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粋太(旧フォル太)のブログ一覧

2020年09月13日 イイね!

スマホ普及の弊害

スマホ普及の弊害 「箱根でトラックと正面衝突した乗用車が炎上した」というニュースを見た。2人が焼死したとのことだ。「乗用車が対向車線にはみ出したとみられる」という報道もあるが、まだはっきりとした見解は出ていない。何にせよ、燃えさかる車の中で命を落とした2人の冥福を祈りたい。

 最近は猫も杓子もスマホ(私のように未だにガラケーメインの人もいるが…)を持っている。そのこと自体に非をならすつもりはない。便利なのは確かだし、一度使い慣れると、それなしの生活には戻れないだろうことは想像に難くない。ただ、スマホ、あるいはケータイ普及の功罪を考えたとき、「罪」の方は写真、あるいは動画を撮ることに対してのハードルが下がりすぎたことだと思っている。いつでも、どこでも、くだらないものでも、メモ代わりに取り敢えず撮っておくという感じで、バシャバシャやってる姿を見ると、少々うんざりする。

 青春時代を銀塩カメラと共に過ごした身としては、写真を撮るというのはもう少し崇高な…なんてのは言い過ぎだが、重い意味づけがあったように思う。写真には当然「撮影者」と「被写体」が存在する。相手が人物、あるいは個人の所有物であれば、勝手に撮影すべきではなく、断りを入れて撮るべきだと思う。被写体に対して敬意を払うと言ってもいいだろう。もっとも、銀塩写真の場合はフィルムの撮影コマ数も最大36枚(ハーフ版はその倍)程度だったから、撮影者も慎重にシャッターを切るという側面もあっただろうが…。

 私がスマホやケータイカメラに対する嫌悪感を明確に自覚したのは、新潟県中越沖地震の時だった気がする。避難所を慰問された当時の天皇皇后両陛下に向けて、片手を伸ばしてガラケーで写真を撮りまくる被災者の姿を見て無性に腹が立ったのだ。別に被写体が両陛下だからということではなく、相手の了解を得ることなく、公務に携わっている姿を勝手に撮りまくる姿がとても醜く見えた。被災した人々が、自分達を慰問してくれた両陛下の姿を写真に収め、心の支えにしたかったのかも知れない。そうも考えてみたが、やはりあの姿は好きになれなかった。

 今や銀塩カメラはほぼ絶滅に瀕しており、デジカメもスマホのカメラに押されて一頃の勢いは見られない。そんな中で私のようなことを考える人間は少数派、謂わば偏屈老人に属するものなのかも知れない。しかし、写真を撮るのであればしっかりと被写体に正対し、きちんと構えて撮ってほしいと思うのだ。それが被写体に対する礼儀でもあると思う。

 …で、今回のニュースについてなのだが、燃えさかる車の写真、あるいは動画を撮ってどうしたかったのだろうか? 自分がカメラを向けている炎の中で、生きたまま焼かれている人間がいるということをどう考えていたのだろうか? 私がその場にいたとして、救助できるかどうかはともかく、写真など決して撮らなかっただろう。こんなことを書くと「動画、あるいは写真があることで、事故原因調査に貢献できるかも知れないじゃないか。」などと撮影者を擁護する人も出てくる。しかし、そんな風に考えながら撮影している人間がいるだろうか? 炎上する車の中で焼死した2人の家族は、そういう人たちが撮影した動画をどんな気持ちで見るのだろうか? おそらく既に絶命していたと思われるが、もしも亡くなった2人にまだ意識があり、撮影している人間たちを認識していたとしたら? 想像するだけでぞっとしてしまう。

 あまりに気軽に撮影できるようになったことで、被写体のことを考えない人が増えている。もっとも、そういう人に限って、自分が勝手に撮影されたりすると大騒ぎするんだろうけどね。
Posted at 2020/09/13 16:29:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | 爺放談 | ニュース

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「事故を起こしておいて『記憶にない』だの『何かを轢いたが人だと思わなかった』とか言う輩は、運転不適格者ということで即座に免許剥奪&永久に再取得禁止にすればいいのではないかと思うのだが…如何に?!
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何シテル?   10/13 19:31
 新潟で白/ガンメタのスイフトに乗っています。車ネタを中心に、日々の徒然を綴っていきます。ご縁を感じ合えた方と、緩やかに交流できたら嬉しいです。数よりも温度を大...
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