
学術会議任命拒否問題、大阪都構想、アメリカ大統領選挙…と、このところ日本メディアは金太郎飴のように同じ報道ばっかりであった。んで、よく言われることだが、「メディアが一斉に同じ報道を垂れ流している時、その背後で良からぬ事態が進行しようとしている。」というフレーズがある。メディアが不都合な事実を隠匿している…とまでは言わないが、報じない自由を行使している感じを受けるのである。
菅政権になってから、携帯料金について云々されることが多くなった。しかし、方向性としては一般の契約者が求めているのとはかなり違う気がする。我々が求めているのは、現在の契約内容のままで料金が下がることである。サブブランドで安いプランを設定してくれとか、携帯会社変更やMNPの手数料を無くしてくれとかいうことではないはずだ。何もしないよりはマシだが、ちょっとズレてるんだよな…という思いを抱いている。まあ、高給取りの政治家さん達にとっては、携帯料金なんて取るに足りない額であり、国民のご機嫌取り策でしかないのかも知れない。
ところで、本気で私達のご機嫌を取りたいのであれば、某放送協会の受信料を何とかしてはくれまいか。当然のことだが…と言うか、残念ながら…と言うか、私は受信料を払っている。既に払っているのだから、大幅に値上げするとかいう話にならなければ関係ないような気がするのだが、このところの某放送協会の動きについては納得できないモノが多い。
曰く
「テレビを設置した際の届け出を義務化しろ!」
曰く
「受信契約していない人の個人情報照会させろ!」
曰く
「引っ越しした際の個人情報も照会させろ!」
…何様なんだよ、お前ら。
その上「
頼みもしないのにネットで同時配信を始めたこと」を理由にして、
テレビの有無にかかわらず、全世帯・全事業所から受信料を徴収しようと目論んでいたのだ…。何と阿漕な商売人であろうか。確かに「放送法」では「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。(64条1項)」 とある。だが、この法律が制定されたのは1950年(昭和25年)ですぜ。ネットだのワンセグだの存在もしなかった時代の法律(金蔓)に、未だに縋り続けているわけだ。亡者だな、金の。
もちろん、悪法であろうが現状にそぐわない古い法律であろうが法は法。無視していいわけではない。制定当時はテレビを普及させるために、受信料は必要不可欠なものであっただろう。しかし、今では受信料に依らず運営されている民放が多々ある。契約者のみが視聴できる衛星放送業者もある。何故、某放送協会のみが堂々と受信料を請求し続けているのだろう? 嘗て、携帯電話を持つ際には保証金と新規加入料(合計で15万くらい)が必要だった。それは携帯電話網を拡げるための供出金的なモノだったと認識している。その後、国民多くに普及した結果、そんな制度は無くなったではないか。
もちろん、某放送協会が徴収する受信料と電話の保証金は異なる性質のものである。ただ電話料金は契約しなければ発生しないし、支払わなければ電話を利用することができない。電話どころか、生活必需の電気・ガス・水道でさえ、契約しなければ使用できないし、もちろん請求だって発生しない。契約後、使った分に応じた額を支払うだけである。翻って、某放送協会は「契約しなくても見られる状態を放置しつつ、正直に契約した人間からは、仮に月に一度も見なかったとしても月額満額徴収している」のだ。しかも「契約しないという選択肢すら与えられない」のである。考えてみれば、とんでもない話だと思う。
私も過去に話題にしたことがあるし、ネットの海の中でも彼方此方で語り尽くされているのだが、何で地デジの完全実施と共にスクランブル制にしなかったんだよって小一時間問い詰めたい。「視聴したい人が契約して視聴する。視聴した人が約款に沿って受信料を払う。」 これ以上に単純明快な方法があるだろうか? ところが某放送協会は「スクランブルだと視聴率ありきになり、番組内容が偏ってしまう。」「スクランブルを掛けることで、公共放送としての役割を果たせなくなる。」とか訳の分からない答弁に終始するんだよな。ま、何だかんだ理屈をこねつつ、本音は
「スクランブルなんか掛けたら、受信料収入が激減しちゃうじゃないか!」ってことなんだろうけど。つまり、「自分たちが作っている番組は視聴者から受信料に見合っていないと判断される」と確信しているってことか。そうだとしたら情けない話だw 自分たちの仕事に対する矜持はないのか?
最初に述べたとおり、私は受信契約を結んでしまっているので、大幅な値上げ以外で新たな不利益を被ることはない。別に「見てるくせに払わないやつはずるい~」なんてケチ臭いことを言う気もない。ただ、携帯電話の料金の高さよりもこっちの方が不透明だなと思うだけである。とんでもなく乱暴で下品な喩えになるけれど…
『開放された風呂場の窓から入浴中の異性(特に美しくも魅力的でもない)が見える状態にした上で、それを見るための契約と料金支払いを強要している。そして、実際に見ていない人に対しても「見ようと思えば見られるよね。だから契約してお金払って!」と迫っている。』
そんな風に考えると、とんでもなく非道い話だなと思うんだけどw 上の喩え話はタチの悪い冗談だとして、本当に魅力的なモノはお金を払ってでも見ようとするだろう。美術展とか古典芸能とか一般受けするとは限らないものであっても、必ずその価値を認める人はいるはずだ。テレビ番組なんてジャンルは多岐にわたるのだから、そのジャンル毎に価値を認める人間を獲得していけばいいのではないか。結果や成果はともかくとしても、民放はそういう努力をしていると思うぞ。
長くなってしまったが、私は携帯料金なんか現状のままでいいから、某放送協会の受信料に踏み込んでくれる政治家の出現を心待ちにしている。ただ、色々な利権が絡んでいるだろうから、無理だろうなって気もしているが…。
Posted at 2020/11/08 10:22:33 | |
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