
今日、12月21日は木星と土星が大接近する日だった。もちろん、地球から見た見かけの位置が近いだけであって、両者の間は最低でも6億キロくらい離れている。ニュース等では「397年振りの大接近」なんていう煽り文句が踊っているが、前回の大接近を見た人は誰も生きていないのだから、「振り」とか言われてもね…。とか何とか文句を言ってみたのは、どうせ冬の新潟だから、天気が悪くて見られっこないと思っていたからだ。
しかし日没後、西の空の雲が一時的に切れ、雲の向こうにきらっと光る星が見えた。何という僥倖であろうか。雲が切れていたのは15分に満たないくらいであったが、その間に2大惑星の共演をしっかりと目に焼き付けることができた。とは言っても、木星の縞模様や土星の環を見ることは出来なかった。外は雪が積もっていて、視界が開けているところまで望遠鏡を運ぶことができなかったから。100倍程度の倍率だったら、同じ視野の中に木星と土星が収まったんだろうなと思うと、些か残念である。
過日、ヤフオクで入手した80-200mmF2.8にスコープアイピースを付けて観望した(倍率は20倍)ところ、ガリレオ衛星はハッキリと見えた。心の目で見ると、土星も若干楕円形に(環の影響で)見えるような気がした。タイトル画像は70-300mmズームの300mmで撮影した月の隣に、同じく300mmで撮影した木星と土星を合成したものである。2つの惑星がどれだけ近付いて見えたか、分かってもらえると思う。正直、目が悪くなっていることもあるが、肉眼では一つの星に見えるほどであった。
次回、ここまで近付くのは60年後だそうだ。私にとって次はないわけで、短時間ではあったが、今回見ることが出来たのは本当に運が良かった! もちろん、2惑星が急激に離れていくわけではないので、明日以降もそれなりに近い位置で輝いているはずだ。観測可能な間に、天体望遠鏡を引っ張り出せるような日があるといいのだが…。
Posted at 2020/12/21 21:11:01 | |
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