドライブしたリベリオンとなりました。
P2クラスでは、優勝争いのマシンが次々と脱落していく中、セブリングで勝利したスターワークスがしぶとい走りで見事に優勝を果たしました。GTE proクラスでは、フィジケラの駆るAFコルセが2年連続の勝利となりました。GTE Amクラスでも、ラルブルコンペティションのコルベットが同じく2連覇を果たしています。
日本勢では、トヨタ2台はリタイヤに終わり、P2クラスでも黒沢治樹のドライブしたJOTAでしたが、クラッシュによりリタイヤ。デルタウィングもリタイヤ。
P1クラスでは、レース序盤から絶えずトラブルに見舞われ満身創痍のレースとなった童夢は、どうにか最終ラップにチェッカーを受けています。
P2クラスでは、中野信治がクラス10位でフィニッシュしています。
情報 fmotorsport
le mans 24h
1 (P1
1st) AUDI R18 e-tron ファスラー/ロッテラー/トレルイエ
2 (P1 2nd) AUDI R18 e-tron カペッロ/クリステンセン/マクニッシュ
3 (P1 3rd) AUDI R18 ultra ボナーニ/ジャービス/ロッケンフェラー
4 (P1 4th) リベリオン Lola B12/60 Coupe - トヨタ プロスト/ヤニ/ハイドフェルド
5 (P1 5th) AUDI R18 ultra デュマ/デュバル/ジェネ
6 (P1 6th) JRM ARX-03a-ホンダ ダンブレック/ブラバム/チャンドック
7 (P2
1st)スターワークス ARX-03b-ホンダ ポトリッチオ/ダルゼル/キンバースミス
8 (P2 2nd)シリエット Oreca 03 - 日産 シリエット/ベーシュ/ティンサー
9 (P2 3rd) ペコム Oreca 03 - 日産 コンパンク/カファー/アヤリ
10 (P2 4th) シグナテック Oreca 03 - 日産 パンチアシッチ/ラギュース/ルシノブ
17 (GTE Pro
1st) AFコルセ 458イタリアGTC フィジケラ/ブルーニ/ビランダー
20 (GTE Am 1st) ラルブル コルベットC6 ZR1 ボムホーサー/カナル/ラミー
24 (P2 10th) ブーツェン Oreca 03 - 日産 ブリーレ/ペテルセン/中野
35 (P1 9th) ペスカロロ 童夢S102.5-ジャッド ミナシアン/ブルデー/荒
リタイヤ
(P2) JOTA Zytek Z11SN - 日産 ドラン/ハンコック/黒沢
(P1) TOYOTA TS030 hybrid ブルツ/ラピエール/中嶋
(CDNT) Highcroft Racing デルタウィング-日産 フランキッティ/クルム/本山
(P1) TOYOTA TS030 hybrid デビッドソン/ブエミ/サラザン